入院2日目、手術当日

☆今日の体調

  • 手術直後は頭痛と吐き気、発熱(38゚C)、ボルタレン座薬
  • 鼻に大量のガーゼを詰めてあり、顔が腫れている
  • 鼻から出血が多く綿球を頻繁に交換(夜中も)
  • 目からも血混じりの涙が頻繁に出る
  • 手術中に口内に入れたもの(管とか)の影響か、唇が腫れ皮がバリバリ
  • 口内に黒いカスのようなものが粘膜と一緒に張り付いていてなかなか取れない
  • 長く起きていられない、声がよく出ない、耳がよく聞こえない
  • 点滴500ml×4本
  • 導尿は術後1時間ほどで外される

5時半に起こされる。検温35.9゚C、血圧134/95、脈拍75。8時には着替えてストッキングをはいておくこと、今日は1日絶食で、食事は明日の朝食からとのこと。
昨晩は、寝付きはよかったのだが睡眠は浅かったようで、何度もトイレに行った。最初は0時半、それから4時に見回りがあるまでほぼ1時間毎に目が覚めて、眠っているのかどうなのかよくわからないまま一晩を過ごした。やはり少し緊張していたのかもしれないが、不思議と眠気は抜けて爽快ですらある。
6時にならないとテレビも見られないので、昨日読み始めた「ラララ科学の子」(矢作俊彦著)を読む。これ、ハードボイルドなんだ。団塊の世代の郷愁タップリの構成。
8時前に看護師さん長の巡回があった。トイレに行ってから手術着に着替え、パジャマとパンツとバスタオルを用意する。少しして主治医が来て点滴をしていった。最初の一本は「アセテートリンゲル液 ヴィーンF 500ml」、他に「ソリタT1 500ml」と「ソリタT3 500ml」が1本ずつ。「ソリタT1」には「Pドナ 100」「トランザミン 10%」と書いた紙が貼ってある。
9時半に看護師さんに呼ばれ、妻と並んで歩いて手術室へ向かう。手術室の入り口で妻と別れてたくさん並んだ部屋の一つに入りイスに腰掛けると、すでに待機していた看護師さん2名と麻酔医1名が来て、ここまで連れてきてくれた看護師さんと合わせて4人で名前とカルテ番号を同時に唱和して確認。
確認が終わって手術着を脱いでパンツ1枚で狭い手術用ベッドに横になると、手術スタッフ3人がテキパキともの凄いスピードでどんどん準備をしていく。ベッドに横になった上に手術着を掛けられ足をベルトで固定する。3人がそれぞれ「安全のために足を固定しますよー」とか「酸素マスクを付けますねー」とか「朦朧としてきますよー」といちいち確認しながら作業を進めていく。慌ただしい中、「眠くなりますよー」という声を聞いた直後に意識がなくなった。
妻の記録。

9時前に手術室へ。12時半に主治医が来て、説明室で手術が終了したとの説明あり。切除した物、容器2個を写真に撮る。1時頃病室へ移動。意識朦朧としたまま。痛みと吐き気あり。1時半ナースコール。13時45分に注射。

次に目が覚めると病室で、時間の経過もわからず、妻が心配そうに覗き込んでいた。何か声を掛けていたんじゃないかと思う。唇がバリバリで腫れていて、鼻が詰まり耳もよく聞こえない。そろそろ娘が帰宅する頃なので、と妻が帰宅。たぶん14時頃。まだ酸素吸入をしたままで、口の周りや目のあたりに何かが垂れてきてとても鬱陶しかった。後で妻に聞いてみると「い…た…い…」「は…き…そ…う…」と唸っていたそうだ。
妻が言うには、手術に掛かるだいたいの時間は2時間位と聞いていたし、待合いといってもただ長いすが置いてあるだけで近くにトイレもないし状況を聞く人もいないし飲み物の自販機も置いてないし、いったい何時に終わるのかどんな具合なのかまったくわからなくて不安だったとのこと。結局手術室に入ってから病室に戻るまで4時間掛かったことになる。
妻が帰ってからどの位経ったろうか。トイレに行きたくてナースコールすると、あと1時間位は安静にして起き上がれないとのことで、我慢する。ずっと目も開けられず眠っているのかどうなのかよくわからない状態でいたら、看護師さんが来た。「導尿を抜きますよ」と言う間もなくズバッと抜かれた。とっても痛かった。「起き上がってみましょう」と言われ、(いきなりそれですか)と思いつつも頑張ってベッドの端に座る。さらに「頑張ってトイレに行きましょうねー」と言われ、点滴棒にしがみついてフラフラしながらやっと洋式トイレにたどり着き便座に座った。便意はあるのに大便は出ず、小便だけしてベッドに戻る。戻る途中で洗面所に寄り、喉に溜まった血と口の中に張り付いた黒いものを指で掻き出してうがいをすると少しは気持ちがいい。
鏡で顔を見ると、目の下とか鼻の脇とかに血の塊がこびり付き、唇は紫色に腫れてバリバリになり、鼻が大きく膨らんでいる。たった数時間のことで、こんなにも変わってしまうのかと思った。
頭痛と吐き気で本も読めず、ずっと寝て過ごす。涙がどんどん出るのでティッシュで拭くと、涙腺からも血が滲んでいるようだ。さっき鏡で見た目の下の血は、涙腺から出たものらしい。鼻の穴に詰めた綿球もすぐに血で真っ赤になるので何度も取り替える。点滴は「ソリタT3 500ml」を2本。
17時頃になって水泳の帰りに妻と娘が寄ってくれた。「早く元気になってね」のカードを持ってきてくれる。とにかく頭が痛くて長く起きていられないし、よく声も出ず耳もあまり聞こえないので長居せずに帰った。
寝る前に体温を計ったら38゚Cあった。ボルタレンの座薬をもらって21時就寝。
夜中に何度も起きてトイレに行くがチョロチョロしか出ない。