サマワ着弾のロケット弾、迫撃砲の2倍の威力(asahi.com)

サマワ着弾のロケット弾、迫撃砲の2倍の威力(asahi.com

イラクサマワ陸上自衛隊の宿営地内に現地時間の22日夜、撃ち込まれたロケット弾は、隊員が寝泊まりするコンテナが並ぶ一角のすぐ近くに着弾した。武装勢力側が宿営地内部の配置を知った可能性もあるとの見方が出ている。防衛庁は威嚇目的との見方を強め、警戒を続けている。
使われた107ミリロケット弾はイラク軍にも配備され、フセイン政権の崩壊後、武装勢力に流出した。最大射程は8〜10キロで、イラクに多く出回る迫撃砲の2倍以上だ。
今年4、8月に計6回起きた陸自宿営地に対する攻撃のうち、5回は迫撃砲で、ロケット砲は8月の1回だけだった。
陸自が初めて攻撃を受けた際の着弾点は、宿営地から数百メートルそれたが、その後は徐々に近づいていた。
過去の攻撃との関連は分かっていないが、いずれも宿営地の北方から発射された。防衛庁によると、宿営地の北方は対米強硬派のムクタダ・サドル師の支持者が多く居住する地域に近いという。
砲弾による攻撃は防ぐ手立てがない。今後のイラク派遣に備えている陸自隊員には不安や戸惑いが広がっている。来年1月にも派遣が予定される陸自第10師団(名古屋市)の幹部は「訓練をしても、どうこうなるものではない」。年内にも派遣される見通しの第6師団(山形県東根市)の隊員は「着弾については何の指示を受けてない」と話した。