愛国心の評価、知事は「困る」

「困る。私なら皆同じに」会見で知事 愛国心問題で(朝日新聞2006年5月31日(水)朝刊)

上田清司知事
「(愛国心評価が、県内の小学校の通知表に取り入れられていたことに)自分がもし教師で、評価をつけろと言われたら困る。校長に報告し、それでもつけろと言うなら、『B』なら、みんな『B』と、同じ評価にします」
「ふるさとを愛するのは大事だが、教えた内容を(子どもが)本当にマスターしているのかを、はかるのは難しい」

「通知表の内容まで、県は関与できないと留保したうえで」「数値をつけることだけが目標になっては駄目だとし」た発言だそうだ。
首相といい文科相といい、軒並み「評価はダメ」のオンパレード。「評価はダメ、しちゃいけないよね」というポーズを前面に押し出して、教育基本法改訂は問題なしとの印象を広めようという作戦かしら。もしそうなら、まったくもって国民をバカにした話だ。国旗・国歌法のときだってあれだけ「強制しないよ、しちゃいけないよね」といっておきながら、現在の反動的対応の数々はなんだ。
それに、ダメだというなら今まで評価を強要していたのをきちんと反省してからにしてほしいものだ。文科相の任命権者は首相、県教委の任命権者は知事なんだし、強要の大元を作り通知している文科省や現場に指示して圧力をかけている県教委を野放しにしておいて今さらこんなことを言うのは、まったくもって白々しい限りだ。