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「何もしない人の分を何で私が払う」医療費巡り麻生首相(朝日新聞 2008年11月27日(木))

「たらたら飲んで、食べて、何もしない人の分の金(医療費)を何で私が払うんだ」。麻生首相が20日の経済財政諮問会議で、こんな発言をしていたことが、26日に公開された議事要旨で明らかになった。自らの健康管理を誇ったうえで、病気予防の重要性を訴えたものだが、保険料で支え合う医療制度の理念を軽視していると受け取られかねない発言だ。
首相は社会保障費の効率化の議論の中で「67、68歳になって同窓会に行くと、よぼよぼしている、医者にやたらかかっている者がいる。学生時代はとても元気だったが、今になるとこちら(首相)の方がはるかに医療費がかかってない」と指摘。自ら日課にしている朝の散歩が役立っているとしたうえで、「私の方が税金は払っている。努力して健康を保った人には、何かしてくれるというインセンティブがないといけない」と強調した。



「共生の精神に反する」民主・鳩山氏、首相医療費発言に(朝日新聞 2008年11月27日(木))

医療費負担をめぐる麻生首相の発言について、民主党鳩山由紀夫幹事長は27日午前、「支え合う仕組みがあり、それがあるから安心できるという共生の理念をまるでおわかりになっていない。病気になりたくてなっている人はいない。このような方が果たして総理にふさわしいのか、首をかしげる。信じられない発言だ」と批判した。東京都内で記者団に語った。
相次ぐ首相の失言については「言葉だけの表面的な問題ではない気がする。本質的な考え方がどうも我々と違う部分があって、それが失言につながっているのではないか」と述べた。
社民党の福島党首も同日の常任幹事会で、「根本的に医療制度をどうすべきかについて、何を考えているかよくわからない。他人への思いやりがない。自分が損していると言うが、自分の半径50センチのことしか視野に入れていないのではないか。改めて総理の資質が問われる」と批判した。



鳩山民主党幹事長:首相の高齢者医療費発言を批判(毎日新聞 2008年11月27日(木))

民主党鳩山由紀夫幹事長は27日午前、麻生太郎首相が高齢者医療費の増大の理由は患者側に理由があると受け取れる発言をしたことについて「社会的に恵まれていない人を支えあう仕組みがあるから安心できる『共生』の理念がまるで分かっていない」と指摘。「首相にふさわしいか、首をかしげる」と批判した。
東京都内で記者団に語った。鳩山氏は、麻生首相の度重なる失言についても「本質的な間違いや考え方の違いが失言につながっており、極めて重い」と述べた。首相は20日の経済財政諮問会議で「たらたら飲んで、食べて、何もしない人(患者)の分の金(医療費)を何で私が払うんだ」などと発言した。【佐藤丈一】



麻生首相:高齢者医療費発言で謝罪(毎日新聞 2008年11月27日(木))

麻生太郎首相は27日昼、高齢者医療費に関し20日の経済財政諮問会議で「たらたら飲んで、食べて、何もしない人(患者)の分の金(医療費)を何で私が払うんだ」と発言したことについて、「病の床にある方の気分を害したのであれば、その点はおわびします」と陳謝した。そのうえで、「趣旨は、(病気の)予防を全然考えていない今の(医療)制度はいかがなものかを言った」と釈明した。
河村建夫官房長官は、同日午前の記者会見で、首相の問題発言が続いていることについて「できるだけ釈明、説明しなくて済むのに越したことはないが、首相はああいう性格だ。いろんな発言はこれからもあるだろう。一つの個性だ」と苦笑混じりにかばった。【木下訓明】



首相、「予防の観点だった」と釈明 医療費巡る発言で(朝日新聞 2008年11月27日(木))

麻生首相は27日昼、20日の経済財政諮問会議で「たらたら飲んで食べて何もしない人の分の金(医療費)を何で私が払うんだ」と発言したことについて、「病の床にいる人の気分を害したなら、おわびする」と陳謝した。そのうえで「発言(の一部)を切り取られた。予防にもっと力を入れることによって医療費全体を抑制できる」と釈明した。記者団の質問に答えた。
一方、首相の発言が国民全体で支え合う医療制度の理念を軽視したとも取られかねないことについて、河村官房長官は27日の記者会見で、「そういう見方もあるかもしれない」としながらも、「健康は自ら努力して勝ち得るものだということ。病気になったのが悪いということではない」と説明した。
ただ、首相の不用意な発言の釈明に追われていることについては「できるだけ、釈明というか、説明せずに済むにこしたことはないが、いろんな発言はこれからもあると思う。(首相の)一つの個性だから」と語った。
首相の発言に野党は批判を強めている。民主党鳩山由紀夫幹事長は27日、「支え合う仕組みがあり、それがあるから安心できるという共生の理念をまるでおわかりになっていない。病気になりたくてなっている人はいない。このような方が果たして総理にふさわしいのか、首をかしげる」と記者団に語った。社民党の福島党首も同日の常任幹事会で、「根本的に医療制度をどうすべきかについて、何を考えているかよくわからない。他人への思いやりがない。自分が損していると言うが、自分の半径50センチのことしか視野に入れていないのではないか。改めて総理の資質が問われる」と批判した。



暫定税率、首相が維持表明 自民PTは「3年維持」(朝日新聞 2008年11月26日(水))

麻生首相は26日、首相官邸で記者団に対し、道路特定財源一般財源化する09年度以降の扱いが焦点となっている揮発油税などの暫定税率について、「環境とか道路整備の関係から暫定税率は必要」と述べ、維持する考えを明確にした。自民党のプロジェクトチーム(PT)も26日、暫定税率を3年程度は維持する方針を固めた。
一方、一般財源化された道路特定財源のうち1兆円を地方に回すとした首相方針について、自民PTは使途を道路整備費など公共事業に関連付けた「交付金」とする考え。使途の範囲は今後、詰めるが、「地方が自由に使えるカネ」とした首相の方針と矛盾する可能性もある。PTは12月5日までに案をまとめ、政府・与党に示す予定だ。
暫定税率は道路整備名目で徴収しているため、自動車関連業界など納税者側から「一般財源化するなら撤廃すべきだ」との声が出ていた。26日のPTで、座長の谷垣禎一国交相が「現行通り当面維持すべきではないかという方が多くの意見だ」と述べ、出席者のほぼ全員が同調したという。年末の税制改正を取りまとめる同党税制調査会暫定税率の3年維持で合意する見通しだ。
谷垣氏はまた、地方への1兆円について、首相が一時示した、使途が限定されない「交付税」では、自治体の人件費や借金返済に充てられ、道路整備費が確保できなくなる可能性が高いと否定的な見方を示した。「地方の実情に応じた新たな仕組みを作る」と述べ、ある程度使途を限定した交付金方式にしたい考えだ。



麻生首相、財界に賃上げ要請へ 労働保険削減の見返りに(朝日新聞 2008年11月27日(木))

麻生首相は景気悪化を受けて、財界に賃金引き上げを要請する方針を固めた。来月1日に御手洗冨士夫日本経団連会長ら経済団体の首脳を首相官邸に呼び、雇用保険料の引き下げで企業負担が軽減された分を賃金に回すよう求める。首相が使用者側に賃上げを求めるのは異例のことだ。
政府が10月末にまとめた新総合経済対策では、労使折半の雇用保険料率を現在の1.2%から09年度限りで最大0.4ポイント引き下げることとした。負担軽減分を家計に回し、内需拡大につなげる狙いがある。



ODA増額、首相前向き 「外交力強化が重要」(朝日新聞 2008年11月26日(水))

麻生首相は26日、自民党の外交力強化に関する特命委員会の森喜朗委員長らと首相官邸で会い、来年度の政府の途上国援助(ODA)予算について「マイナスは駄目だ」と述べ、11年連続の減少傾向に歯止めをかける考えを示した。首相は「外交力の強化は、日本にとって最も重要な政策課題」とも述べた。
政府は06年に閣議決定した「骨太の方針」で、ODA予算について、5年間は前年度比2〜4%削減するとしている。ODA予算は97年度の1兆1687億円をピークに毎年度減少。08年度には約4割減の約7千億円となり、国別でも07年度に前年度の3位から5位に転落した。



麻生首相「強い憤り、断固非難」 インド同時テロ(朝日新聞 2008年11月27日(木))

麻生首相は27日午前、同時多発テロ事件について、「このようなテロは、決して許すべからざる極めて卑劣かつ悪質なもので、強い憤りを覚えるとともに、断固として非難する」とのコメントを発表。さらに「日本はテロに立ち向かうインドの人々とともにあり、インド政府に協力していく考えである」として、日本政府としても事件解決に尽力する考えを示した。
中曽根外相も「日本人を含む多くの方が犠牲になったことに強い憤りを表明するとともに、無辜(むこ)の人々を狙った今回の行為を断固として非難する」との談話を発表した。
今回のテロ事件を受け、政府は27日午前7時、首相官邸の危機管理センターに情報連絡室を設置。外務省は現地時間26日深夜(日本時間27日未明)、在ムンバイ日本総領事館に萩生田浩次総領事を本部長とする現地対策本部を設置し、現地邦人の安否確認作業を進めている。



「首相の言葉はウソ」小沢代表、党首討論に意欲(朝日新聞 2008年11月26日(水))

民主党の小沢代表は26日、熊本県菊陽町で記者団に対し、麻生首相が2次補正の今国会提出を見送ったことについて、「国民に対する大変な背信、裏切り行為だ。首相の言葉がまったくウソで、結局自分の保身でしかなかった」と批判した。
小沢氏はまた、「今からでも遅くない。賛成は致しかねるが、いたずらに審議を延ばすつもりはない」と述べ、28日の党首討論で、改めて2次補正の今国会提出を求める考えも明らかにした。



共産、社民、国民新も「党首討論参加したい」(朝日新聞 2008年11月26日(水))

共産、社民、国民新の野党3党の国会対策委員長が26日、自民党大島理森民主党山岡賢次国対委員長に対し、28日の党首討論への参加を申し入れた。大島氏は民主党に対応を委ねたが、山岡氏は他党参加の条件に討論時間の延長を主張し、折り合わなかった。討論は今回も民主党のみ45分間と決まった。
党首討論の条件は、与野党の申し合わせで「衆参いずれかで10人以上の会派」。04年4月を最後に民主党以外の野党党首は参加していない。



「無保険の子に保険証を」野党4党、法改案提出へ(朝日新聞 2008年11月26日(水))

親の国民健康保険料の滞納で「無保険」状態になった子どもに保険証を交付できるよう、民主党は26日、国民健康保険法の改正案を共産、社民、国民新の3党と共同提案することを決めた。18歳未満の子どもに一律に保険証を交付する条文を盛り込む。早ければ今週中にも衆院に提出する考えだ。
滞納の助長や保険料を支払ってきた世帯との不公平感などを懸念する与党側に配慮し、モラルハザードを防ぐために自治体側の徴収責任を明確にする規定も設ける。
無保険状態の中学生以下の子どもは全国に1万8240世帯、3万2903人(厚生労働省調べ)。世帯主が保険料を1年以上滞納した場合、自治体の判断で保険証の返還を求めている。医療機関の窓口で、いったん全額を払うため必要な治療を受けにくくなると指摘されている。



東京都教委:校長に反省促す…挙手・採決の禁止撤廃主張で(毎日新聞 2008年11月27日(木))

東京都教育委員会は27日の定例会で、都立学校の職員会議で挙手・採決を禁止した通知の撤回を求めている都立三鷹高(三鷹市)の土肥信雄校長(59)について「組織に敵対的な行動をし、都教委全体に対して都民の信頼を損ないかねない」などとして、反省を促す措置を講じる方針を決めた。
定例会では、教育委員の竹花豊・元副知事が、メディアに登場したり市民団体と集会を開いたりした土肥校長の行動について「校長の対応としては由々しきこと」と発言。さらに「言論の自由が奪われている」と主張している土肥校長が具体的根拠を示していないとして「少し反省を促す方法があるか検討してほしい」と提案。他の委員も同調した。
これに対し、土肥校長は「私が間違っているかどうかは社会が決める問題だ。都教委はまず私と正々堂々と話し合うべきだ」と話している。
通知を巡っては、都教委が三鷹高を除く都立学校260校321課程の校長・副校長を対象に調査を実施し、言論の自由について約95%が「影響ない」と回答した。都教委は「言論の自由を奪っている実態はない」と結論付けたが、土肥校長の主張に賛同する教育評論家の尾木直樹さんらは「管理職だけを対象にした調査は意味がない」と批判している。【木村健二】



基礎年金:支給開始65歳「知らない」50代後半で31%(毎日新聞 2008年11月27日(木))

厚生労働省所管の雇用開発センターは、首都圏に住む50〜64歳の既婚男性570人を対象に、社会保険に関する情報をどの程度持っているかなどを調べた結果(回収率73%)をまとめた。定年後の暮らしについて、50代後半の33.8%は「再就職先が想定できず不安」と感じている半面、31.1%は基礎年金の支給開始年齢(65歳)を知らないなど、老後の暮らしに関する情報を正確に把握していない人も少なくない。
定年後の再就職に関しては、全体の51.5%が「するつもり」と答え、おおむね65歳での引退を想定している。しかし、定年後に備え、知識習得など何らかの準備をしている人は50代後半で45.7%、50代前半は29.5%にとどまっている。
老後最も不安に感じることを聞くと、50代前半は生活設計を挙げた人が19.2%で1位。50代後半は17.2%、60代前半は18.2%と「健康」に次いで2位だった。それでも50代後半で満額年金支給額を「わからない」と答えた人が49.7%、基礎年金の支給開始年齢を「65歳未満」と勘違いしている人も全体の1割強に達した。
老後の暮らしに関する情報の入手方法は、50代はインターネットが58.3%でトップだったが、60代は新聞(49.8%)が1位で、インターネットは39.9%と雑誌に次ぐ3位。インターネットの利用頻度が高い人ほど情報も正確だといい、同センターは高齢になるほど情報格差が広がると懸念している。【吉田啓志】



「朝、時計が鳴る前に目が覚める」 働き盛りに多い「過緊張」ほっておくと危ない(Yahoo! - J-CASTニュース 11月27日(木))

毎朝、目覚まし時計が鳴る前に目が覚める。結構なことのようだが、本当は危ない症状なのだ。「過緊張」といい、それが疲れの原因になっているというのだ。働き盛りに見られる不眠、肩こり、体のだるさ、ほてり、女性に多い冷え症もそうだ。病気とまではいえないが、ほっておくとよくない。


■几帳面、まじめ、頑張りすぎが「過緊張」を引き起こす
「過緊張」とは、心や体の緊張が進んでしまい、ゆるめたくても自分ではゆるめられない状態をいう。病気というほどではないが健康でもない、いわゆる「未病」を引き起こす「元凶」ともいえる。
たとえば、毎朝、目覚まし時計が鳴る前に目が覚める。体内時計が朝起きる時間を覚えているなどと自慢げに話す人がいるが、そんなことを言っている場合ではない。仕事へ出かけなければならないという緊張状態からくる一種の症状で、ストレスが溜まっていく前ぶれなのだ。
眠りが浅く夜中に何度も目が覚める、トイレに起きる。暑くもないのに汗をかいたり、あまり気づかないが喉や胸につかえを感じて呼吸が浅くなったりする。寝起きなのに肩が凝り固まっている。こうした症状も、過緊張が原因とされる。
何事にも一生懸命で几帳面、まじめ、頑張りすぎる人に多い。たとえば、緊張をほぐすために「運動をしなさい」というと、それがかえってプレッシャーになってしまう人は、自分の知らないうちに「未病」に陥るタイプだ。


■就寝前のお風呂、音楽を聞くこと、薬酒を飲むことでリラックス
覚醒作用のある交感神経のリズムが夜になっても乱れたままで、リラックスするためのスイッチである副交感神経に切り替わらないことで起こる。結果として興奮状態が続いて、その日の疲れがとれないわけだ。そういう意味では「過緊張は万病のもと」なのだ。
過緊張に詳しく、冷え症などの治療を専門とする目黒西口クリニックの南雲久美子院長は、「過緊張は、女性の場合は冷え症や肩こりに表れたりするが、男性は体が丈夫な分、なかなか症状に表れてこない。仕事、生活の悩みが影響して、男性も女性も知らず知らずのうちに過緊張に陥りやすくなっているので、就寝前になにかリラックスできることを取り入れたほうがいい」とアドバイスする。
ゆっくりと風呂に入って体を温める、風呂あがりに軽い体操やヨガをする、ゴロ寝しながら好きな音楽を聴く、静かに読書を楽しむ、マッサージをする…。その日の疲れは、その日のうちにとることを院長は薦める。
南雲院長は、「薬酒を飲むこともリラックス効果がある」という。血行をよくして体調を整える効果があるとされる生薬(漢方)は、「女性の冷え症に効くといわれるが、じつは男性にも効果がある」と話す。
市販されている漢方薬では、イライラを解消するのに効く「柴胡加竜骨蠣蛎湯」(サイコカリュウコツボレイトウ)や、とくに男性には滋養強壮作用のある「八味地黄丸」(ハチミヂオウガン)、体に元気をつける「補中益気湯」(ホチュウエッキトウ)などが疲労回復に効く。
生薬は一つひとつよりも、2つ以上を組み合わせて服用したほうが効果的だそうで、杜仲(トチュウ)、芍薬シャクヤク)、人参(ニンジン)、丁子(チョウシ)、ウコン、桂皮(ケイヒ)などの生薬が配合されている養命酒も体を温めるなどの効能をもたらすそうだ。
過緊張は、最近はパソコンに向かう機会が多い人にありがちなデジタル・ストレスの症状としても表れるという。30歳すぎの働き盛りは、その人にあった方法で体の緊張をゆるめる工夫が必要だ。