今年後半に観た映画20本

1「クリムゾン・リバー(Les Rivieres Pourpres)」(2000、フランス)
<監督>
マチュー・カソヴィッツ
<出演>
ジャン・レノヴァンサン・カッセル、ナディア・ファレス、カリム・ベルガドラ、ディディエ・フラマン、ドミニク・サンダジャン=ピエール・カッセル、フランソワーズ・ロロウ、ローラン・ラフィット、クリストフ・ベルナール、フィリップ・ナオン
<原作>
ジャン・クリストフグランジ
<感想>
衝撃的なオープニングから説明もなくぐいぐいと引っ張られるように進んでいく。なんとなく繋がりそうな話が並行して進み、ようやく絡み始めてからもそのままの勢いでエンディングまで。原作を読まず映画だけだとどうもラストに放り出されたようでよくわからない気持ちになるが、秀逸なサスペンスだと思いながら観た。(2012.7.21)


2「マイマイ新子と千年の魔法」(2009)
<監督>
片渕須直
<出演>
福田麻由子水沢奈子森迫永依本上まなみ松元環季野田圭一竹本英史世弥きくよ、江上晶真、中嶋和也、川上聡生、西原信裕、冨澤風斗、瀬戸口郁、喜多村静枝、関貴昭、海鋒拓也、脇田美代、阿川雅夫、奥田風花、小山剛志塚田正昭谷山紀章千葉翔也、二輪明宏、徳本恭敏、久賀健治、巻島康一、久野道子、本城雄太郎、荻原真治、清水美里、鵜澤正太郎宇山玲加、万代千紗、Jenya、Josh Keller、片淵秋、川上そよ香、永沼幸仁
<原作>
高樹のぶ子マイマイ新子
<感想>
セリフが聴きにくいとかイントネーションがいまいちとかストーリーにわかりにくいところがあるとかシーンの繋ぎが唐突とかあるけれど、観てよかった。お話は原作を読めばよいのではないか、と思う。(2012.8.12)


3「REDLINE」(2010)
<監督>
小池健
<出演>
木村拓哉蒼井優我修院達也岡田義徳浅野忠信津田寛治森下能幸阪井あかね、AKEMI、青野武廣田行生石塚運昇三宅健太石井康嗣、チョー、堀内賢雄、三木俊一郎、轟木一騎、郷里大輔
<原作>
石井克人
<感想>
ヤマトだとかアキラだとかアフロだとか、全般的にウルサイなんてこともあるかもしれないが、徹底的に凝ったアニメーションとわけのわからなさ、くだらなさ、なんだかんだ言ってもストレートなラブストーリーはよし。いろんな面を見せてくれる蒼井優はホントに達者である。木村・浅野は完全に霞んでしまった。(2012.8.13)


4「バンデットQ(Time Bandits)」(1981、イギリス)
<監督>
テリー・ギリアム
<出演>
クレイグ・ワーノック、ショーン・コネリーイアン・ホルム、ラルフ・リチャードソン、ジョン・クリーズ、デビッド・ワーナー、デレク・デッドマン、ジェロルド・ウェルズ、ジム・ブロードベント、ピーター・ヴォーン、キャサリン・ヘルモンド、マイケル・ペイリンシェリー・デュヴァル、デヴィッド・ラパポート、ケニー・ベイカー、ジャック・パーヴィス、マイク・エドモンズ、マルコム・ディクソン、ティニー・ロス、デビッド・ダカー、シーラ・ファーン
<主題歌>
ジョージ・ハリスン「オ・ラ・イ・ナ・エ(Dream Away)」
<感想>
ファンタジー? 難しい。大人のクダラナイ世界なぞクソ食らえ!ってことかしら。(2012.8.18)


5「ブラザーズ・グリム(The Brothers Grimm)」(2005、イギリス)
<監督>
テリー・ギリアム
<出演>
マット・デイモンヒース・レジャーモニカ・ベルッチジョナサン・プライスレナ・ヘディピーター・ストーメア、マッケンジー・クルック、トマス・ハネク、リチャード・ライディングス
<感想>
鏡の女王の部分をもっと濃厚に観せてくれてもよかったのに。ヒース・レジャーの声がちょっとイメージに合わなかったかも。(2012.8.23)


6「サロゲート(Surrogates)」(2009、アメリカ)
<監督>
ジョナサン・モストウ
<出演>
ブルース・ウィリスラダ・ミッチェルロザムンド・パイクヴィング・レイムスジェームズ・クロムウェル、ボリス・コジョー、ジェームズ・フランシス・ギンティ、デヴィン・ラトレイ、ジャック・ノーズワージー
<原作>
ロバート・ヴェンディティ、ブレット・ウェルデル
<感想>
家族関係はアメリカ映画として外せないテーマらしいのだが、アイデアとしても面白かったし、コンパクトにまとまっていてよかった。(2012.8.25)


7「PUSH 光と闇の能力者(Push)」(2009、アメリカ)
<監督>
ポール・マクギガン
<出演>
クリス・エヴァンスダコタ・ファニングカミーラ・ベルクリフ・カーティス、ネイト・ムーニー、ジャイモン・フンスー、ニール・ジャクソン、ミン・ナ、ジョエル・グレッチ、マギー・シフ、コリー・ストール、スコット・マイケル・キャンベル
<感想>
細かいところには突っ込みどころがありそうだが、取りあえず面白く観られたのでよかったんじゃないかな。ダコタ・ファニングはやはり達者。(2012.8.26)


8「TO/楕円軌道」(2009)
<監督>
曽利文彦
<出演>
大塚明夫朴王路美最上嗣生、四宮豪、三宅健太前野智昭、利根健太郎、松田健一郎、大原崇、宮原永海
<原作>
星野之宣
<感想>
船の表現にCGを使いたいのはわかるが、人物は、動作も表情もダメだし、声もまったくイメージが合わない。出来ないなら人物だけアニメーションにすればよかったのに。冗長なシーンばかりで時間も長すぎる。30分以下にまとめればもっと見られたかも。そういえば「アップルシード」も「ベクシル」もダメだった。(2012.8.26)


9「TO/共生惑星」(2009)
<監督>
曽利文彦
<出演>
福山潤平野綾、糸博、高橋研二岸野幸正弥永和子土師孝也石井康嗣木村雅史稲田徹、佐久田修、柳沢真由美
<原作>
星野之宣
<感想>
こちらの方がまだマシだったか。いずれにせよ、原作をまったく活かせていない。(2012.8.26)


10「ソラニン」(2010)
<監督>
三木孝浩
<出演>
宮崎あおい高良健吾桐谷健太近藤洋一サンボマスター)、伊藤歩ARATA永山絢斗岩田さゆり、美保純、財津和夫
<原作>
浅野いにお
<主題歌>
ASIAN KUNG-FU GENERATIONソラニン
<感想>
原作は読んだ事がないが、ややもすればかったるいお話になりがちなところをよくまとめてあったと思われ、2時間越えの長尺を中だるみせず観られた。中盤での種田のアクシデントの後どうなることかと思ったが、いわば2部構成になったのもよかったかも。(2012.9.4)


11「ユメ十夜」(2007)
<監督>
清水厚、実相寺昭雄市川崑清水崇豊島圭介松尾スズキ天野喜孝、河原真明、山下敦弘西川美和、山口雄大
<出演>
戸田恵梨香、藤田宗久、小泉今日子松尾スズキ寺田農堀内正美うじきつよし中村梅之助堀部圭亮香椎由宇、櫻井詩月、山本耕史菅野莉央品川徹小関裕太浅見千代子、市川夏江、渡辺悠、鶴屋紅子、佐久間なつみ、日笠山亜美市川実日子大倉孝二、三浦誠己、辻修、阿部サダヲ、TOZAWA、石原良純sascha秀島史香藤岡弘、山本浩司大家由祐子、土屋匠、森康子緒川たまきピエール瀧、渡邉奏人、松山ケンイチ本上まなみ石坂浩二安田大サーカス井上佳子
<原作>
夏目漱石夢十夜
<主題歌>
山田タマル「手」
<感想>
だいたい「ユメ」などとカタカナにしてしまったところからダメになったと思われる。もしくはダメで自信がないからカタカナにしてしまったか。かろうじて短編といえるのは実相寺監督ぐらいのものか。こんな時間もまともに撮れないとは、邦画は本当にナサケナイ状態といわざるを得ない。邦画の最近の傾向なのか、エンディング曲だけはよかった。(2012.9.9)


12「クローン(IMPOSTOR)」(2001、アメリカ)
<監督>
ゲイリー・フレダー
<出演>
ゲイリー・シニーズ、マデリーン・ストー、ヴィンセント・ドノフリオトニー・シャルーブ、ティム・ギニー、リンゼイ・クローズ、ゲイリー・ドゥーダン
<原作>
フィリップ・K・ディック「Imposter/にせもの」
<感想>
内容はといえば全然大したことをしてないんだけど、最初からグイッと引き込まれ、そのまま。確かに突っ込みどころはたくさんあるけれど、そんなこと関係なし。最後のどんでん返しも見事。邦題の「クローン」は少々意味が違う、かも。(2012.9.9)


13「リンダ リンダ リンダ」(2005)
<監督>
山下敦弘
<出演>
ペ・ドゥナ前田亜季香椎由宇関根史織三村恭代湯川潮音、山崎優子、甲本雅裕松山ケンイチ小林且弥小出恵介、三浦誠己、りりィ、藤井かほり近藤公園ピエール瀧山本浩司、山本剛史
<感想>
多少冗長で、シーンを整理していけばもっとギュッと青春が詰まった胸にグッとくる映画になったと思うが、やっつけの思いつきの部分もあったにしてはうまくできているのではないか。ペ・ドゥナの体育館での一人芝居とか、ラストのライブでのペ・ドゥナのシャウトとクールにギターを弾く香椎由宇のコーラスとかがよかったかな。(2012.9.15)


14「FLOWERS -フラワーズ-」(2010)
<監督>
小泉徳宏
<出演>
蒼井優真野響子塩見三省三浦貴大竹内結子田中麗奈大沢たかお河本準一長門裕之仲間由紀恵、井ノ原快彦、鈴木京香広末涼子平田満駿河太郎、倉掛竜樹
<主題歌>
DREAMS COME TRUE「ねぇ」
<感想>
竹内結子は美しいとか蒼井優は魅力的だとか仲間由紀恵のヘアスタイルが似合っていたとか。「家族が…」とのセリフがあるのに、どうも家族の関係は希薄。女たちは結局一人で考え強く生きていく。それぞれの世代を撮るけれど、世代間の関係が見えないのがどうも不自然に感じた。(2012.9.17)


15「ゴールデンスランバー」(2010)
<監督>
中村義洋
<出演>
堺雅人竹内結子吉岡秀隆劇団ひとり濱田岳、渋川清彦、柄本明ベンガル大森南朋貫地谷しほり相武紗季、永島敏行、石丸謙二郎香川照之ソニン、テイ龍進、でんでん、滝藤賢一伊藤ふみお、北村燦來、鈴木福、松山愛里、中林大樹、少路勇、笠木泉、麻衣、汐見ゆかり、吉澤天純、池口十兵衛、安藤玉恵波岡一喜上田耕一芦川誠木下隆行岩松了山口良一木内みどり伊東四朗竜雷太
<原作>
伊坂幸太郎
<エンディングテーマ>
斉藤和義「幸福な朝食 退屈な夕食」
<感想>
達者な役者さんをたくさん揃えて、実にうまく作っているなぁ、という印象。2時間20分という長尺でまったく飽きずに、最後まで(どうなるんだろう)と考えながら観られた。警察の面々のクールで残忍な感じもよかったし、竹内結子も、中でも堺雅人が特によかった。映画館で観ればよかったかも。(2012.9.29)


16「キック・アス(Kick-Ass)」(2010、アメリカ、イギリス)
<監督>
マシュー・ヴォーン
<出演>
アーロン・ジョンソンニコラス・ケイジクロエ・グレース・モレッツマーク・ストロングクリストファー・ミンツ=プラッセ、マイケル・リスポリ、ヤンシー・バトラ、ジェイソン・フレミングエリザベス・マクガヴァン、ギャレット・M・ブラウン、リンゼイ・フォンセカ、ソフィ・ウー、デクスター・フレッチャー、クラーク・デューク、エヴァン・ピーターズ、ザンダー・バークレー、オマリ・ハードウィック、コーレイ・ジョンソン、ランダル・ベイティンコフ、クレイグ・ファーガソン、コフィー・ナーティ、ステュー・ライリー、クラウディア・シファー、ジョニー・ホプキンス、オーヘン・コーネリアス
<原作>
マーク・ミラー、ジョン・ロミータ・Jr
<感想>
血はドバドバ、どんどん殺すし、しかも子どもも暴力も殺人も何でもアリのとんでもない内容だが、お構いなしの思い切りの良さというか、勢いがある。ストーリーが単純で整理されていた分、映画全体としてはアクがあまり強くなかったように感じた。日本では…実写は無理か。アニメでなら。(2012.10.11)


17「銀河ヒッチハイク・ガイド(The Hitchhiker's Guide to the Galaxy)」(2005、イギリス、アメリカ)
<監督>
ガース・ジェニングス
<出演>
マーティン・フリーマンモス・デフサム・ロックウェルズーイー・デシャネルワーウィック・デイヴィスアラン・リックマン、トーマス・レノン、ヘレン・ミレンビル・ナイ、アンナ・チャンセラー、ジョン・マルコヴィッチスティーヴン・フライ
<原作>
ダグラス・アダムス
<感想>
リリアンがもっと美人かかわいければ、というところだが、とりあえず、人間はやっぱり愚か者ということ。せっかくバックアップで地球を元に戻してもらえたのに。元々のストーリーはもっと奥深いようだ。小説版も読んでみたい。人を食った歌詞の古臭い感じに仕立てた歌がとてもよかった。(2012.10.29)


18「たみおのしあわせ」(2008)
<監督>
岩松了
<出演>
オダギリジョー麻生久美子原田芳雄大竹しのぶ小林薫忌野清志郎石田えり冨士眞奈美光石研三木聡江口のりこ、永田良輔、田中哲司
<感想>
主人公は「たみお」の父である原田芳雄。親子揃って今は亡き妻/母が忘れられずにいる。そこんところとか、息子のために自分が我慢するとことか、もっとハッキリと描写があったらわかりやすいのに。義理の弟との関係や日常の絡みなんかが希薄で、いまいちよくわからない出来になってしまった感あり。オダジョーのイライラ→爆発はいつも通り中途半端。ふせえりがいなきゃダメなんじゃないか、とか、三日月くんは本当にハツラツとしていたなぁ、と懐かしめるところが吉。(2012.11.20)


19「バイオハザードII アポカリプスResident Evil: Apocalypse)」(2004、アメリカ・イギリス・カナダ)
<監督>
アレクサンダー・ウィット
<出演>
ミラ・ジョヴォヴィッチシエンナ・ギロリージャレッド・ハリス、オデッド・フェール、ソフィー・ヴァヴァサー、トーマス・クレッチマン、マイク・エップス、サンドリーヌ・ホルト、ザック・ウォード、ラズ・アドティ、イアン・グレン
<感想>
T-ウイルスの開発者も出てきて説明っぽいところもありはするが、基本的なところは変わらない。博士の娘を助けるというミッションがスジの柱。(2012.12.18)


20「バイオハザードIIIResident Evil: Extinction)」(2007、アメリカ・イギリス・オーストラリア)
<監督>
ラッセル・マルケイ
<出演>
ミラ・ジョヴォヴィッチ、オデッド・フェール、アリ・ラーター、マイク・エップス、スペンサー・ロック、イアン・グレン、ジェイソン・オマラ、マデリン・キャロル、クリストファー・イーガンアシャンティ、マシュー・マーズデン、リンデン・アシュビー、ジョー・ハースリー
<感想>
前々作のセットも使い、原点を意識しながら新しい展開。(2012.12.20)