できないことをなぜしたか

さいたま市:通知表「国を愛する心情」項目、市内でも記載6校−−市調査 /埼玉(Yahoo!ニュース - 毎日新聞 / 2006年6月13日)

さいたま市は12日、6年生の社会科の評価項目として、国を愛する心情を通知表に記載していた小学校が市内に6校あったことを明らかにした。市議会の一般質問で吉山悟氏(自民)の質問に、藤間文隆教育長が答えた。同市はこれまで通知表の評価項目は「各校に一任している」として記載状況を把握していなかったが、教育基本法改正案をめぐる一連の「愛国心論議の高まりを受けて先週、調査した。
市教委によると、市内の全市立小学校100校の05年度の通知表を調べた結果、何らかの表現で国を愛する心情を盛り込んでいた学校が6校あることが判明。6校については、校長への聞き取り調査も行った。
市内のある小学校では「我が国の歴史や政治、国際社会における役割に関心を持ち、意欲的に調べ、国を愛する心情を持つ」と表記し、A(よくできた)、B(できた)、C(もうすこし)の3段階で評価していた。
聞き取り調査で、愛国心についての「内心の評価をしているか」の質問に6校の校長はいずれも「していない」「できない」と回答。6校とも「保護者に誤解を与えないため」などを理由に、今年度の通知表からは「愛国心」の表記を削除する方針。
同市教委は「記載のあった学校が悪いわけではない。国の学習指導要領を丹念に研究した結果だろう」としている。通知表の評価項目は今後も各校に任せるという。
毎日新聞のまとめによると、同様の記載があった小学校は鴻巣、行田、熊谷、深谷市騎西寄居町に計52校。【和田憲二】