肝試しで原爆写真見せる 熊本の小学校教諭(Sankei Web)

熊本市の市立小学校の男性教諭(59)が、授業後に肝試しをする際、児童を怖がらせる目的で原爆犠牲者の写真を見せていたことが25日分かった。
(中略)
18日夜、星と月を観察する授業のため学校に集まった4年生のクラスで肝試しをする際、自分で所有していた長崎の原爆犠牲者の写真パネル12枚を児童に見せた。教諭から原爆の問題についての説明はなかった。写真にはケロイドの背中や黒焦げの遺体などが写っており、泣きだす児童もいたという。
(中略)
市教委は「教職員の人権意識をさまざまな機会に指導してきたが、このような事件が発生したことを遺憾に思っている。教師の人権意識の向上に努めたい」としている。

まったく、開いた口がふさがらないとはこのことだ。
「肝試し」の際にこうした写真を持ち出す*1ということは、原爆犠牲者の写真に対して普段から「肝試しにちょうどいい」という意識しかなかったということだ。
なんということだろう、あきれてものが言えない。


小学校3年の時に見た「原爆展」について書いたように、子どもの時にはとてもショッキングな場面ばかりだ。
何の説明もなければ、ただ怖い、気持ち悪いだけで終わってしまうだろうし、ましてや「肝試し」などに使われたのなら、なぜこうなったのか、何が起きたのかも理解することなく、恐怖・嫌悪の対象にしかならなくなる。
キチンと説明があれば、例えば「平和への意識の原点」とすることもできるのに、この教師はそれを怠っただけでなく、その機会を子供らから奪い、さらに平和への意識醸成を阻害した。
これはもう、「教育的でない」というようなことではなく、教師としての適性に不備があると見るべきなんじゃないだろうか。


教育委員会は、国旗・国歌の強制に従わなかった良識ある教師達ではなく、こういう教師をこそ、研修なりで更正してもらわないと困る。

*1:しかもA3サイズということはわざわざ引き延ばしてプリントしたものか? だとしたらこのときのために用意した、計画的行動だ。