頭痛:子どもに我慢させるのは禁物(MSN-Mainichi INTERACTIVE)

子どもの頭痛患者が増えている。診断がつきにくいため医師に「怠け病だ」などと言われ、うつ状態になる子もいる。専門医は「まず受け止めてあげること。我慢させるのは禁物」と助言する。
栃木県小山市の中学2年生、Mさん(13)は3年前から頭痛に悩んでいる。頭の右側がズキンズキンと痛み、立っていられないほど。学校の部活動を休まなければならないのがつらいという。
(中略)
子どもの片頭痛の特徴は、痛む時間が数時間と短いこと。血管の拡張と関係するため、運動会の翌日などストレスから解放されたときが多く、脳波などの異常は少ないという。ただ、診断は難しい。原因は頭痛にあるのだが、めまいや嘔吐(おうと)を訴える例がかなりある。
(中略)
治療は服薬が中心で、比較的効き目の穏やかなイブプロフェンアセトアミノフェンという鎮痛薬が処方される。
(後略)

日本脳炎の記事を探していたら目に付いたこの記事、冒頭の、医師に鬱病への門戸を開かれ背中を押されるのは何とも腹立たしい例だが、取り敢えずおいといて。
市立病院でも「周期性嘔吐症は片頭痛」というのが今は主流と聞いた。この記事にも「血管の拡張と関係する」とあり「子どもの片頭痛の特徴は」との記述があるので片頭痛に関する記事と受け止めたのだが、大人の世界では片頭痛なら今や「トリプタン」と言われている。ここでは子どもへの処方ということで「イブプロフェン」「アセトアミノフェン」が登場しているようだが、この辺は少し突っ込みが足りないかもしれない。イブプロフェンアセトアミノフェンはプロスタグランジン合成酵素を阻害する鎮痛・消炎剤だし、トリプタンはセロトニン拮抗薬で片頭痛三叉神経痛の特効薬で、仕組みも薬効もまったく違うものだ。「頭痛」に引っかかって「鎮痛剤」という短絡ならお粗末だし、「トリプタン」の小児への投与はまだ臨床例が少なく慎重、またはしないというのを前提にして「今はイブプロフェンアセトアミノフェンを使用して、これでも効果がある」というのなら耳寄りな情報ではあるかもしれない。
本当にこれでも効くのであれば、一度試してみたくなる。