核保有に関する発言

中川氏、まだまだ同様の発言を続けるつもりらしい。*1自分の立場を賭けてのことなのか、それとも「どんどん言いたまへ」なんてことがあるのか。


中川政調会長:核保有論議「必要」改めて強調(MSN-Mainichi INTERACTIVE 2006年11月3日(金))

自民党中川昭一政調会長は3日、佐賀市で開かれた同党佐賀県連の会合で講演し、自らが提起した核保有論議に関連して「安全保障体制が冷戦時代のままで、いつ起きるか分からないテロ、いつ行動を起こすか分からない隣のとんでもない国に、果たして対応できるのか。今日の、今後の問題として考えてほしい」と述べ、改めて論議は必要と強調した。
中川氏は「もういいかげんにしろと思っている同僚たちもいっぱいいるかもしれない」と自らの発言への党内からの反発を認めたうえで「『日米安保と国連決議があれば安心』と言っているのは世界の非常識だ。『アメリカさん、お願いします。任せます』で、真剣に米国が同盟(関係)と思ってくれるのか。同盟とは互いにリスクを冒しながら、互いに頑張ることだ」と述べた。

これに対して党内からも批判が出ている。


「核論議」、自民内部に批判 派閥総会で相次ぐ(asahi.com 2006年11月2日(木))

中川秀直自由民主党幹事長
政調会長は民主主義のあり方として個人的議論まで封印するのはおかしいと言っている。そろそろその真意も周知されたのではないか」


谷垣禎一財務相
「日本が核保有しないのは多面的、合理的な根拠がある。原子力の平和利用というエネルギー安全保障とも深く結びついており、こういった問題を意識しないで『議論する』というのは幅が狭すぎる」


高村正彦元外相
「国際社会にそんな(核を保有する)実態はないとのメッセージを発することが大事だ」

核保有論議:中川氏に発言自粛を要請へ 自民・町村派(MSN-Mainichi INTERACTIVE 2006年11月2日(木))

自民党中川昭一政調会長が核保有論議に関する発言を繰り返していることに対し、町村派は2日の総会で、中川氏に発言を自粛するよう要請する方針を決めた。連休明けに同派事務総長の中山成彬政調副会長を通して意向を伝える。総会では、森喜朗元首相が「核保有論議はいけない。そういうことを言うべきではないと(中川氏に)言うべきだ」と指摘した。
(後略)

さらに抗議も。


核保有論議:「国会軽視」と野党が衆院議長に申し入れ(MSN-Mainichi INTERACTIVE 2006年11月2日(木))

民主、共産、社民、国民新党の野党国対委員長は2日、河野洋平衆院議長に、麻生太郎外相と中川昭一自民党政調会長が核保有論議の必要性に繰り返し言及していることについて、発言を過去の核廃絶に向けた国会決議への冒とくだとし、安倍内閣に「国会軽視」の姿勢を改めるよう申し入れることを求めた。
これに関連し、社民党又市征治幹事長は2日の記者会見で、両氏の「個人的な発言」を容認する安倍晋三首相の対応を「首相自身の本音を両氏にしゃべらせているとみて間違いない」と批判した。

そして、いつもながら便乗するおバカさんもいる。


「核保有議論好ましい」 石原都知事が中川発言を評価(asahi.com 2006年11月2日(木))

自民党中川昭一政調会長が「核保有の議論はあっていい」と発言したことについて、東京都の石原慎太郎知事は2日の記者会見で、「非常に大きな意味を持った。中国はびっくりしたんですよ。中国が一番嫌っているのが日本の核保有。日本はやろうと思ったら2年で(核を)持てる。それを封じるために中国は北朝鮮に対して積極的に動かざるを得なかった」と述べ、外交に好影響を与えたと評価した。
さらに、核保有問題について活発に議論することが好ましいとし、「いろんな形で中国の動きを規制するだろう」と述べた。



「やろうと思ったら2年で持てる」っていうのはどんな根拠なんだろうね。じっくり検討した結果、ってことなんだろうかね。勢いで言ってしまうだけなら政治家とは言えまいし、こういう「自分は何を言っても正しい」と思いこんでいるようなのがいちばん始末に悪いね。