PTAって何するの?

校庭開放の謝礼を不正利用 東京都中央区立小(asahi.com / 2006年06月28日(水))

週末などに主に小学校の校庭を子どもの遊び場として開放する「校庭開放」。その謝礼をめぐり「先払い」の悪用がわかった。東京都中央区立のある小学校では、PTAが区教委から受け取った指導員への謝礼40万円を不正に使っていたという。他の学校には後払いも少なくないが、先払い方式はより性善説に立っているといえる。
校庭開放は70年代ごろから広まった。06年度には、全国の9割近い小学校で実施されている。
中央区教委は、校庭開放日に、緊急時の対応や不審者の見張りに当たる「指導員」の手配をPTAに委託。1日当たり1万400円の謝礼をPTAに支払っている。
謝礼は最近まで先払いだった。毎月、開放予定日分の現金がPTAに渡され、雨などで中止になった分は区教委に返すことになっていた。しかし、この学校のPTAは99年度から4年間、中止分の計40万円を返していなかったという。PTAの一部の人が過去の会計を調べてわかったという。
区教委によると、40万円は、学校で開いた講演会の講師への謝礼などに使われたとされる。98年度以前の書類が残っておらず、いつ始まったのかは不明のままという。
謝礼の管理は、2人の元副校長が担当していた。区教委に対し、「PTAから頼まれた。依頼内容は覚えていない」と話したという。
すでに40万円は返還されたためPTAの告発は見送られた。一方で、05年度から先払いをやめ、実際に開放した分だけを後から払う仕組みに変えた。支払い方法も、入出金の記録が残るように口座振り込みにした。区教委の小池正男事務局次長は「以前の仕組みは、性善説に基づいていた。甘かった」と話す。都教委は関与した元副校長2人の処分を検討している。
謝礼の支払い方法を23区の区教委に聞くと、先払い方式が品川や練馬など9区で続いていた。いずれも、開放した実績と照合していると説明している。ほかの区は後払い方式。江戸川や板橋、中野の各区は、人材派遣業者などを通じて人を配置する。この仕組みだと、不正もやりづらいという。