「憲法の趣旨に反しない」 天皇陛下発言で閣僚ら(asahi.com)

天皇陛下園遊会で、国旗・国歌について「強制になるということではないことが望ましい」と発言したことについて、29日午前の閣議後の記者会見で、閣僚の発言が相次いだ。細田官房長官は「宮内庁からは、これまでの政府見解とも一致しており、特定の施策について見解を述べたものではない、との報告を受けている。特に問題ないと考えている。天皇陛下は象徴としてのお立場を十分にご理解になったうえでご発言になっており、天皇は国政に関する権能を有しないという憲法の趣旨に反することはないと考えている」と述べた。
細田長官は、教育現場で国旗・国歌が強制されている現状が発言につながったのではないか、との見方について「あまり憶測することは適当ではない気がする」と述べるにとどめた。
中山文部科学相は「国旗・国歌については、喜んで自発的に掲揚したり斉唱したりすることが望ましいということを述べられたのだと思う」と語った。東京都教委が「日の丸・君が代」の扱いに絡んで、昨秋、職務命令に従わない教職員を大量に処分したことについては「校長が学習指導要領に基づいて、法令の定めるところに従って、所属する教員に対して職務を命ずることは、当該教職員の思想信条の自由を侵すことにはならない」との見解を繰り返した。
南野法相も「陛下は国旗・国歌(の掲揚・斉唱)は自ら進んで行うのが望ましい、というお気持ちをおっしゃったのだと思う」と語った。東京都教委の処分については「おひとりおひとりの価値観。自主性にお任せしてもいいのではないか」と述べた。

天皇発言「当たり前のこと」=自民・久間総務会長時事通信 - Yahoo!ニュース)

自民党久間章生総務会長は29日昼の記者会見で、天皇陛下が国旗・国歌について「強制でないのが望ましい」と発言されたことについて、「非常にごく当たり前のことで、自然と強制でなく、みんなが国旗を掲揚し、国歌を歌うことが望ましいと言われたのだろう。そういう雰囲気が出来上がるのが一番いい」と述べた。

ごく自然な受け止め−首相 日の丸君が代天皇発言(共同通信 - Yahoo!ニュース)

小泉純一郎首相は29日夜、天皇陛下が学校現場での日の丸掲揚と君が代斉唱を「強制でないことが望ましい」と発言したことについて「ごく自然に、受け止められたんじゃないですか。私もそう思いますね。あまり政治的に取り上げない方がいい」と述べた。首相官邸で記者団に答えた。
政府は国旗国歌法案審議が行われた1999年6月に「国旗の掲揚、国歌の斉唱等に関し義務づけを行うようなことは考えていない」との政府見解を示している。首相の指摘は、天皇陛下の発言はこれに沿ったものとの認識を示したものだ。
ただ首相は、東京都教育委員会が卒業式や入学式で君が代斉唱の際、起立しなかった教職員を処分したことについては「都が決めたことだ」として、具体的な言及を避けた。