「やっぱり」大臣にふさわしくない

赤城農水相、政治活動費を2重計上 同じ領収書を添付(asahi.com 2007年07月27日(金))

赤城農林水産相衆院茨城1区)が支部長を務める自民党支部と、赤城氏の後援会が、03年分の政治資金収支報告書に同じ領収書のコピーを添付して、約20万円の郵便料金を二重に計上していたことが分かった
(中略)
赤城事務所は二重計上を認め、「後援会の収支報告書に事務処理上のミスがあった」と説明。26日に後援会の収支報告書を訂正した。
(中略)
赤城事務所側は取材に対し「03年9月11日付の郵便料金は、支部の経費だった」と説明。後援会の収支報告書に同じ領収書のコピーを添付して実際にない支出を計上したことを認め、「事務処理上のミスで意図的ではない」としている。
(攻略)



このニュースを見て、多くの人は「やっぱり」「だから領収書を公開できないのか」と思ったに違いない。そして今回も、「事務処理上のミス」という説明で納得できるわけがない。百歩譲って考えて同じ場所にある団体なら「ミス」ということも起きる可能性がないでもないが、「組織活動費(行事費)」の「案内状発送費」と「機関紙誌の発行事業費(機関紙の発行費)」の「荷造発送費」と名目が違うことにも違和感がある。
指摘されて「ミス」とやらが発覚し修正したということは指摘がなかったらそのままだったと言うことで、どこからどう見ても「虚偽記載」ということになるだろう。だいたい領収書はコピーでいいだの何万円以下なら付けなくてもいいだののザル法を泥縄で作るからこうなるのだ。
さらに情けないのは雲隠れしたことだ。


赤城農水相が北京から帰国、飛行機に車横付け(asahi.com 2007年07月27日(金))

(前略)
赤城氏は26日夜には帰国する予定だったが、同日昼すぎに急きょ「下痢や立ちくらみ」の症状を訴え、帰国を延ばした。農水省によると、赤城氏は同日夜、日本大使館の医師の診察を受け、点滴を受けるなどして休んだ。「疲労」が原因とみられるという。農水省には戻らず、今後、都内の病院で診察を受ける予定という。
(攻略)



「具合が悪かった」のはその通りなのかもしれないが、だからといって、大臣ともあろうものが一晩とはいえ所在を明らかにしないというのはゆゆしき状態だ。ましてや海外である。報道陣につきまとわれるのがイヤだったに違いないが、自覚が足りないにもほどがある。まったく、大臣にふさわしくない人格だ。
このまままた説明を拒む姿勢を続けるのならよほど国民をバカにした態度である。首相にしても今までのように「問題ない」では済まされまい。参院選も終盤の一番大事なところだから、あまい処分も更迭もどちらも痛手に違いない。病院で検査を受けるようだから、選挙が終わるまで出てこないつもりではないか。
内閣・与党には他にも政治にまつわるカネの問題で疑惑のある人物が何人もいる。故松岡氏にしても、今からでも遅くないから領収書を精査する必要があるのではないか。何しろ「花代」があるかもしれないのだ。そしてそれを「冗談」で指摘した山本氏にしても同様だ。妻の高市大臣の議員宿舎不正利用の疑惑もある。
公明正大に自らのカネや行動を公表できないものに、少なくとも大臣や副大臣などを含めた政府要人の資格はない。早く辞めていただこう。