「食育の一環」などという前に

野草で吐き気 事故防止へ通知(asahi.com / 2006年7月1日(土))

さいたま市教委 調理に注意呼びかけ
さいたま市立大砂土小学校で、子どもたちがタンポポの根を使った飲料やノビルを食べて吐き気を訴え、病院で診察を受けたことから、市教委は30日、市内小中学校など全162校に、事故防止のための通知を出した。授業で食べ物を扱う際、活動場所の衛生状態を確認し、食品の扱いや調理に注意するよう呼びかけた。
通知は、書面で各校に郵送したほか、インターネット上の共有掲示板にも表示した。
市教委によると、6月29日、大砂土小学校6年生が総合的な学習の時間で、食べ物の大切さを知ろうと、「身近な野草を使った料理」が課題となった。タンポポは根をいって粉にしてコーヒーのようにして飲み、ノビルは湯がいて食べた。病院で診断を受けた児童15人は、すでに帰宅し全員快復しているという。現在、原因を調べており、近く検査結果を発表する。
薬草に詳しい城西大学薬学部(坂戸市)の横江一朗教授は「タンポポは昔から漢方や料理に用いられ、衛生的に正しく調理すれば食べても問題ない」と指摘。
ただ、タンポポの根もノビルも、加熱が不十分な生の部分や「あく」が残っていた場合、体にも悪いという。また、ノビルはヒガンバナなど毒のある野草と間違いやすいといい、「必ず野草に詳しい専門家の判断を受けてから食べてほしい」と話していた。