だーかーらー、押しつけはダメなんだってば

イラク戦「反対」なら5点追加…愛知の県立高中間試験(YOMIURI ON-LINE)

愛知県内の県立高校の男性教諭が、5月に実施した3年生の日本史の中間試験で、「イラク戦争についてどう思うか」と尋ねる記述問題を出題し、政府の対応を批判した解答には満点を与え、肯定する解答には加点していなかったことが24日、わかった。

同日の同県議会文教常任委員会で、県議が取り上げた。試験問題は7部門の設問から成り、日本史担当教諭が相談して作成した。

しかし、この男性教諭は自分が受け持つ2クラスの生徒約80人を対象にした試験問題に、8番目の設問として、イラク戦争についての意見を聞く記述問題を独断で追加。試験後、生徒に配った解答例には、「他国に軍隊を送ることはいけません。私たちの税金が無駄遣いされ、罪もない人たちが殺されています」「悪いのは最初に軍隊を送ったアメリカとそれと同盟して自衛隊を送った政府です」などと記載していた。

一方、別の紙には「自衛隊イラクの人たちのために良いことをしている」「自衛隊憲法違反なら憲法を変えればいい」などとした生徒の解答を列挙し、「低俗な例」と指摘していた。

記述問題の配点は5点で、105点満点となるため、追加分は生徒の生活態度を評価する「平常点」に加点していた。

学校側は、事実関係を認め、「生徒に一方的な思想を押しつけかねない」として、配布した解答例を回収させるとともに、加えた点を無効にするよう指示した。県教委は近く、この男性教諭から事情を聞く。

日本史試験:「自衛隊派遣に賛成」は0点 愛知の高校(MSN-Mainichi INTERACTIVE)

愛知県の県立高校の3年生で実施された日本史の中間試験で、イラク戦争に関する考え方を問う記述式の設問があり、自衛隊派遣に肯定的な解答をした場合、配点を0点とする一方、否定的な解答をすれば5点と評価していたことが24日、分かった。県議会文教委員会で公明党の小島丈幸氏が質問した。県教委は事実関係を認めたうえで、同校に対する指導を徹底すると答弁した。

県教委などによると、中間試験は先月に行われた。日本史担当の教諭が、自分が担任するクラスだけを対象に通常の試験問題以外に、「イラク戦争についてどう思うか」と問う記述式の問題を課した。試験後、教諭はクラス全員に対し、解答例と配点を記したプリントを配布。そこには「自衛隊派遣に賛成」と記述したり、設問自体に疑問を示すような解答は「低俗な例」で0点。逆に「派遣に反対」などと解答すれば、「模範解答」として5点を配点すると記されていた。

生徒や保護者から苦情が県教委に寄せられ、問題が判明。県教委の指導に対し、教諭は試験の成績とは別に平常点として加味する考えだったと説明したうえで、「点数は加えない」と約束したという。

県議会で県教委高校教育課長は、教諭本人と直接会って指導する考えを表明。伊藤敏雄県教育長は毎日新聞の取材に対して「教師の考えを生徒に押し付けるもので、設問は一方的な偏見を持たせる。教育の中立性を再認識するよう各校に伝えたい」と話している。