ジェームズ・ロバート・ブラウン「なぜ科学を語ってすれ違うのか」読了

なぜ科学を語ってすれ違うのか――ソーカル事件を超えて

なぜ科学を語ってすれ違うのか――ソーカル事件を超えて

図書館から。
一般大衆向け、というよりも科学者向け、ということなんだろうか。「社会構造主義者」とか「自然主義」とか、一般人としては見たことがあるが定義になじみの薄い言葉が多く、それらの定義を押さえながら読んでいかないと混乱してしまうかもしれない。
宗教や経済、政治に無関心であるべきでなく、科学者としての良識というものはいかにあるべきか、という啓蒙、というよりアジテーションなんだと思いながら読んだ。一般大衆としても、結局はすべてを他人任せにしてはいけない、誠実な科学者を誠実に受け止めていくための基盤が必要なのだ、と銘肝しておく。
それと、いわゆる「人間原理」についても慎重に認識しておく必要がある。