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造反の松浪内閣府政務官、罷免へ(朝日新聞 2009年1月14日(水))

08年度第2次補正予算案と関連法案の衆院採決で棄権し、辞表を提出した松浪健太内閣府政務官について、河村官房長官は14日の記者会見で「内閣の最重要課題に反する行動を取った」として、14日中に持ち回り閣議を開いて罷免すると発表した。後任には岡本芳郎・前総務政務官を充てる。
麻生首相は14日昼、「政務官の職責のままで退席している。決まった以上は従ってもらう」と記者団に語った。
松浪氏は14日午前、党本部を訪れ、細田博之幹事長に「自公連立政権や麻生政権にあだなすつもりはない」と釈明。細田幹事長は「追って処分する」と伝えた。松浪氏は記者団に対し、関連法案の衆院再議決の際の対応について「そのときの政治状況によって考える」と語った。



民主、給付金に「対案」 学校耐震化や省エネ技術助成(朝日新聞 2009年1月14日(水))

民主党は13日、定額給付金を2次補正予算から削除した場合に生じる財源2兆円分の使途を固めた。学校耐震化や介護の人材確保に向けた報酬アップ、太陽光パネルの設置助成などが柱。参院では給付金を削除する予算案・関連法案修正にとどまらず、対案をもとにした組み替え要求も検討している。
2兆円の主な使途は(1)全国の小中学校耐震化(8千億〜1兆円)(2)介護労働者の確保に向けた月2万〜3万円の報酬アップ(3)雇用調整助成金の対象拡大(4)太陽光パネルの設置補助(5)省エネルギー技術への助成。それぞれの政策に、数千億〜数百億円単位で財源を振り分ける。
報道各社の世論調査で給付金を評価しない意見が多数を占めたため、同党は「国民の意思も我々の主張と同じ。おかしいという意思を貫く」(政調幹部)と強気だ。
太陽光パネル設置に対する補助は、小沢代表が、オバマ次期米大統領が提唱する「グリーン・ニューディール(緑の内需)」構想を引き合いに出して提案した。民主党が作成を進めている独自の「緑の内需」構想の財源として見込む考え方も浮上している。
民主党有権者向けアピールも強めていく方針だ。13日の衆院予算委員会の採決時には、議員らが「給付金ダメ 環境へ投資」などと書いたプラカードを掲げて抗議。給付金財源を雇用対策に回すよう求める署名運動を進め、党のHPや政策ビラなどで有権者への対案の浸透を図る。(蔭西晴子)



民主、自民離党の渡辺氏に対立候補立てず(朝日新聞 2009年1月14日(水))

渡辺喜美氏の自民党離党に関連し、民主党山岡賢次国対委員長は13日、記者団に対し、「志を同じくする人の所には、我々はあえて候補者を立てない」と述べ、次の衆院選で渡辺氏の選挙区・栃木3区には公認候補を擁立しない考えを示した。これに対し自民党は、渡辺氏の選挙区に「刺客」候補を擁立する方向で調整する。
一方、大阪府橋下徹知事は13日、渡辺氏と11日に大阪市内で会い、連携を求められたことを報道陣に明らかにした。「霞が関解体には賛成」だが、「麻生政権を支えていくので、渡辺さんの運動に乗っかることはできない」と渡辺氏に答え、連携については拒否したという。
橋下知事によると、渡辺氏の秘書を通じて面会の打診があり、4時間ほど会ったという。橋下知事は報道陣に「(渡辺氏の)本当の意図は霞が関解体、公務員改革、分権。僕は考え方、軌を一にする」と強調。ただ、「僕は麻生政権を支えると宣言しているし、自民党公明党との関係もある。渡辺さんは麻生政権に反発しているイメージで、乗っかりにくい」などと語った。



松浪氏欠席「詳しく聞いてないので…」13日の首相(朝日新聞 2009年1月13日(火))

【2次補正衆院通過】
――よろしくお願いします。
「はい」
――今日、2次補正予算衆議院を通過しました。総理の受け止めをお願いします。
「あのー、コメントは張り出したのは、見られたん……、見てない。遅い。えっと、あのー、おかげさまで平成20年度の2次補正予算というのが今日、衆議院で成立をしております。これは、あの、景気対策の、よく申し上げていた2段ロケットの、第2段、あー、3段ロケットの第2段、いうことで、一日も早い成立というのを前から望んでおりました。そのために1月5日という極めて早い時期から、あのー、なに、通常国会をお願いをさせていただいてたんですが、おかげさまで、早い、早く成立したということは大変良かったと思っています。したがいまして、参議院においても、早期にこの法案が審議に入り、採決されるということを私どもとしては期待をしております。年度内に早期成立する可能性ってのは高まってきたと思っておりますので、関係します総務大臣はじめ関係大臣には、この執行が着実に迅速にできるように指示をしたいというように考えております。第3段ロケットになります、平成21年度予算も、この19日、1月19日には提出をするいうことにしておりますんで、これにつきましても、現在の経済情勢などを考えて、一日も早く成立するようにということで、心から期待をしておる、いうことであります。細目につきましてはコメントを張り出してあると思いますので、そちらで見ていただければと思っております」
――今日、この成立にあたって、予算委員会の審議時間が遅れるなどの野党の反対、抵抗もありましたが、参議院ではさらなるヤマ場を迎えると思いますが、どのように臨まれるお考えでしょうか。
「あのー、経済対策に賛成も反対も、我々は与党も野党も、経済対策ということに関しては、与党も野党もあまりないもんだと、私は基本的にそう思っておりますんで、その意味では、この予算が、いち、なに、参議院においても速やかに成立する、いうように期待をしております」
【松浪政務官の採決欠席】
――今日の2次補正予算の採決のときに、自民党松浪健太議員が定額給付金に反対して、採決欠席されました。先ほど総理官邸に内閣府政務官の辞表をお持ちになってこられたとのことですけれども、総理はこういった行動に対してどうお考えになりますか。
「ちょっと、細目、ちょっと、この松浪健太先生のことについては詳しく聞いていないので、ちょっとコメントできません」
【渡辺元行革相の離党】
――自民党渡辺喜美議員が離党届を出されましたが、総理はどう受け止めたでしょうか。
「ああ、前々からその話をうかがっておりましたんで、昨日でしたかね、テレビでその話をうかがっておりましたが、大変残念だと思っております。なんてえの、おやじさんの代から存じ上げていた方でしたので、あのー、大変残念なことだとは思っておりますけれども、前から申し上げましたように、離党する、しないというのは、これはかかって本人の、なに、問題なんであって、そのことに関して私の方からどうのこうのと言う立場にありません」
【各社世論調査
――先週末の世論調査内閣支持率が各社の調査で20%に落ちたり、19%に落ちたりしましたけれども、総理のお考え、受け止めをお聞かせください。
「ああ、世論調査につきましては、これは内閣の支持率が下がるというのは、これは私の責任、私の、なに、支持が少ないということなんだと思いますんで、それは真摯に受け止めにゃいかんところだと思っています。あのー、今、世の中っていうのは、僕は景気対策、経済対策というのが最大、もしくは、唯一の関心事。雇用に関係しても、いろんなものに関しても、この経済対策、景気対策が最大の関心事なんだと、私自身はそう思ってんです。したがって、これを確実に実行せしめるというのが、私にとって、今、目下、もしくは政府にとって、もしくは国家にとってしゅうび(「焦眉(しょう・び)」の読み間違え?)の急はこれだと思ってます。したがって、この対策を、この1次、2次と今、進めてきておりますけれども、これ本予算を含めてきちんと景気対策、いうものは、2兆円の、いわゆる補給、えー、定額給付金の話がよく出ますけれども、あれは景気対策75兆円分のうちの2兆円の話ですから、残り73兆円の話、こういったものがきちんと伝わっていかないと、景気対策というのは2兆円の定額給付だけかのような誤解を生んでいるというところは、こちらの説明不足なんだと思って、そこらのところは、今後、努めて努力をしていかないといかんもんなんだと思っています」
【09年度予算成立後の追加経済対策】
――本予算が通っていない段階で恐縮なんですが、3段ロケットのいわゆる次、さらなる追加の経済対策については何か、今の時点でお考えはありますか。
「新聞記者って恐ろしく先まで行くんだね。いやー、あの今、まだ、1次、1次というか、本予算も提出してない段階から、とてもそんな段階考えていません」



給付金で「GDP、0.15%アップ」 内閣府試算(朝日新聞 2009年1月13日(火))

定額給付金の経済効果について、内閣府は13日の衆院財務金融委員会で、実質国内総生産(GDP)を0.15%押し上げるとの試算を示した。2兆円の給付金のうち4割が新たに消費に回る前提だが、99年に実施した地域振興券は約3割だった。野党議員からは「効果を水増ししている」との批判が出た。
給付金の効果について、内閣府は昨秋、個人所得減税の効果をはかる計算式に基づき「0.1%」と説明した。昨年末には4割が消費に回る別の計算方法を用いて「0.2%」に修正していた。13日の委員会では、佐々木憲昭氏(共産)が「0.2%」の四捨五入前の値を質問し、内閣府の山崎史郎政策統括官が正確には「0.15%」だったことを明らかにした。
地域振興券は、実施後の政府調査で約32%が消費に回ったことがわかっている。定額給付金では4割が消費に回るとした理由について、内閣府は景気の厳しさと一般的に消費割合が高いといわれる高齢者の増加を挙げた。
佐々木氏は「商品券と違い、口座に振り込まれれば預金が増えただけで終わる可能性もある。4割が消費に回る根拠はない」と反論。「四捨五入で倍の数字にしようとした。大げさな数字で給付金を宣伝するのは姑息(こそく)だ」とも批判した。(五郎丸健一)



自民・村田氏、国会で「盗撮」騒動 衆院予算委(朝日新聞 2009年1月13日(火))

13日の衆院予算委員会で、自民党村田吉隆国会対策副委員長が許可なく写真を撮影し、与党理事にカメラを取り上げられ、衛藤征士郎委員長(自民)に没収された。民主党は、衆院議院運営委員会に村田氏の懲罰動議を提出した。
村田氏は委員会室後方で審議を見ていて、第2次補正予算案の採決を前にした討論中に、持参したカメラで野党がプラカードを持って抗議する様子などを撮影した。気づいた民主党菅直人代表代行が直ちに抗議。村田氏を委員長席に引っ張り出し、処分を求めた。
村田氏は取材に対し、手続きミスだったと釈明した。衆院事務局によると、報道関係者などが撮影する場合は委員長の許可が必要だが、議員が審議中に写真撮影した例はまれで、明確な規則はないという。