選挙期間中に立候補者を殺害する愚挙に断固反対する

長崎市長銃撃:伊藤市長が死亡 搬送先の病院で18日未明(MSN-Mainichi INTERACTIVE 2007年4月18日(水))

長崎市で17日夜、山口組暴力団幹部に銃撃され、心肺停止状態となっていた伊藤一長・同市長(61)は18日午前2時28分、搬送先の長崎大付属病院で、大量失血のため死亡した。
伊藤市長は17日午後7時50分ごろ、同市大黒町のJR長崎駅前で、統一市長選・長崎市長選の街頭活動から選挙事務所に戻り、選挙カーから降りて事務所に入ろうとしたところを背後から拳銃で2発撃たれた。長崎大付属病院で緊急手術を受け、集中治療室で治療を受けていた。
同県警は指定暴力団山口組水心会幹部、城尾(しろお)哲弥容疑者(59)を殺人未遂容疑で逮捕した。殺人容疑に切り替えて長崎地検に送検する方針。
伊藤市長は長崎市出身。早稲田大政経学部を卒業後、市議2期、県議3期を経て95年4月の市長選で初当選。4選を目指して同市長選(22日投開票)に立候補していた。



「お父さん頑張って」家族の願い届かず 長崎市長死去(asahi.com 2007年4月18日(水))

「最善を尽くしたが、残念だ」。伊藤市長が運ばれた長崎大付属病院では同日午前4時半から、江口勝美院長ら2人がこの日2度目の緊急の記者会見を開き、市長の死亡を発表、悔しさをにじませた。
同病院によると、伊藤市長は17日午後8時すぎに運ばれてきた。同8時50分ごろから緊急手術を始め、手術は約4時間に及んだという。
病院には、伊藤市長が運び込まれた後の17日午後8時40分ごろ、妻十四子(とよこ)さんら家族らが駆けつけ、手術後の18日午前2時前に意識がない市長と面会。十四子さんと娘は伊藤市長の右手を握り、「お父さん、頑張って」「元気になって」と励ましていたという。
病院の説明では、右心室下側に長さ約4センチ、前部に約3センチの裂傷があった。搬送時にすでに心肺停止状態だったため人工心肺装置を取り付け、手術で止血処置をした。18日午前0時50分ごろ手術を終え、集中治療室で経過を見たが容体は好転しなかった。午前2時28分には心臓が完全に停止したことが確認されたという。
家族らは容体が悪化した同2時20分ごろ再び治療室へ入り、最期をみとった。十四子さんらは「大変悔しい」「ここまで頑張ってきたのに、こんな形は残念」と漏らし、看護師に体を支えられる場面もあったという。