面会を拒む

知事に面会求めもみあう 従軍慰安婦発言で 市民グループら(朝日新聞 2006年10月4日(水)朝刊)

市民団体「県平和資料館を考える会」などは3日、上田清司知事が県議会で「従軍慰安婦はなかった」と発言したことに抗議するため、元従軍慰安婦として証言をしている韓国人女性李容洙(イヨンス)さん(77)と県庁を訪れた。
李さんと同会、「教育と自治・埼玉ネットワーク」などの市民団体は、上田知事に面会を求めていたが、野本能伸特別秘書は「知事は日本政府を通じての要請がないと、一市民と会うことは難しい」との意向を伝え、面会を断っていた。
李さんら十数人が3日、県庁の特別秘書室を訪れたが、「知事と直接会って話したい」と、突然、開会中の県議会棟に向かった。約束がなく知事に会おうとしたため、議湯入り口で、県職員らともみ合いになり、上田知事は「じゃまするな」と叫んで議場に入った。
李さんは会見を開き、「(韓国の年齢で)16歳の時、自宅で寝ていると軍人に強制連行された。手足を縛られ暴行を受けた。台湾にあった日本海軍の慰安所で何人もの軍人の(性的な)相手をさせられた」と話した。