「しきみ」と「しきび」

「しきみ」だとばかり思っていたら、妻に「しきび」だと言われ、寺にあるのにも「しきび」と書いてあった。広辞苑によると「しきび」は「しきみに同じ」とある。

しきみ【樒・(木へんに佛)】
シキミ科の常緑小高木。山地に自生し、また墓地などに植える。高さ約3メートル。葉は平滑。貼る、葉の付け根に黄白色の花を開く。花弁は細く多数。全体に香気があり、仏前に供え、また葉と樹皮を乾かした粉末で抹香や線香を作り、材は器具用。果実は猛毒で、「悪しき実」が名の由来という。シキビ。コウシバ。コウノキ。木蜜。仏前草。「樒の花」は春の季語。万葉集「奥山の−が花の名のごとや」

広辞苑 第五版

標準和名は「シキミ」の方らしい。猛毒の実は植物で唯一劇物指定されているそうだ。神社で玉串として供える「榊」と似ているけれど、シキミの方が葉が丸い感じ。ちなみに榊の花は夏の季語。