久間ダイジンのとんでもない言いぐさ

偽装工作かと勘違いしそうなタイミングで発生した偽コロッケや爆発温泉という大事件に紛れてしまっているようだが、またしても久間章生という「棚ボタ」防衛ダイジンがとんでもないことを言っているので、きちんと記録して意見を述べておきたい。


自衛隊：情報収集問題　防衛相「全国民が調査対象」−−参院委（MSN-Mainichi INTERACTIVE 2007年6月20日（水））

久間章生防衛相
「自衛隊の行動、組織、保全に関することなら、あらゆる団体を調査しても違法とは言えない」
「国会議員であっても、国民として平等に情報収集の対象にはなりうる」
「集めたこと自体が悪いとは判断できない」
「東西冷戦当時のままでやっており、ある意味で惰性だった。『反自衛隊』（という分類）は間違っており、分類の仕方を検討させている」

防衛省、自衛隊が自分らの組織についての調査やその調査対象を自分らだけで決めたり、ましてやそれを秘密裏に実施したり記録を隠滅するなどということに「違法性はない」といやしくも「防衛」大臣が言い放つ正当性は、まったくどこにも存在しない。
彼らの行動のどれひとつをとっても、彼らが自律的に決定するということは文民統制に照らしてあり得ないはずではなかったのか。彼らは法に従って行動するのであり、法に書いていないことや曖昧にしか規定されていないことについて、自らが解釈して行動するということは許されない。それが例え防衛省や自衛隊の存続に関わることであっても、許可された以外に監視であれ情報収集であれ秘密裏に行うことは許されないのだ。
また、防衛省、自衛隊はすべての活動を、どんな些細なことであっても、例え国家機密に関わることであったとしても、自らの活動については逐一記録し必要があろうとなかろうと無期限に保管しておくのがスジだ。それをしておかなければ、国民が責任を持って日本という国の有り様を検証をすることができなくなる。
さらに、こんなことで「平等」という言葉を敢えて使うその認識、もしくは国民を愚弄する精神の持ち主に「防衛大臣」などという職責はまったくそぐわない。閣僚であることさえ不適切だ。今まで何度も指摘しているように、即刻辞めさせるべきだ。
ろくでもない人物が責任者になり、しかも庁から省に昇格して、今や文民統制もヘッタクレもないような状態にあるようだ。
久間氏は、他にも唖然とするようなことを口走っている。


自衛隊　監視対象は全国民／久間防衛相が答弁（沖縄タイムス 2007年6月20日（水））

久間章生防衛相
「国会議員でも差別する必要はない。私が対象となっても構わない」
「（情報収集の指揮命令は）情報保全隊長が出すものだ」
「（内部文書に「年金改悪反対」の国会請願を集める街頭活動が記録されていたことについて）付随的に入れてもいいのではないか。むきになって、自分たちと自衛隊の関係を調べられるのは嫌だと言うところに不自然さを感じる」

「国民は平等に情報収集の対象」　久間防衛相が発言（asahi.com 2007年6月19日（火））

久間章生防衛相
「監視ではなく情報収集だ。（情報保全隊が）任務としてやっているので私自身が対象になっても構わない。国会議員もほかの人も同じだ」

「年金改悪反対」の活動を記録していたということは、自衛隊についての意識を基準にしていたのではなく、政府について意見を表明したものをもターゲットにしているということだ。それからすると、情報保全隊が独自に行動したということでなく、政府筋のアクションがあったことを示唆しているように見える。つまり、「私自身が対象になっても構わない」なんて言っているのはまったくのでまかせで、情報保全隊に責任を転嫁し、政府に火の粉を被らせないための方便に過ぎないということがよくわかる。
「写真をパチパチ撮ってる」などと言いがかりを付けられたマスコミはこの問題を埋もれさすのではなく、厳しく執拗に追求してほしいところだ。