曽野綾子再び

ビックリした。
id:holyagammonさんの日記「や」は夫婦善哉の哉(2006年11月5日分)で知った曽野綾子の暴言。曰く「いじめられて自殺した当人にいじめられた責任がある」と。いかに何でも暴論もいいところだろう。
ずいぶん前*1に書いた通り、もともとこのお方は「自分の身はすべて自分の責任で管理せねばならない」という高邁な思想の持ち主*2で、災害を受けた際の身の処し方でさえ、他人にまでも大きな「自己責任」を科すという不遜の輩だ。自分より強いものに力でねじ伏せられるのは自分が弱いからだ、と断言している。
人が生きていくうえでの基本として、自分以外に多用な人々がいるのだということを理解したり寛容したりする心、自分よりも弱いものを蹂躙することがいかに醜く許されないことであるかという倫理、弱っていたり困っていたりする人に手を差し伸べたり思いを馳せたり、あるいはまた逆に自分自身が助けられたりする相互扶助の精神などが、この老人には全く欠如しているということだろう。
そしてまた困ったことに、どうもいじめられた側を応援しているつもりになっているらしい。しかもその役に立たない的はずれな応援の仕方も下品極まりない。
いつまで経っても成長のない老人である。