暮らしそのもの『国の基本』全103条 <第49条> 議員の報酬は官僚以上

両議院の議員は、法律の定めるところにより、国庫から相当額の歳費を受ける。

(前略)
「相当額の歳費」について国会法三五条は、一般職の国家公務員の最高額(現在は事務次官、月額百三十万一千円)より少なくない額と決めている。選挙で選ばれた国民の代表として、国会議員の地位を公務員よりも上位に位置付けていることの表れだろう。
その上で、「国会議員の歳費、旅費及び手当に関する法律」では、議長は首相、副議長は大臣、議員は大臣政務官とそれぞれ同額の月給を支給すると規定している。具体的には、議長は二百二十二万七千円、副議長は百六十二万六千円、議員は百三十二万八千円となる。これに年二回の期末手当が加わり、一般議員の歳費は、締めて年約二千二百三十万円。
この条は、中曽根試案でもそのまま引き継がれている。変えるべきだという意見は、今のところ見当たらない。
ただ、四九条はいま、思わぬところで議論になっている。
厳しい経済情勢の中で、国会議員は国民と痛みを分かち合うため、二〇〇二年度から自分たちの歳費の一割カットを続けてきた。だが、与党は本年度から一割カットをやめる方針を決め、民主党は反発して継続する法案を提出。これに公明党も同調し、与野党入り乱れてのせめぎ合いが続いている。
一割カットをやめようとする自民党側の言い分の一つに、「憲法違反の状態が続いていた」(国対幹部)というものがあった。
一割カットによって、国会議員の月給は事務次官を下回っていた。これは、憲法四九条の趣旨に基づいてできた国会法に反している、という理屈だ。
(後略)

「国会法三五条」には「相当額の歳費」の金額は書かれていない。「国会議員の歳費、旅費及び手当に関する法律」の中身がわからないのでどうなってるかわからないが、結局これも泥縄。自分たちで自分たちの取り分を決められるんだから、歯止めなんか掛かるわけはない。何が「憲法違反の状態が続いていた」なんだか。国の実入りが少なかったらできるだけ使わない。議員だって他と変わらずこれが経済の基本だろうに、誰のカネで養ってもらってると思ってんだか。