埼玉県教育委員に「つくる会」前副会長起用へ(asahi.com)

埼玉県教育委員に「つくる会」前副会長起用へ(asahi.com

埼玉県が「新しい歴史教科書をつくる会」(つくる会)の前副会長である高橋史朗明星大学教授(54)を県教育委員に起用する方針を固めたことが6日、分かった。高橋氏は朝日新聞の取材に就任要請を受け入れる意向を示した。つくる会によると、同会の幹部経験者が都道府県教育委員に就任するのは全国で初めてという。
つくる会の歴史教科書を「新しい試み」と評価する上田清司知事の人選で、20日にも県議会に人事案が提出される見込みだ。
高橋氏は早稲田大大学院を修了。専門は教育学で、政府の臨時教育審議会の専門委員も務めた。
つくる会によると、97年の結成時から同会に参加し、副会長を務めていた。しかし、今年11月の理事会で「一身上の都合」を理由に辞任を申し出たという。
上田知事は歴史教科書問題について、「これまでの教科書は自虐的な史観で物事が見られているきらいがある」などと発言。つくる会の教科書は「極めて新しい試み」と評価し、検定段階で中国や韓国から修正要求があったことについては「内政干渉だ」と批判していた。
高橋氏は「知事とは以前から親交があり、2カ月ほど前に打診があった。承認されれば現場からの教育改革のモデルを埼玉で作っていきたい。知事と会って話したが、教科書問題やつくる会の話は一切していない。つくる会の副会長・理事を辞めてけじめをつけている」と話した。
上田知事は「つくる会にいるという経歴にとやかく言う人もいるかもしれないが、彼の実践活動を評価した」と述べた。

埼玉県教育委員に高橋氏(Sankei Web)

埼玉県教育委員会(委員長=青山孝行・前桶川市教育長)は、本紙教育面コラム「解答乱麻」の筆者の1人で教育正常化に向けて積極的な提言を続ける高橋史朗明星大学教授(54)=教育学=を新たな教育委員に内定した。県議会の承認を得て、26日付で就任する。
高橋氏によると、上田清司・埼玉県知事から10月初めに直接、要請があった。
高橋氏と上田知事は、知事が衆院議員だったときに有識者らによる勉強会で知り合い、親交が続いていた。
埼玉県教委は委員長を含めて6人いるが、学校長経験者ら県とかかわりの深い人が多く起用されており、上田知事は「教育委員会の活性化を図りたい」と理由を語った。 高橋氏は昭和25年、兵庫県生まれ。早稲田大学大学院修了。「新しい歴史教科書をつくる会」の副会長を11月まで務めた。著書に「教育再生の課題」「魂を揺り動かす教育」などがある。