またも久間「大臣」の「勝手な発言」

普天間移設政府案修正、久間防衛相が米の対応を批判(YOMIURI ON-LINE 2006年1月28日(日))

久間防衛相は27日、長崎県諫早市で講演し、沖縄県の米海兵隊普天間飛行場移設に伴いキャンプ・シュワブ沿岸部(名護市)に滑走路を配置する政府案の修正に関連し、「米国はよく分かっていない。日本は地方分権なので、(公有水面埋め立て許可権限を持つ)知事が『うん』と言わないとなかなかできない。米国には『あんまりえらそうなことを言ってくれるな。日本のことは日本に任せてくれ』と言っているところだ」と述べ、政府案の修正に難色を示す米国側の姿勢を批判した。
仲井真弘多沖縄県知事は政府案の修正を強く求めており、久間氏も前向きの姿勢を重ねて示している。しかし、政府は「米国との交渉の経緯もあり、修正はあり得ない」(防衛省首脳)と修正を否定している。
久間氏は24日の日本記者クラブでの記者会見で、イラク戦争を巡り米政府批判と受け取れる発言をしたばかりで、度重なる発言に、米国側から反発を招く可能性もある。


◆度重なる発言「対応考える」…政府高官◆
政府高官は27日夜、普天間飛行場移設をめぐる久間防衛相の発言について、「普天間問題では、(政府と地元以外に)米国というもう1人のプレーヤーがいることを忘れている」と記者団に述べ、日米同盟の信頼関係に影響を与えかねないと懸念を示した。
高官は、「安倍首相も心配している。対応を考える」と述べ、今後、首相官邸として久間氏から事情を聞き、発言撤回を求めるなどの対応が必要との認識を示した。
これに関連し、塩崎官房長官は26日の閣議前に久間氏に対し、イラク戦争開戦に関する24日の発言について、「(米国に)間違ったメッセージを伝えるかもしれないから気をつけてほしい」と注意した。



防衛相発言に米国抗議 「同盟に悪影響危惧」(東京新聞 2008年1月28日(日))

ブッシュ米大統領イラク開戦判断を批判した久間章生防衛相の発言に対し、米政府側が外交ルートを通じて日本政府に「同盟関係に悪影響が出てくる可能性を危惧する」と強く抗議していたことが分かった。複数の日米外交筋が27日、明らかにした。
イラクへの米軍増派を決めた大統領が国内外で批判にさらされている時期だけに、同盟国である日本の防衛相発言を深刻に受け止めたとみられる。
日米外交筋によると、久間氏が24日の会見で「イラク核兵器がさもあるかのような状況で、ブッシュ大統領は(開戦に)踏み切ったのだろうが、その判断が間違っていたと思う」と発言した後、国務省のズムワルト日本部長がワシントンで在米日本大使館員と会談。「大統領の一般教書演説の直後でもあり、米政府として久間防衛相の発言を重く受け止めざるを得ない」と伝達した。(共同)



「対米追従」色薄める思惑 久間氏発言の背景(東京新聞 2008年1月28日(日))

米国のイラク政策に批判的な発言を繰り返してきた久間章生防衛相。踏み込んだ発言の背景には、7月末で期限が切れる自衛隊イラク派遣延長を視野に、米国のイラク政策への批判が派遣延長反対の世論に直結しないよう、「対米追従」イメージを薄めておきたい思惑があったようだ。
久間氏は27日の講演で「(日本)国内ではブッシュ米大統領に味方する人も反対する人もいる。その中で(派遣延長の)法律をつくるのはしんどい作業だ」と指摘。「7月には参院選があるので、その前に法律をつくる場合はやんわりと通さなければならない。(米国から)批判されても仕方ないと思いながら雰囲気づくりに努力している」と強調した。(共同)