今日の記事

派遣村発言、坂本政務官が撤回「実態把握してなかった」(朝日新聞 2009年1月6日(火))

東京・日比谷公園の「年越し派遣村」について、「本当にまじめに働こうとしている人たちが集まっているのかという気もした」と述べた自民党坂本哲志・総務政務官(58)=衆院熊本3区=が6日、釈明会見を開き、発言を撤回、謝罪した。ただ、「地方を活性化させるために職責を全うしたい」と語り、辞任の考えはないことを強調した。
この問題で河村官房長官は6日の記者会見で、鳩山総務相に注意したことを明らかにしたうえで、「思いを新たに精励して頂きたい」と辞任の必要はないとの考えを示した。これに対し、野党は「撤回したが、(発言は)本音で、政務官としてふさわしくない。解任を要求していく」(民主党山岡賢次国会対策委員長)、「現実を全く知らない、本質をねじ曲げる発言だ。こんな侮辱は許せない。辞任要求をしていく」(社民党の福島党首)と反発。麻生首相任命責任も含め、追及する構えだ。
会見で坂本氏は「関係している多くの方々に不快な思いや迷惑をかけた。発言を撤回して深くおわびしたい」と頭を下げた。その上で「(集まったのが)500、600人の大人数だったので、それだけ雇用状態が深刻だとは思うが、そうではない人たちがいるのではないかと頭をよぎった。実態をよく把握しないまま発言した」と説明した。
また、学生運動を引き合いに、「『学内を開放しろ』『学長出てこい』、そういう戦略のようなものが垣間見える気がした」と発言したことについては「学生運動の時の手法と似ているという気もしたが、思い過ごしだった」と釈明した。



鳩山氏、坂本政務官の解任要求 衆院代表質問始まる(朝日新聞 2009年1月6日(火))

衆院は6日午後の本会議で、中川財務・金融相の財政演説に対する各党の代表質問を行い、2兆円の定額給付金や雇用問題をめぐる国会論戦が始まった。民主党鳩山由紀夫幹事長は、坂本哲志総務政務官が東京・日比谷公園の「年越し派遣村」について「まじめに働こうとしている人たちなのか」と発言した問題を取り上げ、「満身の怒りをもって、即刻、坂本政務官の解任を求める」と麻生首相に要求した。国会は冒頭から波乱含みの展開となった。
麻生首相は答弁で、坂本氏の発言について、「職を失い、困っている人にとっては不適切。官房長官から総務相に注意をした。政務官は自ら発言が不適切と認め、撤回と陳謝をした」と述べるにとどまり、解任する考えはないとの認識を示した。
鳩山氏は定額給付金について「究極の大愚策」「その場限りのばらまきは税金の無駄遣い」と批判し、麻生首相に撤回を迫った。給付金を撤回する代わりに、2兆円を失業者や高齢者への救済に充てたり、自治体への配分で医療や教育に使えるようにしたりすることを提唱。介護や医療、環境、農林漁業の再生などへの投資も訴えた。さらに「力なき総理の居座りが政治空白をもたらし、不況と失業を拡大させていることは明白」として、内閣総辞職衆院解散を求めた。
また、首相が掲げた3年後の消費増税について、鳩山氏は「自民党公明党の議員は選挙公約に大増税をはっきりと掲げ、国民の審判を受けるべきだ」と指摘した。
一方、自民党保利耕輔政調会長は、首相に経済対策に取り組む決意をただしたうえで、雇用対策や中小企業の資金繰り対策を聞いた。定額給付金については「生活支援として不可欠。給付金が消費に回れば、『景気回復』にも資する」と年度内実施の意義を強調し、首相に対し、国民に必要性を丁寧に説明するよう求めた。
消費増税については「将来の国民生活の安心、国家ビジョンを明確にすることは政府、責任政党に課せられた責務だ」と反論し、消費増税に否定的な民主党を牽制(けんせい)した。



坂本政務官の罷免要求=民主、社民−首相は拒否(時事通信 - Yahoo! 2009年1月6日(火))

民主党鳩山由紀夫幹事長は6日午後の衆院本会議での各党代表質問で、坂本哲志総務政務官が「年越し派遣村」に集まっていた労働者らの就業意欲を疑問視する発言をし、撤回したことについて、「失業者に対してあまりに無礼な発言だ。即刻解任を求める」と述べ、坂本氏の罷免を麻生太郎首相に要求した。社民党福島瑞穂党首も国会内で記者会見し「辞任を強く求め、他党にも呼び掛けたい」と同様の考えを示した。
民主党山岡賢次国対委員長も国会内で記者団に対し「政府・与党の体質そのものだ。緊急事態に人命救助をしようという気もないことの象徴的な表れだ」と指摘し、首相の任命責任も追及していく姿勢を示した。
これに対し、首相は答弁で「不適切だ」としながらも、「自ら(発言を)不適切と認めて撤回、陳謝している」と述べ、罷免要求を拒否した。



定額給付金「議員ももらって使うべきだ」 自民党幹事長(朝日新聞 2009年1月6日(火))

自民党細田博之幹事長は6日の政府・与党連絡会議で、定額給付金について、「景気対策なので、国会議員も辞退するのではなく、もらって使うべきだ。政府としても考え方をそろえてほしい」と発言した。
一人でも多くの国民が給付金を使うことによる消費効果を期待しての発言とみられるが、麻生首相は、自身は辞退する意向を示し、高額所得者は受け取りを辞退すべきだと明言しており、議論を呼びそうだ。
定額給付金について首相は昨年の国会答弁などで、「多額の収入をもらっている方が『1万2千円ちょうだい』というのはさもしい。そこは人間の矜持(きょうじ)の問題」と述べたこともある。



自民幹事長:定額給付金「国会議員ももらって使うべきだ」(毎日新聞 2009年1月6日(火))

自民党細田博之幹事長は6日昼の政府・与党連絡会議で、定額給付金について「景気対策なので国会議員も辞退するのではなく、もらって使うべきだ」と述べ、国会議員も受け取るという趣旨の統一見解を出すよう政府側に求めた。
給付金の所得制限の設定をめぐっては政府・与党内で意見が分かれ、麻生太郎首相は高額所得者は受け取るべきではないという考えを示していた。



渡辺氏、文書で解散要求「受け入れられなければ離党」(朝日新聞 2009年1月5日(月))

自民党渡辺喜美行政改革担当相は5日、国会内で同党の石原伸晃幹事長代理と会い、解散総選挙の早期実施や定額給付金の撤回を麻生首相に求める文書を提出し、要求が通らない場合は離党する意向を伝えた。党執行部は要求に応じない方針で、渡辺氏の離党は必至だ。
文書では「総選挙を先送りしているところに国民の閉塞(へいそく)感の根本原因がある」と批判。総選挙後の危機管理内閣の立ち上げ▽首相が臨時で行っている官僚の天下りあっせんの承認取りやめ▽「社会保障個人口座」の創設による国民本位の社会保障制度づくりなど7項目の要求を並べ、「提言が速やかかつ真摯(しんし)に検討及び審議されない場合、政治家の義命により自民党を離党する」と明記している。
これに対し、細田博之幹事長は記者会見で「到底実現できない内容も含んでいる」と反発。首相も「定額給付金をやめる気はない。離党するのは個人の話なので答えようがない」と記者団に語り、突き放した。



「離党するしないは個人の話、答えようない」5日の首相(朝日新聞 2009年1月5日(月))

【労働者派遣法】
「はい」
――よろしくお願いします。
「はい、どうぞよろしく」
――舛添厚生労働大臣閣議後の会見で、労働者派遣法改正案に触れ、製造業の派遣を禁止したい意向を明らかにしました。総理のお考えをお聞かせ下さい。
「詳しく知りませんねえ、その内容を。どこを改正するって言ったんです?」
――ええと…。
「いや、わかっていないならいいんですが、あのー、どこを改正するのかわかりませんから、ちょっと答えようがないんですが、あの、少なくとも今法案をこれ提出してると思いますんで、改正案の話を、確か自分の役所から出しておられるんだと。あれ閣法でしょ? ですから、あすこの役所から出しておられると思いますから、そこの役所の話をどうする… ちょっと私詳しく内容わかりませんから答えようがありません」
――では総理はこの、派遣切りを招いたとされる製造業の派遣自体についてはどのようにお考えですか。
「僕は基本的には、あの当時はあれがいいと、みんなで言われてやられた… だと記憶しますけれども。その当時はよかって、よくて、みんなで通されたんだと思いますんで、確か多くの方の希望もあって、あの法律に変えたんだ、そんな記憶があるんで、ちょっと正確な記憶じゃありません。ただそういう内容のもので、今の時代に合わない、ということでもう一回変える、というんであれば、それなりの背景があったから今回改正を出されたんだと思いますんで、その改正が出された法案っていうのが通る、というのがまずは大事なのかなと思いますけれども」


【小泉元首相との会談】
――総理は今日午後、小泉元総理大臣と会われました。小泉元総理からはどのようなアドバイスを受けたのでしょうか。
「ん? 別にありません。ごあんがって、あいさつを受けたもんですから」
――「もっと攻めないとダメだ」というような話があったということですけれども、具体的には……。
「ああ色々ありましたけどね」


【渡辺元行革相】
――それでは次の質問です。渡辺議員は今日……。
「渡辺? ああ喜美。はいはい」
――早期の解散総選挙定額給付金の撤回などを求める提言書を党に提出しました。提言が速やか、かつ真摯(しんし)に検討審議されない場合は、自民党を離党するということも明記しているんですが、総理はどのように受け止めていますか。
「あのー、正直私はそれ読んでいませんから、答えようがありません。あの、私のところまで上がってきていませんので。幹事長のところでやられ… 対応されるんだと思います。まず基本はね。それが1。第… まず最初です。それからー、今の話ですけれど、早期に解散、私は今解散するよりきちんと政策を実行する方が大事と、ずっと同じことを言っています。それから、な、もう一つ何ですって? 理由は」
――え、理由… あ、そのー、速やかかつ真摯(しんし)に検討審議されない場合は……。
「いや、その、その前です、その前です」
――ええと、あ、定額給付金の撤回。
「あ、定額給付金の撤回も、今、今法案を出してお願いしている最中。今日法案も提出しておりますんで、それを今、定額給付金を止めるという話をする気はありません。従って、真剣に対応を出来なければ、離党される。離党されるされないは、これ個人の話ですんで、なんとも答えようがありません」
――与党幹部は昨日、造反する可能性のある議員に対して、総理から直接電話するよう要請したということですが、総理はいつどのような形で電話をするお考えでしょうか。
「電話をするというように要請されたことは、ありません」
(秘書官「はい終わります」)
――総理、あの東シナ海のガス田開発について……。
(立ち去りながら、半身で振り返り)「もう今お辞儀したから終わり」