やっと出した「10代の服用禁止」

タミフル:新たに異常行動2件 厚労省が10代の服用禁止(MSN-Mainichi INTERACTIVE 2007年3月21日(水))

厚生労働省は20日、インフルエンザ治療薬「タミフル」の服用後、いずれも12歳の男児が転落し骨折する事故が新たに2件起きていたことを発表した。同省は「因果関係は明らかではない」としながらも、同日深夜に会見し、10歳以上の未成年については原則、タミフル使用を控えるよう添付文書を改訂、医療機関に「緊急安全性情報」として配布するよう輸入販売している中外製薬に指示したことを明らかにした。
(中略)
10歳以上の未成年者については「合併症や既往歴によるハイリスク患者以外は原則、タミフルの使用を控える」とした。10歳以上の理由について、同省の黒川達夫・大臣官房審議官は「9歳までインフルエンザによる死亡例が多いため」と説明した。
(中略)
厚生労働省研究班の班長としてタミフルの副作用を調べている横田俊平・横浜市立大教授(小児科)の話
飛び降りなどは、タミフルを飲まなくても生じた例もあり、学問的には副作用かどうか分かっていないと考えている。ただ、服用後にいくつも異常行動例が出たことで、厚労省が10歳以上の未成年で原則として服用を差し控えるよう求めたのは社会的措置としては理解できる。
(後略)



インフルエンザの流行が拡大しているようで、娘の通う水泳教室でも罹ったの何のとの話題が多いそうだ。3月1日には「今がピーク」なんて書いたけれどとんでもなかった。国立感染症研究所「感染症情報センター」埼玉県内の2007年第10週(3月5日〜11日)の推移データによれば、警報のピークはまだまだ先が見えていない。去年の暮れの予防接種がどの程度効果があるのかはわからないし、あとは少しでも気を付けるくらいしかあるまい。
さて、そんな中、昨晩深夜の異例の会見で、ようやくタミフルの使用を「原則禁止」としたとの発表が厚労省からあったようだ。ただし「10代に限り」との条件付きで、これには疑問を呈しておきたい。「転落死」というようなセンセーショナルな例の報告はないかもしれないが、他の年代でも死亡例は報告されており、10代に限定しての原則禁止には違和感を拭いきれない。
備蓄も相当数できたのだろうし、安全性が確認されるまでは使用を控えることにするのがスジだろう。どうしてもタミフルを飲まないと大変なことになるわけでもない。タミフルが流行を左右するわけでもない。そうであれば、取り敢えず使うのをやめる、ということにどれほどの障害があるのか俄に理解しがたい。
以前書いたように、やはり製薬会社との密約があるんじゃないかとか、ラムズフェルド氏と安倍氏の間に何か関連があるのだろうかとか、憶測でしかないけれど考えてしまうのだった。