高村薫「照柿」読了
- 作者: 高村薫
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1994/07/11
- メディア: 単行本
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野田達夫がどうして殺人するに至ったのか、合田雄一郎がどうして佐野美保子に執着したのか、結局最後までわからなかった。果たして合田雄一郎はクリスチャンである必要があったのか。
「マークスの山」と「レディジョーカー」に関連があるようなのだが、それらを読んでいない者として、単体として腑に落ちないところがあった。
例えば多層に描かれた象徴が、最後に一瞬でも焦点が合って見えるものだ、と勝手に考えているのだが、この本にそれはない。単に読み取れなかっただけかもしれないけれど。