今年前半に観た映画60本
「パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち (Pirates of the Caribbean: The Curse of the Black Pearl)」 (2003年、アメリカ) 監督:ゴア・ヴァービンスキー 出演:ジョニー・デップ、オーランド・ブルーム、キーラ・ナイトレイ、 ジェフリー・ラッシュ、ケヴィン・R・マクナリー 感想:よくできたハリウッドの痛快娯楽映画。
「デューン/砂の惑星 上巻 大いなる砂漠の民(Dune)」 (2000年、アメリカ・カナダ・ドイツ) 監督:ジョン・ハリソン 出演:ウイリアム・ハート、アレック・ニューマン、サスキア・リーブス 原作:フランク・ハーバート 感想:小説の方は中学の頃に1巻目を読んでそれ以降はほったらかし。TV映画との ことだが、なかなかよくできているんじゃなかろうか。
「バトルフィールド・アース(Battlefield Earth)」(2000年、アメリカ) 監督:ロジャー・クリスチャン 出演:ジョン・トラボルタ、バリー・ペッパー 原作:L・ロン・ハバード 感想:知らないで見たけれど、原作者がサイエントロジー創設者、ジョン・トラ ボルタはその熱烈な信望者かつ広告塔ということらしい。2000年の第21回 ゴールデンラズベリー賞をほぼ総なめにしたという、スゴイ評価の映画だ った。丁寧な構成などとはまったく無縁だが、B級SF映画としてはよくでき てはいるかもしれない。少なくともカネは掛けているようだ。アメリカ的 といえばそうだろうし、カルト的といえばそうかも。
「デューン/砂の惑星 上巻 呪われし砂漠の民(Dune)」 (2000年、アメリカ・カナダ・ドイツ) 監督:ジョン・ハリソン 出演:ウイリアム・ハート、アレック・ニューマン、サスキア・リーブス 原作:フランク・ハーバート 感想:ポールがフレメンの救世主となっていくプロセス。
「バッファロー'66(Buffalo '66)」(1998年、アメリカ) 監督:ヴィンセント・ギャロ 出演:ヴィンセント・ギャロ、クリスティーナ・リッチ 音楽:ヴィンセント・ギャロ 感想:音楽が特によかった。デブデブのクリスティーナ・リッチはかわいかった。 スリーピー・ホロウの時はデブデブじゃなかったし。愛は世界を救う、 ってことかな。
「ロケッティア(The Rocketeer)」(1991年、アメリカ) 監督:ジョー・ジョンストン 出演:ビル・キャンベル、アラン・アーキン、ジェニファー・コネリー、 ティモシー・ダルトン 原作:デイブ・スティーブンス 感想:カネはかかってそうなのに、それなりにしか楽しめない映画。
「レプリカント(Replicant)」(2001年、アメリカ) 監督:リンゴ・ラム(林嶺東) 出演:ジャン・クロード・ヴァン・ダム、マイケル・ルーカー、 ジェニファー・コネリー、ティモシー・ダルトン 原作:デイブ・スティーブンス 感想:いろいろと無理があるがそれなりに。カーアクションとか爆発シーンとか。
「スペース・カウボーイ(Space Cowboys)」(2000年、アメリカ) 監督:クリント・イーストウッド 出演:クリント・イーストウッド、トミー・リー・ジョーンズ、 ドナルド・サザーランド、ジェームズ・ガーナー、 マーシャ・ゲイ・ハーデン、ジェームズ・クロムウェル、 ウィリアム・ディヴェイン 感想:展開は遅滞なし。あれじゃホークとサラがかわいそうじゃん。
「デューン/砂の惑星 下巻 神獣・砂漠の守り神(Dune)」 (2000年、アメリカ・カナダ・ドイツ) 監督:ジョン・ハリソン 出演:ウイリアム・ハート、アレック・ニューマン、サスキア・リーブス 原作:フランク・ハーバート 感想:ポールが公爵の座を受け継ぎ、ハルコネンと大王皇帝を退けてアラキスの 館を取り戻す。覇道は必ずしも善ならず。テレビドラマとしてはカネのか け方にしろ実によくできている。続編も楽しみである。
「四次元への招待(Night Gallery)」(1969年、アメリカ) 監督:ボリス・セイガル、スティーヴン・スピルバーグ、バリー・シアー 出演:ロディ・マクドウォール、オシー・デイヴィス、ジョージ・マクレディ、 ジョーン・クロフォード、バリー・サリヴァン、トム・ボスレー、 リチャード・カイリー、サム・ジャッフェ、ノーマ・クレーン 感想:3話構成のオムニバス。何度かあるなーと思いつつ観る。何でもアリの今か らするとアイデアのみの勝負、という感じ。
「ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア(Knockin' on heaven's door)」 (1997年、ドイツ) 監督:トーマス・ヤーン 出演:ティル・シュヴァイガー、ヤン・ヨーゼフ・リーファース、 ティエリー・ファン・ヴェルフェーケ、モーリッツ・ブライプトロイ、 フープ・シュターペル、レオナルド・ランジンク、ラルフ・ケアフォート、 コーネリア・フローベス、ルトガー・ハウアー 感想:映画館で観たい映画。音楽と、マーチンのあっけない最期が素晴らしい。 TOKIO長瀬でリメイクだそうだが、どうだろう。でもマイケル・アリアス監 督と聞くとちょっと興味あり。
「カッコーの巣の上で(One flew over the cuckoo's nest)」(1975年、アメリカ) 監督:ミロシュ・フォアマン 出演:ジャック・ニコルソン、ルイーズ・フレッチャー、ウィル・サンプソン、 ブラッド・ドゥーリフ 感想:「カッコーの巣」とは精神病院の蔑称だという。そこから小説での主人公 であるチーフが旅立つ(flew over)という物語。映画ではマクマーフィー が主人公仕立てだが、チーフから見た方がわかりやすかったかもしれない。 21世紀の今、こうした映画が作られることはあるのだろうか。 長く重い映画を、これだけ観せるチカラは大したものだ。アカデミー賞5 部門はダテじゃないように思う。他のキャストもそうだが、やはりジャック ・ニコルソンには唸らされる。
「ヴァイラス(Virus)」(1999年、アメリカ) 監督:ジョン・ブルーノ 出演:ジェイミー・リー・カーティス、ウィリアム・ボールドウィン、 ドナルド・サザーランド、ジョアナ・パクラ、シャーマン・オーガスタス、 クリフ・カーティス 原作:チャック・ファーラー 感想:B級SF。ちょうどいい長さ。
「海を飛ぶ夢(Mar adentro)」(2004年、スペイン・フランス) 監督:アレハンドロ・アメナーバル 出演:ハビエル・バルデム、ベレン・ルエダ、ロラ・ドゥエニャス、 クララ・セグラ、マベル・リベラ、タマル・ノバス 原作:ラモン・サンペドロ 感想:生きるとは何か、死ぬとは何か、愛するとは、友情とは、人間の尊厳とは いったい何か、についてまっすぐに問いかける。宗教に対する痛烈な批判 も盛り込む。日本ではなかなかこうしたつくりにならないかもしれない。 商業ベースに乗らないのであれば映画の意味を持てないなどという戯言を 見事に粉砕してくれる。ラモンとロサが最期に語り合うシーンなど、ラモ ンの心象を見事に映し出す窓外の景色が素晴らしい。
「ボルベール〈帰郷〉(Volver)」(2006年、スペイン) 監督:ペドロ・アルモドバル 出演:ペネロペ・クルス、ロラ・ドゥエニャス、ヨアナ・コボ、 カルメン・マウラ、ブランカ・ポルティーヨ 感想:「これが映画の作り方」という気持ちで観た。冗長な説明なんかいらない、 必要なシーンを必要な位置にどんどん並べていく。ほとんど女しか出てこ ないという内容も凄かった。素晴らしい。これは吹き替えでなく、スペイ ン語でセリフが耳に入ってくるのがいい。できれば適確な字幕を添えて。
「ローグ・アサシン(War/Rogue Assassin)」(2007年、アメリカ) 監督:フィリップ・G・アトウェル 出演:ジェット・リー、ジェイソン・ステイサム、ジョン・ローン、 ケイン・コスギ 感想:タダのアクション映画だと思ったけど、意外などんでん返しもあり、そう でもなかった。中国マフィアにしてもヤクザにしても何かヘンなのはワザ とかも。やたらと上半身ハダカの入墨ヤクザの後に「下手の横好き」と書 いてあったり日本刀がいくつも飾ってあったり凄くヘン。もちろん日本語 もヘン。それにしても親分の娘、もう少し美人だったらよかったのに…。 ジェット・リーがかっこいいと思えるかどうかにかかってる。
「イージー・ライダー(Easy Rider)」(1969年、アメリカ) 監督:デニス・ホッパー 出演:ピーター・フォンダ、デニス・ホッパー、ジャック・ニコルソン、 フィル・スペクター 感想:小学生の頃、町の映画館にキャプテン・アメリカのチョッパーが展示され、 それから虜に。自由を語りながら宗教には影響される。やりきれない結末。 この年、アポロが月面に着陸。あれから30年、アメリカは変わったんだろ うか。
「ジム・ヘンソンの不思議の国の物語(Five Children and It)」 (2004年、イギリス・アメリカ) 監督:ジョン・スティーブンソン 出演:ケネス・ブラナー、エディ・イザード、フレディ・ハイモア、 アレックス・ジェニングス、ゾー・ワナメイカー 原作:イーディス・ネスビット 感想:構成も筋書きも粗っぽい、どこにでもありそうな話なんだけど、この時間 で楽しめるものに仕上がっているのは確か。原作はもう少し深いらしい。
「アレックス・ライダー(Stormbreaker)」(2006年、アメリカ) 監督:ジェフリー・サックス 出演:アレックス・ペティファー、ユアン・マクレガー、ミッキー・ローク、 ビル・ナイ、ミッシー・パイル 原作:アンソニー・ホロヴィッツ 感想:冒頭で死んでしまうユアン・マクレガーのアクションもよかったが、少年 アレックスのアクションも素晴らしかった。いろんな映画のアレコレがと ころどころに盛られているんだろうなぁと思いながら、飽きさせないスピ ードと長さに感心した。
「第5惑星(Enemy Mine)」(1985年、アメリカ) 監督:ヴォルフガング・ペーターゼン 出演:デニス・クエイド、ルイス・ゴセット・ジュニア 原作:バリー・ロングイヤー 感想:実に粗っぽい作りなのだが、考えさせられるテーマを内包する。
「ニュー・シネマ・パラダイス(Nuovo Cinema Paradiso) ディレクターズ・カット/完全オリジナル版」(1989年、イタリア) 監督:ジュゼッペ・トルナトーレ 出演:フィリップ・ノワレ、ジャック・ペラン、サルヴァトーレ・カシオ、 マリオ・レオナルディ、アニェーゼ・ナーノ 音楽:エンニオ・モリコーネ、アンドレア・モリコーネ 感想:エレナとのエピソードを含むオリジナル版を観た。確かにこちらの方が、 なぜトトが去ったか、アルフレードがなぜ戻ってくるなと頑強に言い張っ たか、死ぬまで会おうとしなかったかはわかりやすい。何度観ても、音楽 と人々の表情のよさが際だつ。
「華氏451(Fahrenheit 451)」(1966年、イギリス) 監督:フランソワ・トリュフォー 出演:オスカー・ウェルナー、ジュリー・クリスティ、シリル・キューサック、 アントン・ディフリング 原作:レイ・ブラッドベリ 感想:モノレールの乗り降りは、本当にあんなだったんだろうか。幼いマーク・ レスターもちょっとだけ出演。
「フロム・ヘル(From Hell)」(2001年、アメリカ) 監督:アルバート・ヒューズ、アレン・ヒューズ 出演:ジョニー・デップ、ヘザー・グラハム、ロビー・コルトレーン、 イアン・ホルム、イアン・リチャードソン、ジェイソン・フレミング 感想:スリラーのお手本のようなつくり。ラストも秀逸。フリーメーソン。
「剣客之恋(老鼠愛上猫/Cat and Mouse)」(2003年、香港) 監督:ゴードン・チャン 出演:アンディ・ラウ 、セシリア・チャン 、アンソニー・ウォン、 リー・ビンビン、ウー・ユエ 感想:香港製の時代物ラブコメディ。女優は美人多し。
「イルマーレ(The Lake House)」(2006年、アメリカ) 監督:アレハンドロ・アグレスティ 出演:キアヌ・リーブス、サンドラ・ブロック 感想:パラドックスも何のその、お決まりのハッピーエンド。楽しむためだけに 観れば、それはそれでよかろう。いかにもアメリカ的な男女関係は気にな るかも。
「レッド・クリフ Part I(赤壁/Red Cliff)」 (2006年、中国、香港、日本、韓国、台湾) 監督:ジョン・ウー 出演:金城武、トニー・レオン、チャン・チェン、ヴィッキー・チャオ、 リン・チーリン、中村獅童、フー・ジュン、ヨウ・ヨン、バーサンジャブ、 ザン・ジンシェン、チャン・フォンイー、ホウ・ヨン 感想:CGの使い方なども素晴らしい超大作。PartIIはぜひ映画館で観たい。
「ビッグ・フィッシュ(Big Fish)」(2003年、アメリカ) 監督:ティム・バートン 出演:ユアン・マクレガー、アルバート・フィニー、ビリー・クラダップ、 ジェシカ・ラング、ヘレナ・ボナム=カーター、アリソン・ローマン、 ミッシー・パイル、スティーヴ・ブシェミ 感想:きちっと作った映画。ラストもアッサリとしつこすぎずちょうどいい。
「レッドクリフ Part II -未来への最終決戦-(赤壁下:決戰天下/Red Cliff II)」 (2009年、中国、香港、日本、韓国、台湾) 監督:ジョン・ウー 出演:金城武、トニー・レオン、チャン・チェン、ヴィッキー・チャオ、 リン・チーリン、中村獅童、フー・ジュン、ヨウ・ヨン、バーサンジャブ、 ザン・ジンシェン、チャン・フォンイー、ホウ・ヨン 感想:映画館で観て本当によかった。2時間半などあっという間。累々と見渡す限 りの屍体の中での周瑜の最後の言葉「勝者などいない」は重い。音楽も主 題歌もよかった。小喬は美しかった。
「K-20 怪人二十面相・伝」(2008年) 監督:佐藤嗣麻子 出演:金城武、松たか子、仲村トオル、国村隼、高島礼子、本郷奏多、今井悠貴、 益岡徹、鹿賀丈史、要潤、嶋田久作 原作:北村想 原案:江戸川乱歩 感想:そもそもチケットの買い間違いで観るハメになった映画だし、日テレが参 画しているということであんまり期待はしていなかったのだが、2時間を超 える長尺にも関わらず飽きずに楽しむことができた。一つ一つのエピソー ドがダラダラしてない。エンディングももっとアッサリしていてもいいか もしれないけれど、ベタベタしてなくてよかったんじゃなかろうか。 金城武のアクションはさすがに大したものだったが、セリフ回しはいまい ち。仲村トオルが遠藤平吉扮する明智小五郎を演じるところはとてもよか った。松たか子の誘惑シーンは文字通り「ご愛敬」。監督が撮りたかった という“パルクール”が活きている。あとジャイロコプターもよかったね。 魔女の宅急便みたいだ。
「アヒルと鴨のコインロッカー」(2007年) 監督:中村義洋 出演:濱田岳、瑛太、関めぐみ、大塚寧々、松田龍平、関暁夫 原作:伊坂幸太郎 感想:ちゃんと落ちてない感じがする。瑛太は実にいい声である。
「金髪の草原」(2000年) 監督:犬童一心 出演:伊勢谷友介、池脇千鶴、松尾政寿、唯野未歩子、加藤武、柳英理紗、 金谷ヒデユキ、十勝花子、筒井康隆(ナレーター) 原作:大島弓子 感想:自主製作みたい。大島弓子原作を実写にしたとこはエライ。
「チーム・バチスタの栄光」(2006年) 監督:中村義洋 出演:竹内結子、阿部寛、吉川晃司、池内博之、玉山鉄二、井川遥、田口浩正、 田中直樹、佐野史郎、野際陽子、國村隼、ベンガル、山口良一 原作:海堂尊 感想:人物をもっと丁寧に追ってくれておくともっと緊迫感があってよかったと 思う。吉川晃司もよかったし、竹内結子もよかった。ラストのソフトボー ルはいらなかったのに。どうしても入れたかったらタイトルロールの時と かにすればいいのに。ここら辺にTVが絡んでるヤラシサがあったように思 う。スポンサーへの配慮とか。
「スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ」(2007年) 監督:三池崇史 出演:伊藤英明、佐藤浩市、伊勢谷友介、小栗旬、石橋貴明、木村佳乃、 香取慎吾、クエンティン・タランティーノ、石橋蓮司、松重豊、香川照之、 桃井かおり 感想:これは、隠し芸大会かな。伊勢谷友介はキレイだ。カネ掛けて作ったのに ね。尺も長すぎる。
「バブルへGO!! タイムマシンはドラム式」(2007年) 監督:馬場康夫 出演:広末涼子、阿部寛、薬師丸ひろ子、劇団ひとり、吹石一恵、森口博子、 伊武雅刀、飯島愛、飯島直子、ラモス瑠偉 原作:ホイチョイ・プロダクションズ 感想:「僕らはみんな生きている」よりはエンタテインメントとして楽しめるか も。広末涼子はかわいい。
「天然コケッコー」(2007年) 監督:山下敦弘 出演:夏帆、岡田将生、柳英里沙、夏川結衣、佐藤浩市 原作:くらもちふさこ 感想:夏帆を中心に据えたことで、スッキリとしたイヤミのない仕上がりになっ たのではないだろうか。大きな起伏はないのだが好感が持て、くらもちふ さこの「感じ」もよく出ているように思う。この手の映画にありがちな冗 長さも感じられず、観ていて飽きない。放映が5.1chのせいもあってか方言 の細かいセリフがよく聴き取れなかったのは残念。映画館でならそんなこ ともなかったかもしれない。
「プ」(1995年) 監督:山崎幹夫 出演:佐藤浩市、田口トモロヲ、緒川たまき、平常、荒井紀人 感想:なんだかよくわからないけど、種を播くところが大事だったのかしら。
「めがね」(2007年) 監督:荻上直子 出演:小林聡美、市川実日子、光石研、もたいまさこ、加瀬亮、薬師丸ひろ子 主題歌:大貫妙子「めがね」 感想:「めがね」というタイトルに特別な意味はない、ということだけど、タエ コが帰るときにメガネを落とし、ユージがそれを釣り上げるというのはナ ニか象徴的なのではないか。 海を眺めながら1ヶ月くらいぼーっとして過ごしたい。
「茶の味」(2004年) 監督:石井克人 出演:坂野真弥、佐藤貴広、浅野忠信、手塚理美、我修院達也、土屋アンナ、 中嶋朋子、三浦友和、轟木一騎、庵野秀明、寺島進、武田真治、 和久井映見、草磲剛、相武紗季、堀部圭亮、野村佑香、田中要次、 田中星児、松山ケンイチ、菊地凛子 感想:長い。野山の緑と桜と夕焼けがキレイだった。
「天使」(2006年) 監督:宮坂まゆみ 出演:深田恭子、内田朝陽、永作博美、永瀬正敏、鰐淵晴子、泉谷しげる、 森迫永依、佐藤めぐみ 原作:桜沢エリカ 感想:深田恭子には一切のセリフなし。これはこれでいいのかも。内田朝陽は 「死者の学園祭」から格段の進歩。
「死者の学園祭」(2000年) 監督:篠原哲雄 出演:深田恭子、加藤雅也、内田朝陽、筒井康隆、セイン・カミュ、宮崎美子、 根津甚八 原作:赤川次郎 感想:まるで学芸会のようだ。原作では推理小説史上指折りのどんでん返しが結 末に用意されているらしいが、映画では実現されていないようで、しかし それにしてもどうしようもない内容。深田恭子がかわいいだけの映画。内 田朝陽はデビュー作とのことでそれを差し引くとしても、セイン・カミュ だの筒井康隆だのは演技もへったくれもない。
「ラヂオの時間」(1997年) 監督:三谷幸喜 出演:唐沢寿明、鈴木京香、西村雅彦、戸田恵子、井上順、細川俊之、奥貫薫、 梶原善、モロ師岡、近藤芳正、布施明、藤村俊二、並樹史朗、田口浩正、 梅野泰、小野武彦、市川染五郎、遠藤久美子、渡辺謙、桃井かおり、 佐藤B作、宮本信子 感想:三谷幸喜の初監督作品。舞台で練っているだけあって面白く観られたが、 ちょっと冗長なところも。舞台で観た方がより面白いかも。
「アキハバラ@DEEP」(2006年) 監督:源孝志 出演:成宮寛貴、忍成修吾、荒川良々、山田優、三浦春馬、佐々木蔵之介、 萩原聖人、寺島しのぶ、田口浩正、山崎邦正、博多華丸、神取忍、 森本レオ、田口トモロヲ 原作:石田衣良 感想:秋葉原のイメージをうまく画面化してはいるが、それにストーリーや構成 がついて行ってない。もっと整理してスピーディーで魅力のあるものにな ったはずだ。エンドロールが寂しかったから、どうせならSCHOP発表がどう なったかとかやっちゃえばよかったのに。面白かったけど、これならば原 作読んじゃった方がいいような気もする。中込はドラマ版の北村一輝の方 が合ってるかも。2年半経って、秋葉原もまた変わったんじゃなかろうか。
「ルート225」(2006年) 監督:中村義洋 出演:多部未華子、崔洋一、石田えり、嶋田久作、田中要次 原作:藤野千夜 感想:なぜあそこでおしまいなのか。原作ではもう少し問いかけるものがありそ うなのに、中途半端。
「みんなのいえ」(2001年) 監督:三谷幸喜 出演:唐沢寿明、田中邦衛、田中直樹、八木亜希子、伊原剛志、八名信夫、 江幡高志、松本幸次郎、野際陽子、吉村実子、山寺宏一、清水ミチコ、 近藤芳正、田口浩正、遠藤章造、梶原善、小日向文世、松重豊、佐藤仁美、 大塚範一、中井貴一、布施明、明石家さんま、真田広之、戸田恵子、香取慎吾 感想:例によってオールスターキャストである。舞台ではもっとスッキリできる だろうに、ムダと思われるシーンも多く、もたもたした感じ。
「タイヨウのうた」(2006年) 監督:小泉徳宏 出演:YUI、塚本高史、岸谷五朗、麻木久仁子、通山愛里、ふせえり、山崎一、マギー 感想:長回しのシーンをもっと整理すれば、ずっと印象的な映画になるだろうと 感じる。YUIの歌はとてもよかった。
「ピューと吹く!ジャガー THE MOVIE」(2008年) 監督:マッコイ斉藤 出演:要潤、大村学、高橋真唯、小木博明、なぎら健壱、酒井敏也、板尾創路、 カルーセル麻紀、金子さやか、有吉弘行 原作:うすた京介 感想:これはまたひどかった。
「包帯クラブ」(2007年) 監督:堤幸彦 出演:柳楽優弥、石原さとみ、貫地谷しほり、関めぐみ、佐藤千亜妃、田中圭、 風吹ジュン、原田美枝子 音楽:ハンバート ハンバート、高橋瞳 原作:天童荒太 感想:いろいろとどうにかできる部分はあったかもしれないが、もう一度見直し てもいいと思えるくらい、いいできだった。特に全編にオンで流れる音楽 が、まるでそこに寄り添ってあるようでとてもよかった。あの音楽がなか ったら魅力も半減していたに違いない。高橋瞳の歌も力強くて好感の持て るものだった。原作も読むつもり。
「インストール」(2004年) 監督:片岡K 出演:上戸彩、神木隆之介、中村七之助、菊川怜、片岡K、田中好子、宇梶剛士、 田中要次、脇知弘、井出薫 音楽:Rita-iota 原作:綿矢りさ 感想:なんてことのない映画ではあった。ラストの曲はよかった。マークスプリ ングスのロケが印象的。
「博士が愛した数式」(2006年) 監督:小泉堯史 出演:寺尾聰、深津絵里、吉岡秀隆、浅丘ルリ子 原作:小川洋子 感想:原作にはないとのことだが、義姉弟の不義はなくてもよかったのではない か。最後になってバタバタと展開するけれど、結局なぜ義姉が扉を開いた のかがとてもわかりにくい。
「花とアリス」(2004年) 監督:岩井俊二 出演:鈴木杏、蒼井優、郭智博、相田翔子、大沢たかお、広末涼子、坂本真、他多数 感想:よかった。蒼井優のバレエと鈴木杏の泣きがキモ。ちょっと冗長だったり するところもあるけれど、それを越えて届く何かがあるように思う。岩井 俊二恐るべし。
「ぼくたちと駐在さんの700日戦争」(2008年) 監督:塚本連平 出演:市原隼人、佐々木蔵之介、麻生久美子、石野真子、竹中直人、倉科カナ、 脇知弘、坂井真紀、ガッツ石松 原作:ブログ「ぼくたちと駐在さんの700日戦争」by ママチャリ 感想:原作ブログは超大作で大人気らしい。青空と緑は素晴らしかったが。
「クワイエットルームへようこそ」(2007年) 監督:松尾スズキ 出演:内田有紀、宮藤官九郎、蒼井優、りょう、平岩紙、大竹しのぶ、妻夫木聡、 庵野秀明、箕輪はるか、近藤春菜、徳井優 原作:松尾スズキ 感想:ただのおちゃらけでは終わらず、重い。大竹しのぶ、蒼井優恐るべし。蒼 井優はこのために7kg減量して39kgだそうだ。扉の隙間から覗く泣き顔の はかなさとのギャップ。「カッコーの巣の上で」を思い起こす。ラストの 曲がよい。
「蟲師」(2007年) 監督:大友克洋 出演:オダギリジョー、江角マキコ、大森南朋、蒼井優、李麗仙、りりィ 原作:漆原友紀 感想:りりぃと江角マキコには少々違和感あり。江角は健康すぎるのではないだ ろうか。そしてラストの不明瞭。常闇と銀蠱の関係が鍵のようなのだが、 原作を読み込んでいなければとても辿り着けないのではなかろうか。
「パビリオン山椒魚」(2006年) 監督:冨永昌敬 出演:オダギリジョー、香椎由宇、高田純次、麻生祐未、光石研、KIKI、 キタキマユ、斉藤陽一郎、杉山彦々、津田寛治 感想:オダギリジョーと香椎由宇の交際記録映画。
「この世の外へ クラブ進駐軍」(2004年) 監督:阪本順治 出演:萩原聖人、オダギリジョー、MITCH、松岡俊介、村上淳、真木蔵人、 前田亜季、大杉漣、徳井優、哀川翔、光石研、小倉一郎 感想:青春映画と思って観たがさにあらず。テーマはよくわからなくなってしま ったが、反戦なのか。オダギリジョーが若くハツラツとしている。歌は吹 き替えにすればいいのに。
「害虫」(2002年) 監督:塩田明彦 出演:宮粼あおい、田辺誠一、りょう、天宮良、蒼井優、沢木哲、石川浩司(たま)、 石丸謙二郎、光石研、大森南朋、伊勢谷友介 感想:「図らずも」と言いつつ隠れた魔性とも言えるものを表現したかったよう に思うけれど、それにはあまりに宮粼あおいには毒がなさすぎるように感 じた。これでは単に「周囲のオトナが悪かったのだ」で済んでしまうよう にも思う。NUMBER GIRL(向井秀徳)の「I don't know」はとてもよかった。
「SHINOBI -HEART UNDER BLADE-」(2005年) 監督:下山天 出演:仲間由紀恵、オダギリジョー、黒谷友香、沢尻エリカ、石橋蓮司、 北村和夫、椎名桔平、松重豊、りりぃ 原作:山田風太郎「甲賀忍法帖」 感想:昨今の長時間主義には珍しくコンパクトでスピード感のある展開だった。 音楽は「レッドクリフ」の岩代太郎。忍者のいろいろについては違和感も ないではないが、テーマがはっきりしているのでわかりやすい。
「大帝の剣」(2007年) 監督:堤幸彦 出演:阿部寛、長谷川京子、宮藤官九郎、遠藤憲一、石橋蓮司、黒木メイサ、 六平直政、杉本彩、竹内力、徳井優、本田博太郎、津川雅彦、前田愛、 江守徹(ナレーター) 原作:夢枕獏 キャラクターデザイン:天野喜孝 感想:あまり長くないのでよかった。オリジナルストーリーとのことで、アレも コレもといった発散はない。江守徹のナレーションに効果あり。
「メゾン・ド・ヒミコ」(2005年) 監督:犬童一心 出演:オダギリジョー、柴咲コウ、田中泯、西島秀俊 音楽:細野晴臣 感想:長い。もっとコンパクトにテーマを絞ればいいのに、何が言いたいのかわ からなくなってしまった。冒頭からの音楽はよかった。「神奈川県大浦海 岸」との設定だが、相模湾であんな波はあり得ないと思ったら、ロケは遠 州灘。
「秒速5センチメートル a chain of short stories about their distance」(2007年) 監督:新海誠 出演:水橋研二、近藤好美、尾上綾華、花村怜美 感想:「桜花抄」「コスモナウト」「秒速5センチメートル」の3本の短編。岩舟 町はあんなに雪深いのか、とか疑問はあるが(たぶん記録的な大雪の時だ ったのだろう)、携帯電話を持たない時代(世代)のどうしようもないも どかしさとか、純粋だった頃のまっすぐな気持ちとか、ぬぐいきれない想 いを引きずってどこへも行けない閉塞感とか、実に見事に描き出している。 ラストの山崎まさよしのうたと映像は心を揺さぶられずにはいられない。 山崎まさよしは魂のシンガーだと再認識できる作品でもある。