アベとカメダ

内藤大介選手が亀田大毅選手に完勝した。数々の反則行為について、コミッションの処分もあるようだ。これまでのように好き放題の興行を続けることは難しいだろう。今までのモロモロについて溜飲を下げた人も多かろうと思う。
個人的幻想かもしれないが、どうもこのカメダの騒動は、安倍内閣と共に盛り上がったように思っていた。だから、安倍内閣崩壊から若干のタイムラグを経て、カメダ衰退を象徴する決定的結果が下ったのには何か関連があるのかもしれないと感じている。
世間の常識に背を向け勢いのいいことを口走るのを「元気な方がいいじゃないか」と持ち上げる。実力が伴っていなくても「まだ若いんだから」「これからこれから」大目にみたり、逸脱があっても「多少のことなら」と擁護する。そんなところがソックリだったように感じているのだ。
そして、苦労してチャンピオンに上り詰めた内藤選手への大声援は、構図がまったく一緒というわけではないにしても、少し前に政治に関する世論にも表れたように、今までの憤懣に対する揺り戻しなのではないか。
そんな風に考えると、きちんとした常識路線に本当に戻ったのかな、戻ってくるのかな、定着するのかな、というのにはだいぶ不安を感じておかなければならないだろう。大きな揺り戻しには必ず反動があるものだ。
いくらかの時間を経て、いわゆる良識により近いところに揺れが落ち着いてくれるといいのだけれど。