通知表からの「愛国心」評価削除

愛国心:通知表で表記削除の動き広がる 誤解招くと(MSN-Mainichi INTERACTIVE / 2006年7月20日

「国を大切にする」などの「愛国心」表記を盛り込んだ小学校の通知表で、「保護者らの誤解を招きかねない」として、表記を削除する動きが広がっている。
市内6校が「愛国心」表記を盛り込んでいたさいたま市は、6校すべてが今学期の通知表から表記を削除。同市教育委員会は「もともと内心を評価していたわけではないが、そう誤解されるといけない」と説明する。このほか、埼玉県鴻巣市(16校)、同深谷市(6校)、茨城県常陸大宮市(16校)などの小学校が「愛国心」表記を削除した。
一方、「愛国心」表記を継続する小学校もある。埼玉県行田市は05年度と同じ市内16校中14校が今年度も表記を盛り込んだ通知表を使用。今学期も1校が表記を盛り込んでいる茨城県阿見町教育委員会は「愛国心(内心)を評価するものではない」と説明した。
4月末に教育基本法改正案が国会に提出されたこともあり、通知表の「愛国心」表記が論議を呼んだ。小泉純一郎首相は審議で「愛国心があるかどうか、そんな評価は必要ない」と答弁している。【高山純二】