また投げ出し辞任 早期に解散総選挙を

安倍氏が政権を放り出してから1年足らず、またしても唐突に首相の座を放り出すという事態となった。いろいろなことが中途半端なままだが、中でも太田農相の不祥事についてはこれでうやむやになりかねない。まったくもって腹立たしい限りである。野党や報道は政局のみに拘泥せず、キッチリ追求してほしいものだ。
ようやくこの間「安倍そのまんま内閣」から少しだけでも脱却したのかと思いきや、不祥事が表沙汰になってきた途端にあっぷあっぷとは情けない。「安心安全内閣」などとほざいていたのはいったい何だったのか。コレで今度はお手盛りで口曲がり首相の誕生、ということになるのかと思うと実にゲンナリだ。
安倍内閣でアレだけ強行採決を連発して好き放題やってきたのを棚に上げ、福田内閣は野党が協力してくれないから何もできなかった、と嘆いてみせる。責任転嫁もいいところだ。自分らが議論や調整をまったくしてこなかっただけではないか。
これ以上、参院選大敗を反映していない政権をダラダラと続けられてはたまらない。即刻衆院を解散し総選挙を実施するべきである。来年の任期までやり過ごせば何とか有利になるのではないかなどという腹づもりなら大間違いだ。


福田首相:退陣表明、緊急会見「新布陣で政策実現を」 後継、麻生氏が軸(毎日新聞 2008年9月2日(火))

(前略)
福田康夫首相は1日午後9時半から、首相官邸で緊急に記者会見し、「新しい布陣の下、政策実現を図るためにきょう辞任を決意した」と述べ、退陣する考えを正式に表明した。国会運営や衆院選の時期を巡って連立を組む公明党との亀裂が生じたことから、与党内の求心力が低下。民主党が攻勢を強める中で臨時国会を乗り切るのは困難と判断し、自らの退陣によって事態の打開を図ったものだ。昨年9月12日に安倍晋三首相(当時)が突然、辞任表明したのに続き、福田首相もわずか1年足らずで政権を投げ出す異常事態になった。
(中略)
会見で、首相は「先の国会では民主党が重要案件に対応せず、国会の駆け引きで審議引き延ばしや審議拒否を行った。その結果決めるべきことがなかなか決まらない」と民主党を批判。「国民生活を第一に考えるなら、今ここで政治的な空白を生じてはならない。政治空白を作らない一番いい時期だ」と辞任の理由を説明した。
(後略)