今年前半に観た映画100本

短編が多かったとはいえ、ずいぶん観た。

「スフィア(Sphere)」(1998年、アメリカ)
監督:バリー・レヴィンソン
出演:ダスティン・ホフマンシャロン・ストーンサミュエル・L・ジャクソン、
   ピーター・コヨーテリーヴ・シュレイバークイーン・ラティファ
原作:マイケル・クライトン「スフィア -球体-」
感想:シチュエーションは「アンドロメダ…」に似てるのかな。それなりに面白
   く観た。

ライフ・アクアティック(The Life Aquatic with Steve Zissou)」                           (2005年、アメリカ) 監督:ウェス・アンダーソン 出演:ビル・マーレイアンジェリカ・ヒューストンオーウェン・ウィルソン、    ケイト・ブランシェットウィレム・デフォージェフ・ゴールドブラム、    マイケル・ガンボンノア・テイラーシーモア・カッセル 感想:アメリカらしくない映画。ベラフォンテ号の断面セットが面白い。ケイト・    ブランシェットのおなかが大きいのやラストに赤ん坊を抱いているのはリア    ルタイムのホンモノらしい。
パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト    (Pirates of the Caribbean: Dead Man's Chest)」(2006年、アメリカ) 監督:ゴア・ヴァービンスキー 出演:ジョニー・デップオーランド・ブルームキーラ・ナイトレイビル・ナイ、    ステラン・スカルスガルド、ジャック・ダヴェンポート、ナオミ・ハリス    マッケンジー・クルック、リー・アレンバーグ、ジェフリー・ラッシュ、    トム・ホランダー、デイヴィッド・スコフィールド、ジョナサン・プライス 感想:例によってフニャフニャしたジョニー・デップ。わかりやすいお話。
「燃えよ!ピンポン(Balls of Fury)」(2007年、アメリカ) 監督:ロバート・ベン・ガラント 出演:ダン・フォグラー、ジョージ・ロペス、トーマス・レノン、ジェームズ・ホン、    マギー・Qクリストファー・ウォーケンテリー・クルーズ、    ケイリー=ヒロユキ・タガワ、ジェイソン・スコット・リー、    アイシャ・タイラー、デヴィッド・ケックナー、マシ・オカ 感想:これでハリウッド映画なんだそうだ。いい加減なコスチュームとか他国意    識とか何だか中途半端なギャグとか、おバカに徹してはいるようだ。マシ    ・オカはホンのちょい役だけどセリフあり。
真珠の耳飾りの少女(Girl with a Pearl Earring)」                   (2003年、イギリス・ルクセンブルク) 監督:ピーター・ウェーバー 出演:コリン・ファーススカーレット・ヨハンソントム・ウィルキンソン、    キリアン・マーフィ、エッシー・デイヴィス、ジュディ・パーフィット、    アナ・ポップルウェル、アラキナ・マン、ジョアンナ・スキャンラン 原作:トレイシー・シュヴァリエ 感想:「アイランド」でユアン・マクレガーと共演のスカーレット・ヨハンソン    が「少女」役だが、いつも口が開いてるとか目がキツすぎるとか、絵のイ    メージとはちょっと違う。少し入り込まないとフェルメールの光や色への    執着などがわかりにくいかも。
ダークシティ(Dark City)」(1998年、アメリカ) 監督:アレックス・プロヤス 出演:ルーファス・シーウェルウィリアム・ハートキーファー・サザーランド、    ジェニファー・コネリー、リチャード・オブライエン、イアン・リチャードソン 感想:面白い設定。いろいろとアレコレあることはあるが、飽きずに観た。
カプリコン・1(Capricorn One)」(1997年、アメリカ) 監督:ピーター・ハイアムズ 出演:エリオット・グールド、ジェームズ・ブローリン、ブレンダ・バッカロ、    サム・ウォーターストーン、O・J・シンプソンハル・ホルブルック、    カレン・ブラック、テリー・サバラス 感想:試写を観てNASAが協力を拒否したという曰く付き。
パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド    (Pirates of the Caribbean: At World's End)」(2007年、アメリカ) 監督:ゴア・ヴァービンスキー 出演:ジョニー・デップオーランド・ブルームキーラ・ナイトレイビル・ナイ、    ステラン・スカルスガルド、ジャック・ダヴェンポート、ナオミ・ハリス    マッケンジー・クルック、リー・アレンバーグ、ジェフリー・ラッシュ、    トム・ホランダー、デイヴィッド・スコフィールド、ジョナサン・プライス、    チョウ・ユンファキース・リチャーズ 感想:ウィルとエリザベスはせっかく結婚したのにかわいそうな境遇に。わかり    にくいお話。
メン・イン・ブラック(Men in Black)」(1997年、アメリカ) 監督:バリー・ソネンフェルド 出演:トミー・リー・ジョーンズ、ウィル・スミス、リンダ・フィオレンティーノ、    リップ・トーンヴィンセント・ドノフリオ 感想:時間もちょうどいいし、楽しんで観た。二人とも若い。
パンズ・ラビリンス(El laberinto del fauno/Pan's Labyrinth)」                  (2006年、メキシコ・スペイン・アメリカ) 監督:ギレルモ・デル・トロ 出演:イヴァナ・バケロ、ダグ・ジョーンズセルジ・ロペスアリアドナ・ヒル、    マリベル・ヴェルドゥ、アレックス・アングロ、マノロ・サロ、    ロジェール・カサマジョール 感想:アメリカ単独、ましてや日本では為し得ない映画ではないか。現実の過酷    さ・残酷さと、逃げ込むだけでは済まないファンタジーの水際。メルセデ    スとペドロもやはり姉弟である。本当に、ヨーロッパの子役は素晴らしい。
「リリア 4-ever(Lilja 4-ever)」(2002年、スウェーデン) 監督:ルーカス・ムーディソン 出演:オクサナ・アキンシナ、アルチオン・ボグチャルスキー、エリーナ・ベニンソン、    リリア・シンカレヴァ 感想:売春奴隷犯罪を真っ正面から取り上げている。ヴォロージャのけなげがな    お悲しい。
オーシャンズ11(Ocean's Eleven)」(2001年、アメリカ) 監督:スティーブン・ソダーバーグ 出演:ジョージ・クルーニーブラッド・ピットマット・デイモン、    バーニー・マックドン・チードルケイシー・アフレック、スコット・カーン、    シャオボー・チン、エディ・ジェイミソン、エリオット・グールド、    カール・ライナーアンディ・ガルシアジュリア・ロバーツ 感想:ハリウッドお得意の娯楽映画。他愛もないストーリーでわかりにくいとこ    ろもあるが、最後まで手に汗を握らせる力量はさすが。シナトラの元映画    もまた観たい。
オーシャンズ12(Ocean's Twelve)」(2004年、アメリカ) 監督:スティーブン・ソダーバーグ 出演:ジョージ・クルーニーブラッド・ピットマット・デイモン、    バーニー・マックドン・チードルケイシー・アフレック、スコット・カーン、    シャオボー・チン、エディ・ジェイミソン、エリオット・グールド、    カール・ライナーアンディ・ガルシアジュリア・ロバーツ、    ヴァンサン・カッセルキャサリン・ゼタ=ジョーンズアルバート・フィニー、    ブルース・ウィリス、エディー・イザード 感想:前作に比べ、会話を重視した作り。ジュリア・ロバーツは妊娠中を装う役    柄だったが、公開の年に双子を出産しているので、実際もおなかが大きか    ったと思われる。ライフ・アクアティックケイト・ブランシェットとい    い、よくやるものだ。その他、ジュリア・ロバーツが南部なまりの田舎も    のとかブルース・ウィリスのカメオとかネタ仕込み。
オーシャンズ13(Ocean's Twelve)」(2007年、アメリカ) 監督:スティーブン・ソダーバーグ 出演:ジョージ・クルーニーブラッド・ピットマット・デイモン、    バーニー・マックドン・チードルケイシー・アフレック、スコット・カーン、    シャオボー・チン、エディ・ジェイミソン、エリオット・グールド、    カール・ライナーアンディ・ガルシアヴァンサン・カッセル、    アルバート・フィニー、エディー・イザード、アル・パチー、エレン・バーキン、    ジュリアン・サンズ、デヴィッド・ペイマー 感想:今回はテスもイザベルも出ない。アル・パチーノも年をとった。バーニー    ・マックがこの後肺炎で急死しており、ソダーバーグ監督は続編は考えら    れないと言ったそうだ。
「セブン(Se7en)」(1995年、アメリカ) 監督:デヴィッド・フィンチャー 出演:モーガン・フリーマンブラッド・ピットグウィネス・パルトロー、    ケヴィン・スペイシーR・リー・アーメイ、ダニエル・ザカパ、    リチャード・ラウンドトゥリー、リチャード・シフ 感想:オーシャンズでは妙に斜に構えた役を演じたブラッド・ピットが血気盛ん    な新任刑事を演じる。七つの大罪。救いのないラスト。雨がキー。アメリ    カでは4週連続で興業1位となった大ヒット作だそうだ。
蝶の舌(La lengua de las mariposas)」(1999年、スペイン) 監督:ホセ・ルイス・クエルダ 出演:フェルンド・フェルナン・ゴメス、マヌエル・ロサノ、ウシア・ブランコ、    ゴンサロ・ウリアルテ、アレクシス・デ・ロス・サントス、タマル・ノバス、    エレナ・フェルナンデス 感想:パンズ・ラビリンス同様、スペイン内戦を背景に、こちらは市井の生活に    降りかかる戦争を描く。先生の悲しみを湛えた目とモンチョの思わず飛び    出してしまう言葉。古き良き映画の悲しみもきちんと備えた作品。
「厄介な男(Den Brysomme Mannen/The Bothersome Man)」(2006年、ノルウェー) 監督:イエンス・リエン 出演:トロンド・ファウサ・アウルヴォーグ、ペトロネッラ・バーケル、    ビルギッテ・ラーセン 感想:宗教とか高福祉社会とかへの批判なのか。望むものは何でも与えられる世    界で欠落した部分を得ようともがけば荒涼とした極寒の地に排除される。
「SF月世界探検(First Men in the Moon)」(1964年、アメリカ) 監督:ネイザン・ジュラン 特撮:レイ・ハリーハウゼン 出演:エドワード・ジャド、マーサ・ハイヤー、ライオネル・ジェフリーズ、    エリック・チッティ 感想:古き良きSF映画
リーグ・オブ・レジェンド/時空を超えた戦い              (The League of Extraordinary Gentlemen)」               (2003年、アメリカ・ドイツ・イギリス・チェコ) 監督:スティーヴン・ノリントン 出演:ショーン・コネリーペータ・ウィルソンスチュアート・タウンゼント、    シェーン・ウェスト、ジェイソン・フレミング、トニー・カラン、    ナセールディン・シャー、リチャード・ロクスバーグ 感想:アメコミ原作だそうだ。「SF月世界探検」と続けて観たのだが、こちらは    さすがにエンタテインメントである。基本は西部劇、「荒野の7人」らし    い演出がちらほら。
トンマッコルへようこそ(Welcome to Dongmakgol !!)」(2005年、韓国) 監督:パク・クァンヒョン 出演:チョン・ジェヨン、イム・ハリョン、リュ・ドックァン、シン・ハギュン    ソ・ジェギョン、スティーブ・テシュラー、カン・ヘジョン、チョン・ジェジン    チョ・ドッキョン、クォン・オミン 音楽:久石譲 感想:痛烈な反戦映画である。「ミッドナイト・イーグル」など足元にも及ばない。    韓国ではまだ戦争は目の前にあること。おすぎの連呼が耳に残っていたが、    観て本当によかった。ラストはとても悲しい。
フローズン・タイム(cashback)」(2008年、イギリス) 監督:ショーン・エリス 出演:ショーン・ビガースタッフ、エミリア・フォックス、ショーン・エヴァンス、    ミシェル・ライアン、スチュアート・グッドウィン、マイケル・ディクソン、    マイケル・ラムボーン、マーク・ピッカリング 感想:イギリスの青春映画。ダメ青年たちのたむろする姿は、アメリカ映画とは    ひと味違う。音楽とラストもよかった。
「クロコダイルの涙(The Wisdom of Crocodiles)」(1998年、イギリス) 監督:レオン・ポーチ 出演:ジュード・ロウ、エリナ・レーヴェンソン、ティモシー・スポール、    ジャック・ダヴェンポート、アシュレイ・アータス 感想:ザ・シネマでの放送はDVDベースのようで、タイトルが「Immortality」にな    っている。宗教のことなんかクソ食らえでよくわかんないのだが、「ワニは    獲物を飲み込むときに涙を流す」とか、グリルシュは子供の時分にすでに死    んでいるとか、アンの銀の箸がトドメを刺すとか、結石になって出るとか、    そんなキーワード。ジュード・ロウ若い。なぞめいた雰囲気やちょうどいい    長さなど、映画館で観てもそれなりに楽しめそう。
アリゾナ・ドリーム(Arizona Dream)」(1992年、フランス) 監督:エミール・クストリッツァ 出演:ジョニー・デップジェリー・ルイスフェイ・ダナウェイリリ・テイラー、    ヴィンセント・ギャロ、ポーリーナ・ポリスコワ、マイケル・J・ポラード 感想:2時間半にもなろうかという長さにも関わらず長いと感じずに見た。アメリ    カをあたかもパラレルワールドのように撮った映画。夢なんてどれも実現    できないし、どこにも出口はない。そして死と再生の示唆。フェイ・ダナ    ウェイが実にうれしそうに空を飛び回る生き生きとした表情がキモ、かも。    思い返すだにスゴさが迫り来る。徐々に剥げ壊れていくという演出による    「明るいアメリカ」への痛烈な皮肉。
「タイムライン(Timeline)」(2003年、アメリカ) 監督:リチャード・ドナー 出演:ポール・ウォーカージェラルド・バトラー、アンナ・フリエル、    ランベール・ウィルソンマイケル・シーン、フランシス・オコナー、    ビリー・コノリーデヴィッド・シューリス、ニール・マクドノー、    イーサン・エンブリー、ロシフ・サザーランド、マートン・コーカス、    マット・クレイヴン 原作:マイケル・クライトン 感想:クリスとケイトではなくマリクとクレアの物語。クレアが吊されずマリク    が帰ってこないので、すでに見つかっているはずの棺がラストに発見され    るというつじつま合わせ。金儲けに執着するドニガーは成敗される。ま、    いろいろとあろうけれど、これはいっそのこと劇場で観ちゃった方が楽し    めたかもしれない。必要なところだけをバンバン並べて飽きないように時    間内に納めるという、お決まりの手法。
ミシェル・ヴァイヨン(Michel Vaillant)」(2003年、フランス) 監督:ルイ=パスカル・クヴレール 出演:サガモール・ステヴナン、ディアーヌ・クルージェ、    ピーター・ヤングブラッド・ヒルズ、ジャン・ピエール・カッセル、    フィリップ・バス、ステファノ・カセッティ、フランソワ・レヴァンタル、    ステファーヌ・メッツガー、リサ・バービュシア 原作:ジャン・グラトン 感想:フランスのコミックが原作だそうだ。話は荒唐無稽だが、アメリカや日本    では絶対にこうはならないだろう映画になっている。色遣いやカメラなど、    素晴らしい。
アリス・イン・ワンダーランドAlice in Wonderland)」(2010年、アメリカ) 監督:ティム・バートン 出演:ミア・ワシコウスカジョニー・デップ、ヘレナ・ボナム=カーター、    アン・ハサウェイアラン・リックマンマイケル・シーン、    スティーヴン・フライクリストファー・リー、ポール・ホワイトハウス、    バーバラ・ウィンザークリスピン・グローヴァー、マット・ルーカス、    マートン・チョーカシュ、ティム・ピゴット=スミス、レオ・ビル 主題歌:アヴリル・ラヴィーンアンダーグラウンド(アリスのテーマ)」 感想:19歳のアリスはずいぶんかわいくなく、お話も何だかアメリカのニオイが    プンプンするけれど、飽きずに最後まで観させる力量はさすが。本当は2D    で観たかったのに、字幕版は20時からの1回しかなく、1日5回もある3Dで    観た。メガネは重いし画面は暗いし字幕は読みづらいしいいところがなく    後悔した。
シックス・センス(The Sixth Sense)」(1999年、アメリカ) 監督:M・ナイト・シャマラン 出演:ハーレイ・ジョエル・オスメン、ブルース・ウィリス、    オリヴィア・ウィリアムズトニ・コレット、ドニー・ウォルバーグ、    ミーシャ・バートンM・ナイト・シャマラン 感想:きちんとしたどんでん返しが素晴らしい。時間もちょうどよかったし、面    白く観た。
「怪人マブセ博士(Das Testament des Dr. Mabuse / The Testament of Dr. Mabuse)」                                (1933年、ドイツ) 監督:フリッツ・ラング 出演:ルドルフ・クライン=ロッゲ、グスタフ・ディースル、オットー・ヴェルニッケ、    ヴェラ・リムセイ、カール・マイクスナー、ルドルフ・シュンドラー、    オスカー・ホッカー 感想:フィルムを直接加工したような爆発シーンとか。
「48時間(48 Hrs.)」(1982年、アメリカ) 監督:ウォルター・ヒル 出演:ニック・ノルティエディ・マーフィ、アネット・オトゥール、    ジェームズ・レマー、デイヴィッド・パトリック・ケリー、    フランク・マクレーソニー・ランダムブライオン・ジェームズ 感想:アクションなのかコメディなのかサスペンスなのかよくわからない内容。    それなりにスピード感はあるが、面白いか、と問われると困る。
48時間PART2/帰って来たふたり(Another 48 Hrs.)」(1990年、アメリカ) 監督:ウォルター・ヒル 出演:エディ・マーフィニック・ノルティブライオン・ジェームズ、    エド・オロス、デヴィッド・アンソニー・マーシャル、ケヴィン・タイ、    バーニー・ケイシー、フェリス・オーランディ、ペイジ・レオン 感想:いろいろとまあ無理があるがアメリカ映画にはよくありがちな展開。
「アニマトリックス(THE ANIMATRIX)」(2003年、アメリカ) 監督:アンディー・ジョーンズ、前田真宏渡辺信一郎川尻善昭小池健、    森本晃司ピーター・チョン 出演:ケビン・マイケル・リチャードソン、ジュエ:パメラ・アドロン、    ベット・フォード、ジュリア・フレッチャー、デイン・デイビス、    クレイトン・ワトソン、キアヌ・リーブス、キャリー=アン・モス、    ヘディ・ビューレス、フィル・ラマール、ビクターフィリアムズ、    アレックス・フェルナンデス、パメラ・アドロン、キャス・スーシー、    ジェームズ・アーノルド・テイラー、メリンダ・クラーク、    ロドニ・ソールスベリー 感想:「ファイナル・フライト・オブ・ザ・オシリス」「セカンド・ルネッサンス    パート1・パート2」「キッズ・ストーリー」「プログラム」「ワールド・    レコード」「ビヨンド」「ディテクティブ・ストーリー」「マトリキュレー    テッド」の9つの短編からなるオムニバス。
ペルセポリス(Persepolis)」(2007年、フランス) 監督:マルジャン・サトラピ、ヴァンサン・パロノー 出演:キアラ・マストロヤンニカトリーヌ・ドヌーブダニエル・ダリュー    サイモン・アブカリアン、ガブリエル・ロペス、フランソワ・ジェローム 原作:マルジャン・サトラピ 感想:マルジャン・サトラピ自身の自伝的漫画の映画化。イランのイスラム革命    以降の体験を描く。映画館で観てみたかった。やはり、日本やアメリカで    は作り得ない作品。原作を読んだ。
「ステイ(STAY)」(2005年、アメリカ) 監督:マーク・フォースター 出演:ユアン・マクレガーライアン・ゴズリングナオミ・ワッツ、    ボブ・ホスキンス、ジャニーン・ガラファロー、B・D・ウォン 感想:ラストは多少陳腐でアメリカ的なのかもしれないし、ストーリーもよく考    えればいろいろと突っ込みどころがありそうだが、最後まで飽きずに観る    ことができ、とてもよかった。映画館で観たかった。音楽もよかった。
エド・ウッド(Ed Wood)」(1994年、アメリカ) 監督:ティム・バートン 出演:ジョニー・デップマーティン・ランドーサラ・ジェシカ・パーカー、    パトリシア・アークエットビル・マーレイ、リサ・マリー、    ジョージ・スティール、ジュリエット・ランドー、ヴィンセント・ドノフリオ、    グレゴリー・ウォルコット 感想:まあ、撮りたかったということ。2時間はいらない。
「マーズ・アタック!(Mars Attacks!)」(1996年、アメリカ) 監督:ティム・バートン 出演:ジャック・ニコルソングレン・クローズアネット・ベニング、    ピアース・ブロスナンダニー・デヴィートマーティン・ショート、    サラ・ジェシカ・パーカーマイケル・J・フォックスロッド・スタイガー、    トム・ジョーンズナタリー・ポートマン、ジム・ブラウン、ルーカス・ハース、    リサ・マリー、シルヴィア・シドニーパム・グリア 感想:やっと観られた。宇宙戦争とか博士の異常な愛情とか、その他いろいろ。
「もしも昨日が選べたら(Click)」(2006年、アメリカ) 監督:フランク・コラチ 出演:アダム・サンドラーケイト・ベッキンセールクリストファー・ウォーケン、    デイヴィッド・ハッセルホフ、ヘンリー・ウィンクラー、ジュリー・カヴナー、    ジョセフ・キャスタノン、テイタム・マッキャン 感想:話し方はルーズだしお下劣そうだし何だか80年代みたいだし出だしはどう    なることかと思ったけれど、テンポがいいのか引き込まれ、けっこう面白    く観られたのはお得かも。ラストは何となく見えてるけど、ホロッとする    のもいい。ちょっとお下品なアメリカンコメディの典型。
「シークレット・ウィンドウ(Secret Window)」(2004年、アメリカ) 監督:デヴィッド・コープ 出演:ジョニー・デップジョン・タトゥーロマリア・ベロ、    ティモシー・ハットン、チャールズ・S・ダットン 原作:スティーヴン・キング 感想:導入の掴みからエンディングまで席を立たせない作りは大したもの。時間    もちょうどいい。
ダニー・ザ・ドッグ(Unleashed/Danny the Dog)」(2004年、フランス・アメリカ) 監督:ルイ・レテリエ 出演:ジェット・リーモーガンフリーマン、ボブ・ホスキンス、ケリー・コンドン 脚本:リュック・ベッソン 感想:いわゆるアクション映画。最後まできちんと観せる。
ビートルジュース(Beetlejuice)」(1988年、アメリカ) 監督:ティム・バートン 出演:マイケル・キートンアレック・ボールドウィンジーナ・デイヴィス、    ウィノナ・ライダーキャサリン・オハラ、グレン・シャディックス、    ジェフリー・ジョーンズ 感想:これで大儲けとは。当時17歳のウィノナ・ライダーがとてもかわいい。
リベリオン(Equilibrium)」(2002年、アメリカ) 監督:カート・ウィマー 出演:クリスチャン・ベールエミリー・ワトソン、テイ・ディグス、    アンガス・マクファーデンショーン・ビーン、ウィリアム・フィクナー、    ショーン・パートウィー、マシュー・ハーバー、エミリー・ジーベルト 感想:クリスチャン・ベールの服装やしゃべり方もどことなくキアヌ・リーブス    に似ていたり随所にいろいろと「マトリックス」や「1984」がある。制作    費がマトリックスの3分の1ということもあってか、ロビーでの銃撃戦とか    かなりちゃちな見栄えになってしまっているのは残念。
僕らのミライへ逆回転(Be Kind Rewind)」(2008年、アメリカ) 監督:ミシェル・ゴンドリー 出演:ジャック・ブラックモス・デフダニー・グローヴァーミア・ファロー、    メロニー・ディアス、シガニー・ウィーバー 感想:ストーリーはメチャクチャだが、終わってみると、観てよかったと思う。    エンドロールの「Mr. Fletcher's Song」(Jean-Michel Bernard and Moe    Holmes)がとてもよかった。ちなみに、制作費は「リベリオン」と同額。
ブラインドネス(Blindness)」(2008年、日本・ブラジル・カナダ) 監督:フェルナンド・メイレレス 出演:ジュリアン・ムーアマーク・ラファロアリシー・ブラガ伊勢谷友介、    木村佳乃ダニー・グローヴァー、ミッチェル・ナイ、ドン・マッケラー、    ガエル・ガルシア・ベルナル 原作:ジョゼ・サラマーゴ「白の闇」 感想:人間の尊厳とは何か、「見える」とは何か。非常に示唆に富んだ内容。役    柄には固有名はなく、最後にはごくパーソナルな部分を共有して再生する。    眼科医の妻は、自らも生き抜くための罪を犯すが、目の見えなくなった人    たちがするすべてのこと、罪を見届け、あるいは導き、皆の目が見えるよ    うになった後に今度は自分の目が見えなくなり導かれる身となる。原作を    読む予定。
「フェイク(Donnie Brasco)」(1997年、アメリカ) 監督:マイク・ニューウェル 出演:アル・パチーノジョニー・デップマイケル・マドセンアン・ヘッシュ、    ロバート・ミアノ 感想:アメリカ映画にありがちなカーアクションや派手なドンパチもなく、ごく    淡々とストーリーは進む。アル・パチーノの演技力によるたまもの。命を    かけて家族を犠牲にして成果をあげた報酬は記念のメダルとたったの500    ドル。
「ジャバウォッキー(Zvahlav aneb saticky slameneho Huberta / Jabberwocky)」                             (1971年、チェコ) 監督:ヤン・シュヴァンクマイエル 感想:シネフィル・イマジカシュヴァンクマイエル迷宮短編集1」から。
「陥し穴と振り子(Kyvadlo, jama a nadeje / The Pendulum, The Pit and Hope)」                             (1983年、チェコ) 監督:ヤン・シュヴァンクマイエル 感想:シネフィル・イマジカシュヴァンクマイエル迷宮短編集1」から。
「アッシャー家の崩壊(Zanik domu Usheru / The Fall of the House of Usher)」                             (1980年、チェコ) 監督:ヤン・シュヴァンクマイエル 出演:ペトル・ツェペック(朗読) 感想:シネフィル・イマジカシュヴァンクマイエル迷宮短編集1」から。
「家での静かな一週間(Tichy tyden v dome / A Quiet Week In The House)」                             (1969年、チェコ) 監督:ヤン・シュヴァンクマイエル 感想:シネフィル・イマジカシュヴァンクマイエル迷宮短編集2」から。
「棺の家(Rakvickarna / Punch and Judy)」(1966年、チェコ) 監督:ヤン・シュヴァンクマイエル 感想:シネフィル・イマジカシュヴァンクマイエル迷宮短編集2」から。
「エトセトラ(Et Cetera)」(1966年、チェコ) 監督:ヤン・シュヴァンクマイエル 感想:シネフィル・イマジカシュヴァンクマイエル迷宮短編集2」から。
「闇・光・闇(Tma, svetlo, tma/ Darkness, Light, Darkness)」                             (1989年、チェコ) 監督:ヤン・シュヴァンクマイエル 感想:シネフィル・イマジカシュヴァンクマイエル迷宮短編集2」から。
「地下室の怪(Do pivnice / Down to the Cellar)」(1982年、チェコ) 監督:ヤン・シュヴァンクマイエル 感想:シネフィル・イマジカシュヴァンクマイエル迷宮短編集3」から。
「庭園(Zahrada / The Garden)」(1968年、チェコ) 監督:ヤン・シュヴァンクマイエル 感想:シネフィル・イマジカシュヴァンクマイエル迷宮短編集3」から。
「部屋(Byt / The Flat)」(1968年、チェコ) 監督:ヤン・シュヴァンクマイエル 感想:シネフィル・イマジカシュヴァンクマイエル迷宮短編集3」から。
「ヴァーミンツ(Varmints)」(2008年、イギリス) 監督:マルク・クレステ 感想:シネフィル・ショートショート#121「ファンタジー特集1」から。
「嵐の夜(Stormy Night)」(2003年、カナダ) 監督:ミシェル・レミュー 感想:シネフィル・ショートショート#121「ファンタジー特集1」から。
「タイガー(Tyger)」(2006年、ブラジル) 監督:ギルヘルム・マルコンデス 感想:シネフィル・ショートショート#121「ファンタジー特集1」から。
トリックスターTrickster)」(2008年、ドイツ) 監督:アレクサンダー・ポール 感想:シネフィル・ショートショート#121「ファンタジー特集1」から。
「10/Dix」(2007年、フランス) 監督:Bif 感想:シネフィル・ショートショート#122「ファンタジー特集2」から。
「タマゴの遊び(The Egg Breakers)」(2006年、ドイツ) 監督:エマニュエル・ストリクナー 感想:シネフィル・ショートショート#122「ファンタジー特集2」から。
「エレファント・エッグ(The Elephant's Egg)」(2005年、アメリカ) 監督:Sam Yousefian 感想:シネフィル・ショートショート#122「ファンタジー特集2」から。
「ふしぎの国のエドワード(Heureuz qui comme Edouard)」(2007年、フランス) 監督:Vincent Burgevin、Franck Lebon 感想:シネフィル・ショートショート#122「ファンタジー特集2」から。
「Short Term 12 〜ある施設の一日〜(Short Term 12)」(2008年、アメリカ) 監督:Destin Daniel Cretton 感想:シネフィル・ショートショート#131「短編ワールドカップ3」から。
「ボクの世界(Betty Banned Sweets)」(2008年、ニュージーランド) 監督:Michelle Savill 感想:シネフィル・ショートショート#131「短編ワールドカップ3」から。
「美女と液体人間」(1958年) 監督:本多猪四郎円谷英二(特撮) 出演:佐原健二白川由美平田昭彦小沢栄太郎千田是也佐藤允、伊藤久哉 感想:下水ロケがすごい。
ガス人間第一号」(1960年) 監督:本多猪四郎円谷英二(特撮) 出演:三橋達也八千草薫、佐多契子、土屋嘉男、伊藤久哉、田島義文、小杉義男、    村上冬樹左卜全松村達雄塩沢とき 感想:八千草薫が実にかわいい。警察の暴挙には目をつぶる。
レディ・ジョーカー」(2004年) 監督:平山秀幸 出演:渡哲也、長塚京三徳重聡、吉川晃司、加藤晴彦吹越満大杉漣岸部一徳、    清水紘治辰巳琢郎菅野美穂松重豊國村隼 原作:高村薫 感想:「マークスの山」に輪を掛けてわからない映画になった。中井貴一とどっ    ちがいいだろうか。本作でも、原作の複雑な糸の絡み合いは表現できず。    キリスト教もマスコミも検事の兄も出てこない。
ミッドナイト・イーグル(Midnight Eagle)」(2007年) 監督:成島出 出演:大沢たかお竹内結子玉木宏吉田栄作袴田吉彦、坂本爽、金子さやか、    波岡一喜相築あきこ、佐原弘起、濱田岳大森南朋石黒賢藤竜也 原作:高嶋哲夫 感想:竹内結子は好演だが、結果として幼い子供に死の瞬間を体験させてしまう    オトナどもの無配慮は大いに疑問。また、戦時において国家機密を市民に    ベラベラと漏らしたり個人的理由で作戦の遂行を阻止したりするような隊    員のいる自衛隊など願い下げだ。死んだ者たちを英雄視する下らない映画。    ラストのミスチルが実にもったいない。
Dolls(ドールズ)」(2002年) 監督:北野武 出演:菅野美穂西島秀俊三橋達也津田寛治松原智恵子大家由祐子、    深田恭子武重勉清水章吾、金沢碧、大森南朋吉沢京子、岸本加世子、    大杉漣 音楽:久石譲 感想:音楽と色はよかった。撮った本人が個人的な映画というならば、その通り    なのだろう。カットの整理がもっとできていれば観やすかったと思う。
天国の本屋〜恋火」(2004年) 監督:篠原哲雄 出演:竹内結子玉山鉄二香里奈新井浩文原田芳雄香川照之大倉孝二、    斉藤陽一郎吉田日出子桜井センリ香川京子、鰐淵晴子、丸橋夏樹、    塩見三省根岸季衣かとうかずこあがた森魚 原作:松久淳・田中渉 音楽:松任谷正隆 感想:ストーリーにちぐはぐなところがあるとも感じたが、観てよかったと思う。    瀧本の心情をまったく顧みないかのごとき香夏子の所行は見苦しくもある。    音楽には坂本龍一のニオイがしたりもするが、概ねよかったのではないか。    それにしても、地上波だと切る場所も無粋なうえにちゃんとしたエンドロ    ールもなくて寂しい限り。ガッカリだ。
「乳房」(1993年) 監督:根岸吉太郎 出演:小林薫、及川麻衣、竹中直人戸川純 原作:伊集院静 感想:及川麻衣は確かにあるアングルでは夏目雅子に似ているかもしれないが、    それだけでは意味がない。小林薫が伊集院というのも違和感がある。まる    でATG映画のようだ。ただ、1時間という長さのみが救いかも。
「僕の彼女はサイボーグ」(2008年) 監督:郭在容 出演:綾瀬はるか小出恵介桐谷健太吉高由里子竹中直人田口浩正、    ドロンズ石本六平直政蛭子能収伊武雅刀遠藤憲一吉行和子、    小日向文世 感想:セリフなのか演出なのか、日本の映画としては違和感あり。綾瀬はるかの    ロボットダンスはご愛敬以下になってしまった。かわいいのに。しかし、    立派な体格である。いろんなものがごっちゃに混ざり合ってる感じ。
姑獲鳥の夏」(2005年) 監督:実相寺昭雄 出演:堤真一永瀬正敏原田知世阿部寛荒川良々宮迫博之堀部圭亮、    田中麗奈清水美砂篠原涼子松尾スズキ恵俊彰、すまけい、いしだあゆみ、    寺島進、マギー、鈴木砂羽三谷昇京極夏彦 原作:京極夏彦 音楽:池辺晋一郎 感想:実相寺らしいカメラアングルはあった。音楽もなかなかよかった。雰囲気    もあったのだが、陽の入る書斎とかいろいろと気になるところもあった。    旧館を豪快に燃やしたのが印象的。
「シュガー&スパイス 風味絶佳」(2006年) 監督:中江功 出演:柳楽優弥沢尻エリカ大泉洋チェン・ボーリン木村了濱田岳、    岩佐真悠子サエコ佐藤二朗、板倉俊之、光石研奥貫薫金田明夫、    高岡蒼甫夏木マリ蒼井優 原作:山田詠美 感想:長い。柳楽優弥沢尻エリカも実にもったいない。ラストもパッとしない。    グッとこない。DVDのコメンタリーとやらは観ていないが、蒼井優はバスの    中でキャラメルを拾う女性の「声のみ」を担当したとの情報あり。
きみにしか聞こえない」(2007年) 監督:荻島達也 出演:成海璃子小出恵介片瀬那奈、石川伸一郎、羽田実加、高田延彦、    坂田梨香子中野英雄古手川祐子岩城滉一八千草薫 原作:乙一 感想:もう少し整理できそうな気もするが、時間もちょうどよく、「シュガー&ス    パイス 風味絶佳」よりずっと好感を持って観られた。原作の映画化は難し    い作業だということがよくわかる対比かも。璃子ちゃんがまだまだ痩せて    た頃。小出恵介はもう少しセリフがうまくなればいいのに。
地下鉄(メトロ)に乗って」(2006年) 監督:篠原哲雄 出演:堤真一岡本綾大沢たかお常盤貴子田中泯笹野高史北条隆博、    崎本大海、綱島郷太郎、中村久美、吉行和子 原作:浅田次郎 音楽:小林武史 主題歌:Salyu 「プラットホーム」 感想:長い。仕掛けは面白いんだし、もっとエピソードをちゃんと整理すれば魅    力的な映画になっただろうに。父を憎んでいるはずの真次の心の移りよう    とかみち子の心情とか、原作を読んだ方がいいかもしれない。
「ターン」(2001年) 監督:平山秀幸 出演:牧瀬里穂中村勘太郎倍賞美津子北村一輝柄本明川原亜矢子、    松金よね子小日向文世 原作:北村薫 音楽:ミッキー吉野 感想:真希のモノローグを「独り言」として演じるのは少し違和感があったもの    の、エピソードが整理されていてそれぞれにもムダがなく、特に、柿崎が    真希を襲うシーンは短くまとめられていて、ありがちなしつこい演出に陥    っていないところなど好感が持てた。日本映画だって、やればできるので    ある。ロマンス的部分を前面にしたところは原作と異なるようだが、全般    に盛り上がりに欠ける点はある。冒頭の、ひとりぼっちになってしまった    真希の心情をもっとインパクトある演出にするとよかったかも。
カンゾー先生」(1998年) 監督:今村昌平 出演:柄本明麻生久美子ジャック・ガンブラン世良公則唐十郎松坂慶子、    田中実、田口トモロヲ、金山一彦、山本晋也裕木奈江渡辺えり伊武雅刀、    小沢昭一清水美砂 原作:坂口安吾 音楽:山下洋輔栗山和樹 感想:2時間を超える時間は確かに長いが、経験にモノをいわせて観せきるのは    たいしたものだ。麻生久美子もよかったし、柄本明もまだエネルギッシュ    である。山下洋輔の音楽もよかった。ただ、惜しむらくはラスト。こんな    風に放り投げる意図はわからないではないが、どうだろうか。
ジェネラル・ルージュの凱旋」(2009年) 監督:中村義洋 出演:竹内結子阿部寛堺雅人羽田美智子山本太郎高嶋政伸尾美としのり、    貫地谷しほり河原さぶ山田スミ子黒瀬真奈美中村有志根本美緒、    堀井美香佐野史郎玉山鉄二野際陽子平泉成國村隼 原作:海堂尊 感想:技術的な部分がなかった分、前作より出来はよかったように思う。最後ま    で飽きずに観ることができた。
「初恋」(2006年) 監督:塙幸成 出演:宮崎あおい小出恵介宮崎将小嶺麗奈柄本佑青木崇高、松浦祐也、    黒沼弘己、久我朋乃、鰐淵晴子、藤村俊二 原作:中原みすず 感想:原作のアイデアはとても面白いのに、何だか古くさい青春映画のようだ。    長回しのカットが多く、整理ができていない感じ。宮崎あおい宮崎将は    兄妹での共演。原作者は山口県に所縁があるのだろうか。
百万円と苦虫女」(2008年) 監督:タナダユキ 出演:蒼井優矢島健一キムラ緑子齋藤隆成平岩紙江口のりこ弓削智久、    嶋田久作モロ師岡斎藤歩竹財輝之助佐々木すみ江ピエール瀧、    笹野高史森山未來悠城早矢堀部圭亮 主題歌:原田郁子クラムボン)「やわらかくて きもちいい風」 感想:暗めの画面。蒼井優は達者である。ラストは象徴的だ。お互いを見つめ合    っているようで、「来るわけない、っか」のセリフにはっとする。エンド    ロールの主題歌はとてもよい。
「重力ピエロ」(2009年) 監督:森淳一 出演:加瀬亮岡田将生小日向文世吉高由里子岡田義徳渡部篤郎鈴木京香 原作:伊坂幸太郎 感想:これもまた、カットの整理ができていず、ムダに長い。原作を消化できて    いない感じ。もったいない。
西の魔女が死んだ」(2008年) 監督:長崎俊一 出演:サチ・パーカー、高橋真悠、りょう、大森南朋木村祐一高橋克実 原作:梨木香歩 感想:緑がキレイだった。
「KIDS」(2007年) 監督:荻島達也 出演:小池徹平玉木宏栗山千明斉藤由貴泉谷しげる 原作:乙一 感想:原作はどうか知らないが、シーンもカットも整理ができていずかったるい    作りでもったいない。
「約30の嘘」(2004年) 監督:大谷健太郎 出演:中谷美紀椎名桔平妻夫木聡田辺誠一八嶋智人伴杏里徳井優 原作:土田英生 感想:ほぼ列車の中だけというシチュエーションは面白いが、芝居ならいざ知ら    ず、映画であのダラダラした前半はいただけない。ラストの今井と宝田の    会話シーンを省き編集を徹底することでもっとよくなったんじゃなかろう    か。中谷美紀がいなかったらダメダメ。
虹の女神 Rainbow Song」(2006年) 監督:熊澤尚人 出演:市原隼人上野樹里蒼井優酒井若菜鈴木亜美相田翔子小日向文世、    田島令子佐々木蔵之介郭智博ピエール瀧田中圭田山涼成 原作:桜井亜美 感想:いわゆる「映研風の撮り方」を狙ったのじゃないだろうか、と感じながら    観た。ストーリーといい演出といい、とてもよい。冗長な部分もあったけ    れど、それを凌駕する魅力がある。日本でしか撮れない青春映画かもしれ    ない。キャストもそれぞれがそれぞれによかった。蒼井優のよさ、佐々木    蔵之介のよさは言うまでもないことかもしれないし、市原隼人もそうかも    しれないけれど、何と言っても「のだめ」ではない上野樹里が殊の外よか    ったと言うべきだろう。岩井俊二恐るべし。
川の光」(2004年) 監督:平川哲生 出演:折笠富美子金田朋子山寺宏一平野綾大塚明夫田中敦子藤原紀香、    松本和也青野武 原作:松浦寿輝 感想:NHKの「SAVE THE FUTURE」という環境特集番組の長編アニメーション。
ピアノの森」(2007年) 監督:小島正幸 出演:上戸彩神木隆之介宮迫博之福田麻由子池脇千鶴ウド鈴木、    天野ひろゆき、黒沢かずこ、高田純次 原作:一色まこと 感想:話は面白いのだが、いかんせんかったるい作りだった。上戸彩が達者な分、    神木隆之介の拙さが目立った。
ベクシル−2077 日本鎖国−」(2007年) 監督:曽利文彦 出演:黒木メイサ谷原章介松雪泰子大塚明夫朴ロ美櫻井孝宏森川智之、    柿原徹也 感想:2007年のフルCGアニメーションとしては、人物の動きや表情などいまいち。    モーションキャプチャーもしているが、全体としてこなれていない感じ。
崖の上のポニョ(Ponyo)」(2008年) 監督:宮崎駿 出演:山口智子長嶋一茂天海祐希所ジョージ奈良柚莉愛土井洋輝、    柊瑠美矢野顕子吉行和子奈良岡朋子左時枝、大橋のぞみ 音楽:久石譲 感想:お話の組み立てで最後まで観せきる力量はさすが。冒頭の草原では風にな    びいたりしなかったり、絵は至極素朴に徹している。
「書家」(2010年) 監督:山田誠 出演:中尾明慶浪川大輔、古川小百合 音楽:川井憲次 感想:お話の整理がよくできていない。第7回アニマックス大賞受賞作品。