おじいさんの自慢話
- 作者: 小松左京
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2006/07/14
- メディア: 新書
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先日読了した分の簡単な感想はタイトル通りなんだけど、小学生から高校くらいまでほとんどSF一辺倒だった身としては感慨もないわけではない。
特に70年代から90年あたりまでの突っ走り方は尋常じゃない。誰が形容したのだったか、「知識の葛籠を肩に担ぎガッチャガッチャとのし歩いて来、あらゆることにニコニコしながら答えていく」という氏のもの凄さは伝わってくる。
個人的には「日本アパッチ族」が傑作で「小松左京は浪花節だ」と認識していることもあり、「日本沈没」の第二部を結局他の作家に委ねてしまったことが残念でもある。映画は別の意味で興味深いし面白そうだから観に行くかもしれない*1が、第二部を読むかどうかは微妙だ。
「サイエンスフィクション」を「サイエンスファンタジー」などと言い換えてしまった(一時の?)状況をどう捉えたかとか、そんなことも書かれているとよかったなぁ。それが乗り越えられていずに「SF」を言い続けているところには、やはりトシを感じたかも。