第5戦 フランスGP/ル・マンサーキット 決勝

今回の決勝はどのクラスも最後まで手に汗握る目の離せない展開で、見応えあったなぁ。


125cc スターティンググリッド

  1. マッティア・パッシーニ
  2. アルヴァロ・バウティスタ
  3. ルーカス・ペセック

小山知良選手は19位。


125cc 決勝
ウェット、気温16゜C、路面温度16゜C、湿度55%

  1. トーマス・ルティ
  2. ミカ・カリオ
  3. アルヴァロ・バウティスタ

小山知良選手は25位。


午前中の雨でコース上にはウェットパッチがそこここに点在する難しいコンディションで、いつものように熾烈な順位争いが繰り広げられた。トップはルティとバウティスタの一騎打ちとなったが、電気系トラブルでバウティスタが脱落、ルティは今季初優勝。バウティスタも復帰して4位に食い込んだ。


250cc スターティンググリッド

  1. アンドレア・ドヴィジオーゾ
  2. アレックス・デ・アンジェリス
  3. エクトール・バルベラ

高橋裕紀選手は4位、青山周平選手は5位、青山博一選手は7位。


250cc 決勝
ドライ、気温18゜C、路面温度19゜C、湿度39%

  1. 高橋裕紀(!!!!!)
  2. アンドレア・ドヴィジオーゾ
  3. 青山博一(!!!)

青山周平選手は4位。


ドヴィジオーゾと高橋選手がトップ争いを、その2秒後方で青山兄弟が3位争いをラストまで繰り広げ、本当に、ラストラップの最終コーナーを抜けてコントロールラインで決着が付くというダブルデッドヒートで、手に汗握るレースだった。
高橋選手はWGP初優勝。表彰台でも涙ぐみ、インタビューも緊張した面持ちで、込み上げるものをぐっとこらえながら英語と日本語で何とか終え、最後には笑顔で席を立った。
青山周平選手のインタビューは日本語だけだったけど、英語への通訳中にもグローブのマークを指差したりピースサインをしたりのはしゃぎぶり。後でプーチさんに「きちっとしなさい」なんて言われないだろうか。
表彰台に日本人が二人、ポール2本に日の丸がはためくなんて何年ぶりだろう。青山博一選手も弟にあとちょっとのところでかわされたけれど僅差の4位だし、もしかしたら今シーズン、表彰台を日本人が独占なんていうこともあるかもしれない。そうなったら、大ちゃんがまだ250ccで大活躍の頃の日本GP以来じゃなかろうか。


MotpGP スターティンググリッド

  1. ダニエル・ペドロサ
  2. 中野真矢(!!!)
  3. ジョン・ホプキンス

玉田誠選手は13位、ロッシは7位。


MotpGP 決勝
ウェット、気温20゜C、路面温度29゜C、湿度27%

  1. マルコ・メランドリ
  2. ロリス・カピロッシ
  3. ダニエル・ペドロサ

玉田誠選手は7位、中野真矢選手は12位。


とても怪しげな雲行きの中、ウェットレースが宣言されてのスタート、オープニングラップでロッシが押し出す形でド・プニエがコースアウトしてリタイヤ。カワサキ2台のインを突いたロッシにペドロサが外からかぶせる形でロッシの前輪に後輪を接触させたように見えた。アクションクリップを繰り返し見たが、あの混戦の中ではロッシの突っ込みは少し強引だったかもしれないし、ペドロサも大外から一番内側まで一気にラインを変えているし、どっちもどっち、レーシングアクシデントってことになるかな。割を食ったのは押し出されて転倒リタイヤとなったド・プニエ。
このアクシデントでやおら燃え上がったかロッシは5ラップ目にトップを奪うとじわじわとペドロサを引き離し格の差を見せつける…かと思いきや、21ラップ目、痛恨のエンジントラブル(電気系?)でリタイヤ。勝てるレースをみすみすノーポイントという最悪の結果になった。ソフトコンパウンドをチョイスしていたペドロサはメランドリに抜かれ、最終ラップにはカピロッシにも抜かれて3位。まだまだこれからという感じ。
2番グリッドからまずまずのスタートで6番手をキープしていた中野選手はまさかのジャンプスタートでピットスルーのペナルティを受け後退、12位でチェッカーをくぐった。
ノーポイントでリタイヤとなったロッシはチャンピオンシップポイントで8位となり、トップ奪還にはこれから最低でも8〜9勝は必要と思われる。次戦イタリアGPで優勝できなければ、今期のチャンピオン獲得はかなり難しくなるに違いない。バイクをコースサイドに置き、ピットに戻る間ヘルメットを握りしめて頭を抱えるロッシ、憮然としたウンチョ、あたふたするピットスタッフの姿が印象的だった。
今からこんなことを考えるのも何だが、もしこのままロッシが勝てず年間チャンピオンを逃したら、彼はどう身を処すのだろうか。

  1. ヤマハでもう1年
  2. ホンダに返り咲き
  3. 他のメーカー
  4. バイクはもう乗らない(4輪へ転向?)

とてつもなく気の早い憶測でしかないが、どれもありそうななさそうな。
しかしまあ、ヤマハとしては大きな壁を乗り越えないと、どうしようもなさそうだ。


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