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野党、中川財務相問責案を提出 小沢代表「首相に責任」(朝日新聞 2009年2月17日(火))

中川財務・金融相がローマでの記者会見にもうろうとした状態で臨んだ問題で、民主、共産、社民などの野党各党は17日午後、中川氏への問責決議案を参院に共同提出した。中川氏は09年度予算案と関連法案の衆院通過後に辞任する意向を表明したが、野党各党は「辞める大臣と審議はできない」と反発し、即時辞任を求めている。
問責決議案は18日の参院本会議で採決され、野党の賛成多数で可決される見通し。野党は可決後、当面は衆参両院の予算審議に応じない。引き続き中川氏の即時辞任や罷免を求めるとともに、麻生首相任命責任を追及する構えだ。民主党の小沢代表は17日、福岡市で記者団に「麻生総理も任命権者として責任がある」と語った。



中川財務相辞任へ 予算案衆院通過後 もうろう会見引責(朝日新聞 2009年2月17日(火))

中川財務・金融相は17日昼、財務省で緊急に記者会見し、主要7カ国財務相中央銀行総裁会議G7)後にもうろうとした状態で記者会見し批判を招いた責任を取り、09年度予算案・関連法案の衆院通過後、辞任する意向を表明した。中川氏は16日、麻生首相から一度は続投を言い渡されたが、民主党参院への問責決議案提出を決めるなか、国会審議への影響を避けるため、辞任はやむをえないと判断した。
中川氏は会見に先立ち、首相にも辞意を伝えた。首相は中川氏の辞任表明で政権への打撃を最小限に食い止めたい考えだが、野党は中川氏の即時辞任を要求。応じない場合は、予定通り問責決議案を参院に提出し可決させる方針。首相の盟友で重要閣僚を務める中川氏の辞任だけに、支持率が低迷する麻生政権への打撃は大きい。野党は首相の任命責任も追及する構えで、いったんは辞任の必要がないとした首相の判断も問われそうだ。
中川氏は緊急会見で「予算や関連法案が衆院を通過したら私自身のけじめとして、直ちに辞表を提出したい。国民の皆様や総理に多大なご迷惑をおかけしたことを深くおわび申し上げる」と述べた。「昨晩と今朝、病院に行ってみてもらい、かなり腰や風邪、疲労がたまっているという診断を受けた」と体調不良も辞任決断の一因との考えを示し、「病院でゆっくり休みながら仕事に傾注する」と語った。早ければ17日中にも入院する予定だ。
中川氏は16日夜、首相官邸で首相と会談した際、続投を指示された。その後、かかりつけの病院に行き、もうろうとした状態は「風邪薬の過度の症状」にあるとして、「罷免されない限り、大事な時期なので職責を全うしたい」と述べていた。
中川氏は17日午前の閣議後の会見でも「与えられた仕事を一生懸命やっていくだけだ」と語った。その後、衆院予算委員会参院財政金融委員会に出席する予定をキャンセル。都内の病院で検査を受け、財務省に戻った後、緊急会見に臨んだ。
中川氏はG7での会見時の体調について「風邪などの薬を朝昼晩飲み、量が多かった」などと説明。飲酒癖があるため飲酒が原因と疑われ、会見当日の飲酒について当初は「前の晩は飲んだが、会見の前は飲んでいない」と否定していたが、その後、G7昼食会やその後の財務省幹部らとの会合で「口をつけた程度」と答えを変更。野党から矛盾を突かれる可能性があった。
麻生内閣の閣僚の辞任は、昨年9月の発足直後、「日教組が強いところは学力が低い」などと発言して辞めた中山国土交通相(当時)以来、2人目。



中川財務相「検査」で欠席、委員会流会 また批判浴びる(朝日新聞 2009年2月17日(火))

中川財務・金融相がもうろうとした状態で記者会見した問題で、民主党は17日午前の役員会で、問責決議案を今夕提出する方針を決めた。中川氏は閣議後、検査を受けるとして東京都内の病院に向かった。午前中に予定されていた衆院予算委員会参院財政金融委員会は、中川氏が欠席したため流会になった。
中川氏は閣議後の記者会見で、服用した薬について「風邪薬そのものは名前はちょっと。何種類か飲んだので、抗生物質、たぶん胃薬も入っている。それも今日お医者さんに持って行って、見てもらおうと思っている。いわゆる抗ヒスタミン剤と腰の薬、それと時差が影響したのではないかというのが昨日の夜の診断だった」と述べた。進退については「与えられた仕事を一生懸命やっていくだけだ」と語った。午後の衆院予算委で診断書を示し、当時の体調を説明する方針だ。
民主党は中川氏が突然、午前の委員会を欠席したことを批判。鳩山由紀夫幹事長は記者団に「サボタージュだ。厳しい対応をせざるを得ない」、参院財政金融委の大塚耕平筆頭理事は「事前に委員長から欠席の了解を得ていない。記者会見での醜態と同様、政府要人としての適性に疑義を感じざるを得ない」と述べた。問責決議案提出後は当面、衆院での09年度予算関連法案と、参院での08年度第2次補正予算関連法案の審議に応じない見通しだ。
各閣僚の閣議後会見では苦言が相次いだ。舛添厚生労働相は「体調管理をしっかりやることは政治家の責任」、甘利行政改革担当相は「風邪薬を服用するときはアルコールには十分気を付ける。飲むなら飲むな、飲んだら飲むなということだ」、与謝野経済財政相は「時差調整に失敗したと思う」と述べた。



中川財務相:普段から酒で問題(毎日新聞 2009年2月17日(火))

中川氏の辞任表明をどうみるか。識者に聞いた。
◇国民にはプラス
▽政治アナリストの伊藤惇夫さんの話 会見での様子が世界に配信され、国際社会の日本政府へのイメージを著しく傷つけた。すでに国民の支持を失っている麻生政権へのダメージを最小限に抑えるには辞任以外の選択肢はなく、辞任は当然だろう。中川氏の辞任で麻生首相は数少ない盟友の一人を失うことになり痛手だろうが、これまでの国会答弁などを見る限り、中川氏が経済、財政政策に中心的に関与している形跡はなく、日本の経済、財政政策が大きな影響を受けるとは考えにくい。むしろ有能な後任が選ばれることの方が、国民にとってはプラスになる。
◇光景信じられず
▽評論家の室伏哲郎さんの話 彼が普段から酒を飲み、ろれつが回らない酩酊(めいてい)体質であることは誰もが知っている。かぜ薬だけであのようになるはずがない。世界中に配信された記者会見の画像で、白川総裁のコップに手を伸ばすなど信じられない光景で、日本の恥を天下にさらしたようなものだ。麻生首相は続投を指示したというが、100年に1度の経済危機だというのにとんでもない話。すぐに辞めるべきだ。
◇泥舟に穴開いた
▽評論家の大宅映子さんの話 100年に1度と言われる経済危機の中での失態で、今回の辞任表明は当然だと思うし、困ったもの。支持率低迷の麻生首相の泥舟に、さらに穴を開けた感じ。前から酒好きなのは有名で、言い間違いも問題になっていた。人の上に立つ人間ではない。危機を感じていない。



中川財務相:あきれる国民 首相にも批判の声(毎日新聞 2009年2月17日(火))

しどろもどろの「醜態」を世界中にさらした会見から2日。中川昭一財務・金融担当相は17日会見し、「景気を良くする気持ちは非常に強い」と、予算と関連法案の衆院通過後の辞任を表明した。批判の強まりで辞任に追い込まれた印象は否めず、麻生政権はいっそうの打撃をこうむった形だ。以前から飲酒を巡る問題が指摘されていた中川氏。有権者からは「首相がすぐに辞めさせなかったのはおかしい」との批判の声が上がった。
「健康管理が不十分で、多大なご迷惑をおかけしたことを深くおわびする」。午後0時半過ぎから財務省内で会見した中川財務・金融担当相は淡々とした口調で辞意を表明した。
濃いグレーのスーツに身を包み、用意した紙に時折、視線を落とす。「昨晩から今朝にかけて診察を受け、風邪、疲労がたまっているとの診断を受けた」とも説明した。「もとより未熟でございますが、景気を良くするという強い気持ちも持っている。残された日々に全力を尽くしたい」。言葉の端々に悔しさがにじんだ。「午後から予算委員会があるので」。最後にそう言い残して、席を立った。
深酒による酩酊(めいてい)は否定したものの、海外メディアには「居眠り運転」と酷評された。“お友達”の麻生太郎首相から16日夜に続投を指示されたが、未曽有の経済危機に直面する中、辞任に追い込まれた。
◇「次はしっかりした人を」
買い物帰りの千葉県富里市の主婦、田中雅美さん(46)は「あの映像で世界中の人に日本の恥をさらした。麻生さんがすぐにクビにしなかったのもおかしい。次はしっかりした恥ずかしくない人を大臣に選んでほしい」と要望する。税務署に確定申告に来ていた横浜市神奈川区六角橋の無職、宮田澄子さん(78)は「常識的に考えて会見前には飲酒しないと思うので、薬の影響というのは本当だろう。ただ、ろれつが回らないような状態で会見するのは恥ずかしい」と話した。



中川昭一財務相が辞意を表明(産経新聞 - Yahoo! 2009年2月17日(火))

中川昭一財務相兼金融担当相は17日昼、財務省で記者会見し、予算関連法案が衆院通過した段階で辞任する意向を表明した。中川氏は首相に辞任の考えを伝えており、首相は後任人事に着手する。自民党幹部が明らかにした。通常国会中に財政担当の閣僚が辞任するのは極めて異例で、麻生内閣政権運営は厳しいものになりそうだ。
中川氏はローマで開催された先進7カ国財務相中央銀行総裁会議G7)後にもうろうとした状態で記者会見に応じ、資質を問う声が上がった。中川氏は「風邪薬を普段の2倍飲んだためだった」と釈明、麻生首相はいったんは続投させる意向を示していた。
しかし、与党内から辞任を求める声が上がっていたうえ、民主党など野党4党が参院に問責決議案の提出を決めたことから、国会運営に大きな支障が出ると判断した。



君津など震度4 千葉南部震源の地震(朝日新聞 2009年2月17日(火))

17日午前4時54分ごろ、千葉県南部を震源とする地震があり、同県君津市大多喜町で震度4を観測した。気象庁によると、震源の深さは約30キロ、地震の規模を表すマグニチュードは4.6と推定される。千葉県消防地震防災課によると、地震によるけが人、建物の被害などはなかった。
震度3が観測された自治体は以下の通り。
同県浦安市木更津市▽富津市▽袖ケ浦市いすみ市市原市勝浦市一宮町大網白里町睦沢町