言語道断の暴力を許すな

長崎市長:銃撃され心肺停止 男を逮捕(MSN-Mainichi INTERACTIVE 2007年4月17日(火))

17日午後7時50分ごろ、長崎市大黒町のJR長崎駅前で、同市の伊藤一長(いっちょう)市長(61)が男に撃たれた。伊藤市長は救急車で同市の長崎大病院に運ばれ処置を受けているが、容体は心肺停止状態。長崎県警は現場付近で男を取りおさえ、殺人未遂容疑で現行犯逮捕した。
逮捕されたのは同市風頭町、無職で指定暴力団山口組水心会会長代行、城尾哲弥容疑者(59)。県警は回転式拳銃を押収した。警察庁によると、黙秘を続けている。また、同市の公共工事の発注などをめぐり、暴力団とのトラブルがなかったかどうか情報収集を進めている。
同県警の調べでは、伊藤市長は街頭活動から選挙事務所に戻り、選挙カーから降りて歩いているところを背後から撃たれたらしい。付近にいた市民らがパンパンという音を聞いている。男は拳銃を持った状態で警官に取り押さえられた。
病院に駆けつけた市議の一人によると、伊藤市長は応急処置を終え、同日午後9時すぎから手術に入るという。
長崎市では1990年1月、当時の本島等市長が右翼団体構成員に撃たれて重傷を負う事件が起きている。
伊藤氏は15日告示、22日投開票の同市長選で、4選を目指して立候補していた。市長選には伊藤市長のほかに、いずれも新人の無所属2人、共産党公認1人が立候補している。
伊藤市長が立候補を正式に表明したのは2月27日。昨年11月に市の裏金問題が発覚したため、4選への態度を保留していた。この時点では、一人も立候補予定者が現れない「異常事態」(伊藤市長)だった。出馬会見では「今期で辞めるのが一番いいと思うが、『若いんだから、経験を生かしてもう少し頑張るべきだ』という声をいただき決断した」と語っていた。
伊藤市長は、長崎市出身。早稲田大政経学部を卒業後、市開発公社に勤務した後、市議2期、県議3期を経て、95年4月の市長選で初当選。4年前の統一地方選で連続3選を果たした。九州市長会長、世界120カ国1608都市が加盟する「平和市長会議」の副会長などを務めている。



[長崎市長銃撃]首相「厳正に捜査を」(livedoorニュース 2007年4月17日(火))

安倍晋三首相は17日午後8時3分、首相公邸で秘書官から長崎市伊藤一長市長が銃撃されたと報告を受けた。その後、同50分「捜査当局において厳正に捜査が行われ、真相が究明されることを望む」とのコメントを発表した。
日本共産党志位和夫委員長は同夜「こうした卑劣なテロ行為は、自由と民主主義に対するもっとも凶暴な攻撃であって絶対に許されない」とするコメントを発表。
社民党福島瑞穂党首は取材に対し「選挙中の首長が撃たれるというのは異常な事態だ。武力で問題解決をしようとする傾向には断固抗議する。日本の中で政治活動が危うくなっている」と語った。



長崎市長銃撃 安倍首相「真相究明を望む」(日テレNEWS24 2007年4月17日(火))

長崎市のJR長崎駅前で17日午後、長崎・伊藤一長市長が銃撃されことについて、安倍首相へは17日午後8時3分、秘書官を通じて報告された。
安倍首相はその上で、「捜査当局において厳正に捜査が行われ、真相が究明されることを望む」とのコメントを出した。
また、自民党・中川幹事長は、「衝撃を受けている。万一にも、異なる政治的立場を凶弾により抹殺しようとすることはあってはならない。我々は政治信条の自由を断固擁護し、かかる暴力に反対する」とのコメントを出した。



長崎市長銃撃:「2代続けて銃撃は異常」…本島・前市長(MSN-Mainichi INTERACTIVE 2007年4月17日(火))

90年1月に長崎市役所前で右翼団体幹部に銃撃され重傷を負った本島等・前長崎市長(85)は17日、毎日新聞の取材に応じ「驚いた。二度と長崎で僕のような事件が起きるはずがないと思っていたのに。事情がどうにせよ、暴力は無条件に悪いことだ。(伊藤市長は)撃たれるような悪いことはしていないはずだ。被爆地・長崎が訴える核兵器廃絶の基本は人を殺さない、いかなる暴力も許さないということ。なのに2代続けて、その市長が撃たれるのは異常だし、不名誉なことだ。背後に暴力を容認する風潮があるのであれば本当に恐ろしいことだ」と話した。



伊藤長崎市長、銃撃され意識不明 容疑の暴力団員逮捕(asahi.com 2007年4月17日(火))

17日午後7時50分ごろ、長崎市伊藤一長市長(61)が、JR長崎駅前にある同市大黒町の選挙事務所前の歩道で、待ち伏せしていた男に背中を短銃で撃たれた。伊藤市長は長崎大学病院に運ばれたが、意識不明の重体。長崎県警は市長を撃った男を殺人未遂の疑いで現行犯逮捕するとともに、男が所持していた短銃1丁を押収した。長崎市では90年1月、当時市長だった本島等氏(85)が長崎市役所玄関前で右翼団体の男に短銃で撃たれ、重傷を負う事件があった。
逮捕されたのは、長崎市風頭町、指定暴力団山口組系幹部、城尾哲弥容疑者(59)。調べに対し「自分が撃った」と容疑を認めているという。県警は背景や動機などを追及している。
伊藤市長は、22日投開票の同市長選に4選を目指して立候補。この日は同市南端の野母崎地区などで遊説し、漁港では午後3時から地元の住民約60人を集め、「地域の特産品を売り込み、地域の活性化を図りたい」などと話した。こうした選挙運動の後に事務所に戻ったところを狙われたとみられる。城尾容疑者は当初、選挙事務所の関係者らに取り押さえられたという。
現場にいた男性によると、銃声は2発したという。また、伊藤市長が救急車に運ばれるところを目撃した男性は「ぐったりとして、何度も人工呼吸をしていたが、ぐったりとしたままだった。腹部が血のようなもので汚れていた」と話した。
県警によると、伊藤市長の警備は本人からの要請がなかったため、特別にはしていなかったという。脅迫や嫌がらせなどの相談を受けたこともなかったという。
一方、病院に駆けつけた長崎市議によると、伊藤市長は病院の救急治療室で緊急手術を受けているという。
伊藤市長は自民党の市議、県議を経て95年4月、「平和市長」として知られていた本島等氏の5選を阻んで初当選した。長崎市初の原爆投下後生まれの市長で、初当選直後までは「平和行政は、国がやるべき仕事。地方自治体が口出しすべきではない」と話していたが、就任後は平和行政に積極的に取り組み始めた。
当選から半年後には、オランダ・ハーグの国際司法裁判所大法廷に立ち、「核兵器使用は国際法に違反している」と涙を浮かべて証言。その後も、毎年8月9日の平和宣言で世界に向かって核廃絶を訴え続けてきた。
市幹部ら周辺からは「被爆都市の市長という立場が、平和行政の重要さを自覚させた」と言われていた。



長崎市長、銃撃され心肺停止…殺人未遂で組幹部を逮捕(YOMIURI ON-LINE 2007年4月17日(火))

17日午後7時52分ごろ、長崎市伊藤一長(いっちょう)市長(61)が、JR長崎駅前にある同市大黒町の選挙事務所前で、男に銃撃された。
市長は救急車で市内の長崎大医学部・歯学部付属病院に運ばれたが、心肺停止の状態。直後に事務所員が犯人と見られる中年の男を取り押さえ、長崎県警が、男を殺人未遂の現行犯で逮捕した。
県警によると、男は長崎市風頭町、指定暴力団山口組水心会会長代行、城尾哲弥容疑者(59)。調べに対し、「自分が撃った」と容疑を認めている。県警は、男から回転式の拳銃1丁を押収した。
伊藤市長は15日告示された市長選(22日投開票)に、4選を目指し、立候補していた。市長の事務所によると、銃声は2発聞こえ、市長が遊説を終え、事務所に入ろうとしたところを玄関前で背後から撃たれたという。
午後8時から報道各社の取材を受ける予定があり、事務所に戻ったところだった。
長崎市では、1990年1月18日、当時の本島等長崎市長(85)が市役所玄関前で、右翼団体幹部に銃撃を受け、左胸部を貫通する1か月の重傷を負う事件が起きた。
本島市長は88年12月の市議会で「昭和天皇に戦争責任があると思う」と発言。右翼幹部はこれに反発し、犯行に及んだ。右翼幹部は殺人未遂罪などで、91年9月に懲役12年の判決が、2審・福岡高裁で確定している。
伊藤市長は75年、長崎市議に初当選、2期務めた後、県議を3期務め、95年5月に現職だった本島氏を破って同市長に初当選し、現在3期目。2004年5月からは九州市長会長も務めている。
長崎市長選には、4選を目指す伊藤氏のほか、新人3人が立候補。伊藤氏の「多選」に対する有権者の評価が最大の焦点となった。伊藤氏は多選批判を意識し、前回に続いて政党の推薦・支持を受けていない。
同市では昨年度、約700万円の裏金作りなど不正経理が発覚。新人は情報公開の徹底や、裏金にされた公金の返還などを公約に掲げている。



長崎市長が撃たれる 心肺停止状態(Sankei Web 2007年4月17日(火))

17日午後7時50分ごろ、JR長崎駅前で、長崎市伊藤一長(いっちょう)市長(61)が、背後から近づいてきた男に拳銃(けんじゅう)で撃たれた。長崎県警によると、伊藤市長は病院に搬送されたが、心肺停止状態。県警は現場付近にいた男を殺人未遂と銃刀法違反の現行犯で逮捕した。男は「自分で撃ったことに間違いない。長崎市との間で、入札をめぐるトラブルがあった」と供述しているという。
伊藤市長は22日に投開票される統一地方選長崎市長選に4期目を目指し立候補。遊説先から、長崎駅前の選挙事務所に戻ったところだった。
逮捕されたのは長崎市の6代目山口組水心会会長代行、城尾哲弥容疑者(59)。回転式拳銃1丁を押収した。城尾容疑者は現場付近で待ち伏せしていたものとみられる。
調べでは、伊藤市長は事務所の近くで選挙カーを降りて、事務所に向かう途中で背後から至近距離で背中を2発撃たれたという。市長はうつぶせに倒れて動かず、長崎大学付属病院に搬送された。同病院総務課は「市長は午後8時すぎに運ばれてきた。救急部に運ばれ治療を受けている」と話している。
城尾容疑者は現場から10メートルほど離れた横断歩道の上で、市民ら数人に取り押さえられ、駆けつけた長崎県警の警察官に引き渡された。県警は市長の言動などをめぐり、思想的な背景で城尾容疑者が犯行に及んだ可能性もあるとみて、動機を追及する。
伊藤市長は長崎市議、長崎県議などを経て平成7年、同市長に初当選、現在3期目。今年3月には全国市長会長に立候補していた。
長崎市では平成2年1月、当時の本島等市長が市役所前で右翼団体幹部に銃撃され、重傷を負う事件があった。
安倍晋三首相は17日夜、伊藤市長が銃撃された事件について「捜査当局において厳正に捜査が行われ真相が究明されることを望む」とのコメントを発表した。