DQ8総評

比べるまでもなく、ゲームとしても物語としても、今やファイナルファンタジーを凌ぐものではまったくない。


いったい堀井雄二は4年間何をやっていたのかと。ゲームシステムの違いはもちろんあろうが、後半になり課題がなくなるととたんにストーリーが頓挫するのは昔から変わらない。しかも今回の竜神の試練を終えるとラストが変わるというオマケも、取って付けたような展開でトクした気分に全然なれないものだった。もっと、やった人だけ用のオリジナルデータが用意できなかったもんだろうか。
バグと思われるものも多かった。チーム予備をすると効果音が全く鳴らないことがあるとか、大きなドアを開けた時の音が閉めた時の音だとか、トヘロスをかけていても弱いモンスターも出てくるとか、これはバグではないけれど、モンスターの出現ポイントが読みやすい*1なんていう点もいただけないものだった。
いつもながら、最初は広いと思っても、移動手段が手に入ったとたん狭い世界になる。FFXのように特定のポイントへの移動しかできないのも寂しいものではあるが、冒険という楽しみを削ぐものになってしまっているようにも思う。
子ども向けなのか大人向けなのか中途半端なのも気になった。武器や防具を装備するとグラフィックも変更されるが、ゼシカを除いて着るものがほとんど変わらない。*2そのゼシカにしても「まほうのビキニ」やら「しんぴのビスチェ」やらしか変わらない。ビキニを着て吹雪の中を歩くのも何だし、「プリンセスローブ」とか「光のドレス」とかだって、娘や妻のように見てみたい人も多いと思うのに。いったいどこを向いて商売しようとしてるのか。


次も出たら買うとは思うが、今度はもっときちんと作り込んでほしいのと、マニアばっかり向いてる時代はもう終わったぞ、と。

*1:特にダンジョンでは

*2:ゼシカ以外では唯一主人公の「竜神シリーズ」だけ