まったくわかってない

東国原知事の釈明要旨 「徴兵制」発言で(中国新聞 2007年11月29日(木))

「徴兵制」発言に対する東国原英夫宮崎県知事の主な釈明要旨は次の通り。
徴兵制を容認していない。発言の後に訂正したが、訂正の分は報道されなかったようだ。戦争に直結するものでは全然ない。社会のモラルハザード規範意識の欠落、希薄化はどういうところで補うのか。学校教育が補えない中で、心身を鍛錬する場が必要ではないかと言いたかった。(発言は)例えが飛躍しすぎた。
この国の道徳観の崩壊を心配しての発言と解釈してほしい。例えば徴農制とかで一定期間、農業を体験するとか、介護、医療、災害復興の手伝いなどをある程度強制しないと今後の担い手不足、社会構造の変化に付いていけないと危惧(きぐ)している。どの程度か分からないが(農業体験などを)教育の現場で徹底していくことも視野に入れなければいけない。
人間関係の希薄さが今のこの国の状況。ここを打開しないと国のあり方がイメージできない。



例のアベ氏周辺で聞こえた「徴農政」とかいう言葉が飛び出すとはネタなのかと思ったけれど、どうも「徴兵制」という戦争を臭わせる言葉を使った印象を消そうとして繕った結果のようだ。いずれにせよ低劣な言い訳にしかなっていない。
戦争に直結しないならイイ、というわけでは決してない。そもそも苦役を強制することが憲法違反になっていることにすら気付かないとは、憲法遵守義務を課せられた公務員として、知事たる資格がない。困ったことがあったら何でも力ずくで言うことをきかせようとは、知恵のないこと夥しい。
それに、「国のあり方」が気になるようだが、それは県知事の仕事ではない。自分の職責を取り違えてはいけない。まず県政に専念し、成果を上げるのが役目のハズだ。
とにかくね、自分でやらないことを人に押しつけるなよ。