埼玉県教育委員

県教育委員に松居氏起用の方針(asahi.com 2006年09月29日(金))

県は、新しい教育委員に音楽プロデューサーの松居和氏(52)を起用する方針を固めた。
(中略)
自身の体験や、米国の教育問題に関する研究など、教育をテーマにした著作も多く、講演活動も行っている。
(中略)
上田知事は04年1月、熊谷市であった松居氏の講演に訪れている。
(後略)

娘が通っていた幼稚園でもこの松井氏の講演があり、園PTAの強力な勧誘もあって拝聴したことがある。「アメリカでは3人に1人の子に父親がいない」と低くよく通る声で何度も何度も繰り返すのが印象的な講演で、もっと父親が育児に参加するべきだ、育児は幸福の源だ、という持論を展開していた。もっともだと思うこともある反面、引き合いに出すデータの信憑性とか偏向がないのかという点が気になった。何となく、どことなく共感しきれない部分のある人物だ。幼稚園などでの講演も多数。氏の公式サイトで子育て等について読むことができる。


げ・ん・き - 子育て、ジャズ、アメリカ -(Kazu Matsui Official Site)


多分、子育てに親がもっと関わらなくては、という部分には共感するものがあった。だが、それができない親がいるという現状や、できない親へのケアとかアクションとかそういうこと・ものへの視点がすっぽり抜け落ちているように感じること、アメリカやイギリス、特に「福祉国家スウェーデンの福祉は「まったくダメだ」ということを印象づける話し方とか、「親が頑張れば何とかなる」という根性論みたいなニオイを感じたことに異議の気持ちが湧いてきたのだと思う。
上田知事は講演に触れて恐らく共感した、ということなのだろうが、どうも上記のように共感できなかったところに氏との共通点があるように感じてならない。