消えぬ違和感

大連立騒動で民主党が大揺れなのをいいことに、自民党は会期延長、再延長まで視野に入れ、当初は腰が引けていた参院否決後の衆院再議決も辞さない構えになりつつあるようだが、参院選で大敗し、連立構想も指弾した世論を無視した暴挙で、こうした姿勢には大いに違和感を禁じることができない。
そもそも対立する相手にすり寄って連立を持ちかけワナにハメなければならないほど主張や立場が理解されていないというのに、「一本も法案が通っていない」*1などと嘆き返して見せ、その法案の中身を通せるように工夫するのではなく、どうにかそのまま通す手だてはないかと手管を案じるというところがすでにおかしい。工夫する余地はない、このままと押せなければ意味がない、というのであれば必至になって説明してみたらどうだ。そんな努力すらせず「強行採決は評判落とすしぃ、でも、戻ってきても通しちゃえばいいんじゃない」とはまったく国民をバカにした話だ。
まるで法案が通るか通らないかは審議時間のみが条件であるかのような物言いはウンザリだ。

*1:しかも実は「通っていない」のではなく「提出していない」だという指摘もある