1年も経たずに4人の閣僚交代

何の根拠があってのことか、参院選の歴史的大惨敗を受けて「基本路線については多くの国民のみなさまに理解していただいている」などとワケのわからないことを言う首相だが、ようやく国民の憤激の「基本路線」を理解し始めたか、予てからヤリ玉に挙がっていた赤城農相がようやく辞任することになった。


赤城農相辞任:事務所費問題などで引責 若林環境相が兼務(MSN-Mainichi INTERACTIVE 2007年8月1日(水))

赤城徳彦農相(衆院茨城1区)は1日、首相官邸安倍晋三首相をたずね、政治団体の事務所費をめぐる問題や参院選惨敗に影響した責任を取り辞表を提出、首相もこれを受理した。事務所費など不自然な支出を指摘され続けながら、潔白を証明する領収書の公表を拒み続けた赤城氏だが、参院選での自民惨敗の要因となり与党からも辞任論が出ており、首相も事実上の更迭を判断したとみられる。安倍政権下での閣僚の交代は、自殺した松岡利勝前農相も含め、4人目。赤城氏を擁護して参院選を戦った首相にとって後手に回った形での辞任は打撃であり、大きな失点となった。
(中略)
塩崎恭久官房長官は1日午前の記者会見で「安倍首相が赤城農相を首相官邸に呼んだということだ」と述べ、首相が事実上、農相を更迭したことを明らかにした。
(後略)

事実上の更迭と言われているけれども、首相が呼び付けたとはいえ農相から辞表を受け取った首相が了承したカタチであって、どうやっても任命権者としての首相の「指導力」をいかんなく発揮したという風には見えない。しかも周囲からやいのやいの言われてにっちもさっちも行かず仕方なく出てきた結果であって、時すでに遅し、強行採決の連発、参院選大敗、説明責任を放棄した大臣をかばい続けたあげく3人の辞任を含む4人目の閣僚交代、と来れば、低迷街道をぶっちぎる支持率も20%割れ確実と思われる。これはもう自身の去就も語らねばならない時期にあるのではないか。