仲野徹「エピジェネティクス−新しい生命像をえがく」読了

図書館から。
毎日新聞の書評欄で気になって借りてみた。
わかりやすく書いてあるようで、けっこう専門用語も多く、理解するのに苦労しながら読んだ。
DNA、ゲノム、遺伝子というものが生物のおおかたを決定付けていて、例えば癌だとか他の疾病などに関わる遺伝子があればほぼ確実にそこから逃れられないのだと思っていたものだけれど、どうもそうではないらしい。
メチル化だとかヒストン修飾だとか何やらそんなものがDNAで蠢くことにより遺伝子の発現が制御され、同じ遺伝子を持ったものでも相違が生じるという。
推測としてはラマルクやダーウィンあたりからもあったものが、近年になって分子レベルで確認ができるようになり遺伝子観、進化観もずいぶんと変わってきたもののようだ。
まだまだ知らないことはたくさんあるのだと、改めて感じた一冊。