やっぱり被害あった

食中毒発生を公表せず 不二家商品、9人被害(中国新聞 2007年1月17日(水))

不二家は十七日、一九九五年に販売した同社の洋菓子商品「ペコちゃんのほっぺ」で発生した九人の食中毒問題を公表していなかったことを明らかにした。消費期限切れ原料問題で隠ぺい体質が浮き彫りになった同社の企業の姿勢があらためて厳しく問われそうだ。
厚生労働省農水省は同日午後、同社の藤井林太郎社長を呼び、一連の問題について説明を求める。
また、自動販売機などから不二家製飲料を撤去する動きが全国で広がっていることも同日明らかになった。既に大手スーパーなどでは不二家製品の撤去が進んでおり、飲料撤去の広がりは不二家の経営を圧迫する。
不二家によると、食中毒の原因となった商品は大阪府泉佐野工場で製造し、関西、中部、中国地区で販売。商品を食べた九人が九五年六月二十三日から同二十八日にかけて嘔吐(おうと)、下痢、腹痛を訴えたという。大阪府が立ち入り検査を実施、ブドウ球菌などが原因だった。
不二家泉佐野保健所に食中毒の発生を報告。工場を営業停止とし、消毒など衛生面の対策を講じたという。商品の回収も実施した。保健所は被害者が二十人未満だったことから公表はしなかった。