今年後半に観た映画44本
「冒険また冒険(L'aventure C'est L'aventure)」(1972年、フランス) 監督:クロード・ルルーシュ 出演:リノ・ヴァンチュラ、ジャック・ブレル、シャルル・デネール、 シャルル・ジェラール、アルド・マチオーネ 音楽:フランシス・レイ 感想:当時の痛快娯楽大作。2時間もあるのに飽きない。最初から最後まで日和っ たりおちゃらけたりせず貫き通す。こういう気概を邦画にも。
「スカイ・キャプテン ワールド・オブ・トゥモロー (Sky Capten and the World of Tomorrow)」(2004年、アメリカ) 監督:ケリー・コンラン 出演:ジュード・ロウ、グウィネス・パルトロー、アンジェリーナ・ジョリー、 ローレンス・オリヴィエ 感想:全編紗をかけたようなくすんだ色調で、ほとんどの背景がCGじゃないかと 思われる。ブルーバックでの演技って大変なんだろうなぁ。ストーリー自 体は他愛もないものだが、スピード感があって面白かった。何にも考えず に楽しめる映画。ネパールなどの風景にファイナルファンタジーなんかを 彷彿とさせる感じ。
「ザ・ワン(The One)」(2001年、アメリカ) 監督:ジェームズ・ウォン 出演:ジェット・リー、カーラ・グジーノ、デルロイ・リンド、 ジェイソン・ステーサム 感想:スピード感もありダラダラ長くもなく飽きずに楽しめた。ジェット・リー の百面相は面白かった。ただ、とても80kmも出ているように見えないガニ 股走りや、もっと美しいはずの格闘シーンがうまく撮れていないように感 じた。しかし、パラレルワールドの数がなぜ125?
「バベル(Babel)」(2006年、アメリカ) 監督:アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ 出演:ブラッド・ピット、ケイト・ブランシェット、役所広司、菊地凛子 感想:通じ合えない人々の物語。それでもなお、おずおずと手を探り当てて握り それに応えて抱きしめる。たとえ根っこのところでは決定的にわかり合う ことがあり得ないのだとしても、それが人と人との繋がりであって営みで ある。かっちりした出来具合。
「天国の青い蝶(The Blue Butterfly)」(2004年、カナダ・イギリス) 監督:レア・プール 出演:ウィリアム・ハート、マーク・ドネイト、パスカル・ブシェール、 ラオール・トゥルヒロ 感想:少女ヤナの言葉「なぜ青い蝶にこだわるの?」「あなたも私もすべてが青 い蝶なのよ」というのがすべて、だと思った。
「クリムト(Klimt)」(2006年、オーストリア・イギリス・フランス・ドイツ) 監督:ラウル・ルイス 出演:ジョン・マルコヴィッチ、ヴェロニカ・フェレ、スティーヴン・ディレイン サフロン・バロウズ、ニコライ・キンスキー 感想:ストーリーというのはよくわからない。クリムトはすでに狂っていて、現 実と虚構の区別がつかなくなっている。ジョン・マルコヴィッチという人 は名優なのか怪優なのか。それにつけても、日本はまだまだ不自由な国で ある。
「ナルニア国物語 第2章:カスピアン王子の角笛 (The Chronicles of Narnia: Prince Caspian)」(2008年、アメリカ) 監督:アンドリュー・アダムソン 出演:ベン・バーンズ、ウィリアム・モーズリー、アナ・ポップルウェル、 スキャンダー・ケインズ、ジョージー・ヘンリー 感想:前作から2年。あの可愛かったルーシーが、エドマンドがこんなに大きく なっちゃって…。前作よりも宗教は前面にあるように感じた。ディズニー 映画には珍しく、バッタバッタと殺戮を繰り広げる。
「北北西に進路を取れ(North by Northwest)」(1959年、アメリカ) 監督:アルフレッド・ヒッチコック 出演:ケーリー・グラント、エヴァ・マリー・セイント、ジェームズ・メイソン、 マーティン・ランドー、レオ・G・キャロル 感想:ヒッチコックの中では特に記憶に残っていたもので、ぜひまた観たいと思 っていた映画。説明もなしにグイグイ引きこむちからわざは圧巻。2時間を 超えるとは思えないほど楽しめた。それにしても、1959年にしてガラス張 りの巨大なビルと多くの車が行き交う復車線の道路、パリッとしたスーツ、 すでにバツ2の主人公と共に行きずりの成り行きでスパイとなった女性とか ラストシーン、いかにもアメリカ的、というのがピッタリかもしれない。
「ウォーターワールド(Waterworld)」(1995年、アメリカ) 監督:ケヴィン・レイノルズ 出演:ケビン・コスナー、ジーン・トリプルホーン、ティナ・マジョリーノ、 デニス・ホッパー 感想:ありがちな近未来SF西部劇。巨額制作費を突っ込んだ壮大な失敗作との酷 評が多いようだが、特に前半のスピード感といい、飽きさせず観せるチカ ラわざは大したものだ。細かいことを言い始めればキリがないが、面白か った。
「グロリア(Gloria)」(1980年、アメリカ) 監督:ジョン・カサヴェテス 出演:ジーナ・ローランズ、ジョン・アダムズ 感想:クールなグロリアおばさんは躊躇なくチンピラを撃ち殺す。ニューヨーク からなかなか出られない。ニューヨークにいる限りいつもつけ狙われる。 新天地ピッツバーグで再開する二人。典型的とも言えるアメリカ型脱出劇。 「ニュー・シネマ・パラダイス(Nuovo Cinema Paradiso) デジタル・リマスター版」(1989年、イタリア) 監督:ジュゼッペ・トルナトーレ 出演:フィリップ・ノワレ、ジャック・ペラン、サルヴァトーレ・カシオ、 マリオ・レオナルディ、アニェーゼ・ナーノ 音楽:エンニオ・モリコーネ、アンドレア・モリコーネ 感想:何といっても音楽がいい。それに、人々の表情がいい。回想映画であって、 日本の映画とも通ずるものを感じた。エレナとの後日談を含む「完全オリ ジナル版(ディレクターズ・カット版)」も観てみたいものだ。
「ピースメーカー(The Peacemaker)」(1997年、アメリカ) 監督:ミミ・レダー 出演:ジョージ・クルーニー、ニコール・キッドマン 感想:DreamWorks設立当時の映画。4年後にはいわゆる「同時多発テロ」が発生。 “サラエボ”とか“砂漠の嵐作戦”などというキーワードは決して古くな いものとして未だにある。いかに湾岸地域、東欧諸国の傷跡が深いかを思 い知らされる。 これはすなわち「007」である。映画自体はスピーディでアレよという間に 終わってしまう感があった。しかし、その構成の見事さとは裏腹に、いっ たいテーマは何であったか、ケリー博士の苦悩はどこへ行ってしまったか、 というような陳腐なラストは実にいただけない。つまり、やはり旧態依然と したタダのヒーローアクションである。 構成の良さとかテーマのなさとか苦悩も余韻も深みもないところとか、日 本では作られ得ない(いや、実はもうそんな時代ではないかもしれないが) 映画だと思う。
「あるいは裏切りという名の犬(36 Quai des Orfevres)」(2004年、フランス) 監督:オリヴィエ・マルシャル 出演:ダニエル・オートゥイユ、ジェラール・ドパルデュー、ヴァレリア・ゴリノ、 フランシス・ルノー、アンドレ・デュソリエ、ミレーヌ・ドモンジョ 感想:フランス映画である。殺人や暴力のシーンは殺伐として容赦がない。しか し、ラストは意外だった。全編のシーンは隙がなく素晴らしい。ぜひ映画 館で観たかった。願わくばローラがもっと美しく成長していれば…
「地下鉄のザジ(Zazie dans le metro)」(1960年、フランス) 監督:ルイ・マル 出演:カトリーヌ・ドモンジョ、フィリップ・ノワレ 原作:レイモン・クノー 感想:シュールで破天荒な映画。小説も読んでみるつもり。
「コクーン(Cocoon)」(1985年、アメリカ) 監督:ロン・ハワード 出演:ドン・アメチー、ウィルフォード・ブリムリー、ヒューム・クローニン、 ブライアン・デネヒー 感想:この頃のアメリカらしいSF映画。
「エコール(Innocence)」(2004年、ベルギー・フランス・イギリス) 監督:ルシール・アザリロヴィック 出演:ゾエ・オークレール、ベランジェール・オーブルージュ、リア・ブライダ ロリ、マリオン・コティヤール、エレーヌ・ドゥ・フジュロール 感想:画面構成とかカット割りとか、素晴らしい。
「薔薇の名前(Le Nom de la Rose)」(1986年、フランス・イタリア・西ドイツ) 監督:ジャン=ジャック・アノー 出演:ショーン・コネリー、クリスチャン・スレーター、ロン・パールマン、 フェオドール・シャリアピン・ジュニア、ミシェル・ロンスダール、 F・マーリー・エイブラハム、ヴァレンティナ・ヴァルガス 原作:ウンベルト・エーコ 感想:原作とはまた異なる薔薇の名前。読んでから観るといろいろと気に掛かる ところがある。 しかし、70を過ぎてから俳優になるとは。
「えびボクサー(Crust)」(2002年、イギリス) 監督:マーク・ロック 出演:ケヴィン・マクナリー、ペリー・フィッツパトリック、 ルイーズ・マーデンボロー 感想:実にイギリスらしいくだらなさ。
「コクーン2 遥かなる地球(Cocoon The Return)」(1988年、アメリカ) 監督:ダニエル・ペトリー 出演:ドン・アメチー、ウィルフォード・ブリムリー、ヒューム・クローニン、 ジャック・ギルフォード、エレイン・ストリッチ 感想:1作目よりも「生きる」とか「家族」とかに軸足を置いて、考えさせられる 内容になった。2作目の方がずっとできがいい感じ。
「宇宙人東京に現る」(1956年) 監督:島耕二 出演:川崎敬三、苅田とよみ、山形勲、南部彰三 特撮:的場徹 色彩指導:岡本太郎 感想:原水爆をすべて遊星Rに打ち込ませる、というのは岡本太郎デザインによる パイラ人の地球を救うための計略なのではなかったか…などと考えたり。 この頃の映画には本当にまだまだ戦争の色が濃く残っている。スゴイ映画 だった。
「火の鳥」(1978年) 監督:市川崑 出演:若山富三郎、尾美としのり、高峰三枝子、江守徹、草笛光子、大原麗子、 林隆三、加藤武、田中健、伴淳三郎、大滝秀治、風吹ジュン、沖雅也、 小林昭二、木原光知子、ピーター、カルーセル麻紀、草刈正雄、 由美かおる、仲代達矢 原作:手塚治虫 脚本:谷川俊太郎 音楽:深町純、ミシェル・ルグラン(テーマ曲) 特撮:中野昭慶 アニメーション総指揮:手塚治虫 製作:市川喜一、村井邦彦 衣裳:コシノジュンコ 感想:もの凄いオールスターキャスト。さて、それだけの価値はあったのか…。 監督が市川崑というのは、アニメーション出身だからだろうか。当たり前 だが、みんな若い。風吹ジュンがとってもかわいらしい。大原麗子も由美 かおるもキレイ。
「瀬戸内野球少年団」(1984年) 監督:篠田正浩 出演:夏目雅子、渡辺謙、郷ひろみ、岩下志麻、島田紳助、大滝秀治、加藤治子、 ちあきなおみ、伊丹十三 原作:阿久悠 感想:夏目雅子が実に美人だとか、岩下志麻はやはり美人だとか、伊丹十三、 ちあきなおみが出演しているとか、そういう映画。
「花田少年史 幽霊と秘密のトンネル」(2006年) 監督:水田伸生 出演:須賀健太、篠原涼子、西村雅彦、北村一輝、安藤希、杉本哲太、もたい まさこ 原作:一色まこと 感想:テレビが絡んでるからなのかどうかわからないけれど、どうしてこんなに 冗長なんだろう。説明のシーンとかももっとハッキリと、ビシッとコンパ クトにすれば、わかりやすくてスッキリ楽しめるモノになるだろうに。
「生きる」(1952年) 監督:黒澤明 出演:志村喬、金子信雄、浦辺粂子、藤原釜足、左卜全、千秋実、中村伸郎、 丹阿弥谷津子、加東大介、菅井きん、伊藤雄之助 感想:長い。とにかくなかなか終わらない。もっと整理してスッキリ終わっても よかったのに。
「日本以外全部沈没」(2006年) 監督:河崎実 監修:実相寺昭雄 出演:小橋賢児、柏原収史、松尾貴史、デーブ・スペクター、筒井康隆、寺田農、 村野武範、藤岡弘、、イジリー岡田、つぶやきシロー 原作:筒井康隆 原典:小松左京 感想:日本には珍しくきちんとした「カルト」か。とてもチープな感じ。時間も ちょうどよかったんじゃなかろうか。筒井的スピード感やドタバタ感はあ まりない。「日本沈没」出演を蹴ってコチラをとった寺田農、唯一両方へ の出演を果たした松尾貴史と、マジメな面白がりに注目すべし。
「20世紀少年 第1章」(2008年) 監督:堤幸彦 出演:唐沢寿明、豊川悦司、常盤貴子、香川照之、石塚英彦、宇梶剛士、佐々木 蔵之介、中村嘉葎雄、黒木瞳、石橋蓮司、宮迫博之、佐野史郎、森山未來 原作:浦沢直樹 感想:長い。長いけど、3部作だから。お面はなぜナショナルキッドじゃなくてハ ットリ君なんだろう。トヨエツはカッコいいなぁ。
「帝都物語」(1988年) 監督:実相寺昭雄 出演:嶋田久作、石田純一、原田美枝子、佐野史郎、高橋幸治、平幹二朗、 勝新太郎、桂三枝、西村晃、いとうせいこう、坂東玉三郎、宍戸錠、 寺田農、中村嘉葎雄、大滝秀治、島田正吾 原作:荒俣宏 感想:オールスターキャスト。長いうえにアレコレ詰め込みすぎて整理がきかな い。実相寺のカメラアングルは健在だが、すでに古くさい感じすら。
「帝都大戦」(1989年) 監督:一瀬隆重 出演:嶋田久作、加藤昌也、南果歩、野沢直子、荒俣宏、斎藤洋介、日下武史、 丹波哲郎 原作:荒俣宏 感想:ホラー映画になってしまった。
「ひまわり」(2000年) 監督:行定勲 出演:袴田吉彦、麻生久美子、北村一輝、マギー、粟田麗 感想:それぞれの心の中はそれぞれに違うけれど、失くしてしまったり残してし まったりしたものを、死んでしまったのかもしれない「ともみ」をキーワ ードにして取り戻したり置き直したりする。
「機関車先生」(2004年) 監督:廣木隆一 出演:坂口憲二、堺正章、倍賞美津子、大塚寧々、伊武雅刀、千原靖史 原作:伊集院静 感想:お辞儀をする映画。原作を読んでいなければいわゆる「いい日本映画」と して観られたのかもしれないが、ヤコブの話などがサラリと流れてしまっ たとか、原作では山口の島だったと思うけれど、香川県のお話しになって しまっていたり、残念なところは多い。
「下妻物語」(2004年) 監督:中島哲也 出演:深田恭子、土屋アンナ、宮迫博之、篠原涼子、樹木希林、小池栄子、 阿部サダヲ、荒川良々、矢沢心、水野晴郎、まちゃまちゃ、木村祐一 原作:嶽本野ばら 感想:独特な色彩場を持つ映画。中島監督はいろいろな抽斗を持っていそう。 竜ヶ崎桃子の何とも非道な性格がキモ。面白かった。
「死に花」(2004年) 監督:犬童一心 出演:山崎努、宇津井健、青島幸男、谷啓、長門勇、松原智恵子、藤岡琢也、 小林亜星、北村英治、吉村実子、森繁久彌、星野真里、加藤治子、 ミッキー・カーチス、岩松了 感想:ゆるいテンポの日本的な映画。星野真里のアバズレぶりとか青島幸男のノ ビノビぶりとかがよかった。青島幸男は“政治家”として死んだりしたら とてもじゃないけどいたたまれなかったろう。森繁久彌にもセリフがあっ た。面白かった。
「秘密」(1999年) 監督:滝田洋二郎 出演:広末涼子、小林薫、岸本加世子、金子賢、石田ゆり子、伊藤英明、 篠原ともえ、柴田理恵、大杉漣、山谷初男、徳井優、内山信二、東野圭吾 感想:実に後味の悪いラスト。映画版は原作の最後の“秘密”がないらしい。広 末涼子の最後の表情は実によかったのだが、映画化に際してはそれのみを 狙ったのではないかとも思える。感動の大作などでは決してない。原作で はもう少し違う話らしい。
「ブラブラバンバン」(2008年) 監督:滝田洋二郎 出演:安良城紅、さとう珠緒、藤村俊二、森本レオ、原日出子、宇崎竜童 原作:柏木ハルコ 感想:楽しく観られた。安良城紅の歌は今後注目。
「神童」(2007年) 監督:萩生田宏治 出演:成海璃子、松山ケンイチ、貫地谷しほり、柄本明、キムラ緑子、手塚理美、 串田和美、吉田日出子、甲本雅裕 音楽:ハトリ・ミホ、ミト(クラムボン) 原作:さそうあきら 感想:うたとも和音とも少し外れたところから見ているような視線で作られてい るように感じた。二人を軸にした世界の、静かな雰囲気を持った映画。う たが弾く「a ripple song」がとてもよかった。公開直後1ヶ月ほど楽譜の 無料ダウンロードキャンペーンなどもあってこの曲は人気が高かったよう だ。自分でも弾いてみたいと思った。弾けるかどうかは別にして。太って ない鳴海璃子のピアノの弾き方が独特だとか、特にステージでの倒れ方が 素晴らしかったとか、松山ケンイチのピアノへの取り組みは大したものだ とか、いろいろ。こういう映画を観ると、日本映画も捨てたもんじゃない よな、と感じる。さそうあきらの原作もぜひ読んでみることにする。串田 和美の父は串田孫一。
「僕らはみんな生きている」(1993年) 監督:滝田洋二郎 出演:山崎努、真田広之、岸部一徳、嶋田久作、ベンガル、早見優 原作:一色伸幸(作画:山本直樹) 感想:バブルの頃を象徴するような日本のゼネコンとか商社とかの仕事人間がク ーデターに翻弄される話。マンガの方は山本直樹が絵を描いていたのでて っきり原作もそうかと思ったら、一色伸幸は「私をスキーに連れてって」 の人だった。そうして観ると、社会派というよりエンターテイメントなの か。日本映画の常として、1シーンが長い。例えば、「関白宣言」を聴か せたいがための長まわしは苦痛。それと、真田広之の取って付けたような タップダンスは余計。ベンガルの死に様が見事だった。
「ペリカン・ロード」(2001年) 監督:鎌田義孝 出演:藤間宇宙、梶原真弓、真木よう子 原作:五十嵐浩一 感想:自主製作みたいな、とにかくひどい映画。だいいち、ケンちゃんがNSR、カ ナコさんがZZ-Rだってぇ? 走り屋さんのみなさんをエキストラに、ジム カーナみたいなことやってるし。原作者もよくOKしたものだ。
「ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ」(2008年) 監督:北村拓司 出演:市原隼人、関めぐみ、浅利陽介、三浦春馬、野波麻帆、板尾創路 原作:滝本竜彦 感想:バイクのシーンが少しちゃち。高校生という設定なのに喫煙シーンが多い 気がする。よく考えてみればちゃんとわかりやすい。おおむね青春映画。
「椿三十郎」(2007年) 監督:森田芳光 出演:織田裕二、豊川悦司、松山ケンイチ、鈴木杏、佐々木蔵之介、風間杜夫、 西岡徳馬、小林稔侍、中村玉緒、藤田まこと 原作:山本周五郎(「日日平安」) 感想:1962年の黒澤映画をリメイク。黒澤リメイク流行りの昨今ではできのいい 方だとの巷間評だが、確かにこの映画だけ観ればそれなりに楽しめるデキ にはなっていそうだ。ただ、これだけの面々を集めながら、このわざとら しさは何だろう。オリジナルを観たくなる、という点での功績はあるのか もしれない。
「鉄コン筋クリート」(2006年) 監督:マイケル・アリアス 出演:二宮和也、蒼井優、伊勢谷友介、宮藤官九郎、田中泯、納谷六朗、 本木雅弘 原作:松本大洋 感想:日本のアニメにはなかなかないモノがあった。観てよかった。ストーリー、 精神世界、色彩など、どれも秀逸。シロによるクロの成長譚とみると、二 宮和也のセリフにはかなり不満が残る。それに引き換え蒼井優はスゴイ。 ヤクザ・チンピラはみんな死んじゃった。「ピンポン」もアニメにすれば よかったね。
「アフロサムライ(AFRO SAMURAI)」(2006年 日本・アメリカ) 監督:木崎文智 出演:サミュエル・L・ジャクソン、ロン・パールマン、ケリー・フー 原作:岡崎能士 感想:首が飛び、血がドバドバ。色彩やカメラワークなど、斬新。
「立喰師列伝」(2006年) 監督:押井守 出演:吉祥寺怪人、兵藤まこ、鈴木敏夫、山寺宏一、榊原良子、押井友絵、 山田正紀、乙一 感想:よくもまあこの長さで作ったものだ。
「女立喰師列伝 ケツネコロッケのお銀 -パレスチナ死闘編」(2006年) 監督:押井守 出演:兵藤まこ、大塚ギチ、村山太 感想:兵藤まこのための作品、ということらしい。もとは雑誌の付録。
「WXIII 機動警察パトレイバー」(2001年) 総監督:高山文彦 監督:遠藤卓司 出演:綿引勝彦、平田広明、田中敦子、穂積隆信、森田順平、大林隆介、 古川登志夫、冨永み〜な、池水通洋 脚本:とり・みき 原作:ヘッドギア 原案:ゆうきまさみ 感想:パトレイバーとは別のお話、という感じ。ラストの墓参りのシーンの秦刑 事は、少しアッサリしすぎてるんじゃないか。