「三宅島公道レース」その後

報道ではとんと目にしなくなった感があるのだが、久しぶりに「三宅島オートバイレース実行委員会」のサイトを覗いてみたら、「2007三宅島バイク・フェスタ(仮称)検討案(PDF)」「サポーターズクラブの設立について(PDF)」というリンクができていたので読んでみた。トップページには「2007三宅島バイクフェスタ(仮称)Official web site  近日公開!」とも。
「バイク・フェスタ(仮称)」と銘打ったイベントは、三宅島の復興と「公道での安全なライディング」を謳い、一部集落内の都道を完全封鎖し2.5kmの周回コースを設定して実施する「三宅島Tourist Pro(仮称)」(レギュレーション未定)、三宅島一周都道区間に区切って実施する「三宅島ツーリングラリー」(ナンバー付き一般車両)、三宅島空港を利用した1/4マイルの直線でタイムを競う「空港ドラッグレース」(MFJレギュレーション、空港利用については調整中)、三宅島一周都道を白バイ先導で1周する「バイク・パレード」(ナンバー付き一般車両)、三宅島各所の観光ポイント等に設置したスタンプを集める「三宅島スタンプラリー」、災害現場を模した特設会場で実施する「災害救助トライアル・デモンストレーション」、屋台村や歓迎パーティー郷土芸能などの「アトラクション」が催されるらしい。
開催日程は11月16日(金)〜18日(日)の3日間で、「国内のオートバイ主要メーカーの協力を得られる形で実現したいと考えており、この内容については、現在、関係機関と調整中です」とのことだ。
「サポーターズクラブ」というのは、「三宅島のバイク・イベントを末永く支え、三宅島だけの“バイクアイランド”を島民とともに創りあげていく」ことを設立趣旨として、「一般」「イベントスタッフ」「オフィシャルスタッフ」「プロライダー」の4種類を募集している。年会費を「2000円程度」負担し、「一般」を除いては、一部か全部かは不明だが、スタッフ業務についてはボランティアでの参加をすることになるらしい。募集は始まっていて、「オフィシャルスタッフ」「プロライダー」については第1回説明会を7月8日にすでに開催したようだ。
ざっと読んでみた限りでは今のところ「検討案」段階で、詳細はまだまだこれから、といった感じなのだが、この状況ですでにスタッフとしての「サポーターズクラブ」メンバーを募集しているというのがよくわからない。
そもそも、なんてことを言い出すときりがないし今さらなのだが、この「三宅島オートバイレース実行委員会」というものがよくわからない。トップページに三宅村のものと思われる電話番号や担当職員名が書かれてはいるが、肝心の「実行委員会」については設立経緯が簡単に書いてあるだけで、組織だてや理事長の素性も書いていない。「会員募集」のページは「準備中」だし、何の「会員」なのかの説明がない。「ご意見募集」のフォームページはあるものの、今までどんな意見があったのかの紹介はない。
いただけないのは、「会員募集」と「サポーターズクラブ入会申し込み」のフォームページのドメインが「実行委員会」のものと「それぞれ」違ううえに、HTTPSにもなっていないことだ。それぞれのページにアクセスする前に違うドメインにリンクされている旨のアナウンスもない。「入会申し込み」のページにはかろうじて「個人情報の取扱いについて」という記述はあるものの、実行委員会としてのプライバシーポリシーは見あたらない。残念ながら、これでは安心してご意見も登録することも入会申し込みすることもできそうにない。
それに、今のサイトは「miyakejima.or.jp」というドメインなのだが、「miyakejima.com」というドメインも実行委員会の古い情報と思われるものを掲載したまま生きている。東京都や三宅村の関連サイトからのリンクを探してみたけれど見つからず、どちらが「正」なのかも実は判然としない。何しろ実行委員会のページにたどり着いたのは「三宅島 レース」でググってみたからなのだ。
確か都知事の肝いりでブチ上げた一大イベントじゃなかったか。そうであれば、そして、島民を含めた一般の理解を得てイベントを三宅島復興の起爆剤として成功させたいのならば、もっとわかりやすく、きちんと環境を整えて情報発信していく必要があるんじゃなかろうか。それとも「TTレース」ができなくなって、御大はもう興味をなくしてしまったのだろうか。
中途半端なものになってしまわなければいいけれど。