男がトップ選手押し出す ハプニングに負けず「銅」 (共同通信 - gooニュース)

(前略)
デリマ選手はレース後、襲われた瞬間のことを「それまでは自分が強い感じがしていたのに、それが途切れて、金メダルを失った。相手がナイフを持っているとか分からなかったので、怖くて仕方なかった」と語った。
男は36キロ付近で、左側からコースに侵入。デリマ選手を抱えるようにし、ファンで埋まる右側の歩道に押し出した。男は警察当局に身柄を確保された。
数秒後、コースに戻ったデリマ選手は「何が起こったのか」というように両手を広げた。
(後略)

マラソン襲撃男は元司祭 F1でも乱入、有罪判決(共同通信 - gooニュース)

(前略)
元司祭は、昨年のF1英国グランプリ(GP)でも、今回と同様にベレー帽と巻きスカートの格好でコース内に入り込み、禁固2月の有罪判決を受けた。アテネ通信によると、テニスのウィンブルドン選手権でも、同様の乱入事件を起こしたことがあるという。
(後略)

最後まで、スッキリしないところの多いオリンピックだった。


開催地とIOCは、選手たちが悔いを残さない最高のパフォーマンスを披露できるよう、できうる限り最大限の努力をする義務があると思うんだが、どうも今回のオリンピックでは「最大限」という限界がずいぶん低いところにあったんじゃないだろうか。
アレだけ「厳重な警備」が開催前に話題になったにも関わらず、確かにコトの性質は異なるにしても、2度も乱入者によって競技を妨害された選手が、せっかくの成績を落とす結果となった。
シンクロ飛び込みについても緊張を保てなかった選手の力量を云々する向きもあろうが、中断して時間をおいてからという判断もあってよかったのではないか。
ラソンはもちろん再試合をするわけにはいかないし、その意味ではこうした事態に至った責任はもっと重いものになるだろう。
何せ自転車で警官が伴走していたにも関わらず止められなかったのだから。


聖火ランナーの差し替えに発展したところから始まったドーピング違反は、検出精度の向上もあり、過去最高の24件で、7つのメダルが剥奪された。
開催後にも摘発があるとしたら、もっと増えるかもしれない。
他にもガラの悪いブーイングがアチコチで聞かれたのにもうんざりだった。
対戦競技で応援しない側が有利に展開するとブーイング、個人競技でも、応援する選手のライバルの試技中にブーイング、見る側のマナーも何もあったもんじゃない。
ブーイングに負けて*1採点を変更したり、誤審や不正があったと疑わせるようなこともそこここにあったように思う。
参加する選手には比べるべくもないが、見る側にとっても、「オリンピックなんて所詮こんなもんサ」と感じるような残念な場面が非常に多かったのではないか。


IOCが今後も「平和と連帯」のスローガンを掲げ、崇高な競技会として選手たちの目標となる価値ある地位を占めたいと思うなら、そしてそれを見て先のスローガンに協調する民衆が広がるよう望むなら、これらの問題点について真剣に検討し、改善する必要があるだろう。
費用やその他の面についての問題も山積していようが、莫大な放映権によって富める国だけが観覧を許されるような状況も改善し、素晴らしいお祭りとして、選手も、観衆も心から楽しめるオリンピックになってほしいと思う。


なんてエラそうなコトを・・・パラリンピックも「ワクワク」したいものだ。

*1:そうかどうかはわからないにしろ、そう見えてしまう状況で