NHK、中継から撤退 - DORNAは民放と交渉開始(中日新聞 - F1 エクスプレス)

NHK、中継から撤退 - DORNAは民放と交渉開始(中日新聞 - F1 エクスプレス)

日本放送協会(NHK)が今シーズン限りでロードレース世界選手権(WGP)の中継放送から撤退することが確実となった。既にWGPを運営するDORNAには、NHKから契約更改を行わないことが知らされた模様。DORNAも日本の民放と交渉を開始した。
NHKがWGPの放送を開始したのは98年。当初は4年契約でスタートしたが、さらに3年の契約延長を行い、計7年間にわたってBS1の2時間前後の放送枠で中継を行ってきた。しかし、思うように視聴率が上がらず、ここ数年は横ばい。さらに11月からはBS1がニュース主体の編成となり、BS2にスポーツ中継が集中することになるため、視聴率の低いWGPが切り捨てられる形となったようだ。
来年以降の契約に関して広報局は「来年のことについては調整中」と答えるにとどまったが、DORNAをはじめ、関係者の間では中継撤退が既成事実として受け止められている。
DORNAは現在、MotoGPクラスを深夜枠で中継している日本テレビをはじめとする民放各社と中継放送に向けて交渉中。しかし、WGP中継ではスポンサーの獲得が難しく、交渉は難航している。世界的に見ればホンダからヤマハに移籍して活躍中のV・ロッシ人気もあって放送権料は右肩上がり。しかし、日本ではホンダ、ヤマハ、スズキ、カワサキの4メーカーを持ちながら、あまり盛り上がっていないのが現状。この問題は、そのような日本の実情を浮き彫りにする格好といえそうだ。