三宅島復興のムダ遣い?

三宅島:復興イベント参加の岩城滉一さんにギャラ1千万円(毎日新聞 2008年10月10日(金))

三宅島(東京都三宅村)の復興策として昨年11月に島で開かれたイベントに参加した俳優の岩城滉一さん(57)に対し、1000万円の出演料が支払われていたことが分かった。イベント運営費の大半は事実上、東京都の補助金で、出演料を調べた共産党都議団は「税金で法外なギャラを支払った。島の復興支援ではなく、イベント最優先に税金が使われている」と批判している。
イベントはNPO法人の三宅島スポーツ振興会と村が昨年11月16〜18日に主催した「チャレンジ三宅島’07モーターサイクルフェスティバル」。石原慎太郎都知事が提唱し、運営費約2億9000万円のうち2億6500万円は、都が村に出した交付金でまかなわれた。
岩城さんは特別ゲストとしてパレードやツーリングなどに参加。三宅島スポーツ振興会は出演料として、大手広告代理店を通じ「タレント費」として1000万円を岩城さん側に支払い、ほかに宿泊費と交通費として約50万円を支払ったという。担当者は「契約通りに支払った」と説明している。
岩城さんの事務所によると、出演料のうち600万円は島に持ち込んだ三輪オートバイの改装費と整備士3人の同行費だったという。代表者は「イベントなので見栄えがよいように改装する必要があった。島民の気持ちには応えられたと思う」と話している。
都総務局の担当者は「1000人近くが島を訪れる良いイベントになった。出演料が高いか安いかについては何とも言えない」と話している。
イベントは今年も17〜19日に開かれる予定だが、岩城さんは参加しないという。【木村健二】



知事が宿泊三宅島施設 『直前、1億円かけ改修』(東京新聞 2008年10月10日(金))

昨年十一月、三宅島の復興を目的に初開催された「三宅島モーターサイクルフェスティバル」をめぐり、石原慎太郎知事が宿泊した島内施設の改修に約一億円を費やすなどしたのは問題だとして、共産党都議団は九日、今月十七−十九日に開催予定の二回目のフェスの中止などを、知事あてに申し入れた。
同都議団などによると、施設は宿泊や休憩のための部屋や、会合用ホールを備える村営施設。二〇〇〇年の噴火で損傷し使えなくなっていたが、村が都の災害復旧・復興特別交付金を活用、同フェス直前に改修した。
同都議団は「知事が泊まるために改修したとしか思えない」と指摘。タレントの岩城滉一さんをフェスに招くために一千万円かけたことなども問題視し「イベントにこれだけのお金を投じるのは不適当」と批判した。
村観光振興課は「知事が施設に宿泊したのは事実だが、その後、一般の方にも利用してもらっている。タレント費も不適当な支出ではない」としている。