憲法

各紙の社説

社説「歯止めは国民がかける」(2014/7/2 毎日新聞) 第一次世界大戦の開戦から今月で100年。欧州列強間の戦争に、日本は日英同盟を根拠にした英国の要請に応じて参戦した。中国にあるドイツ権益を奪い、対中侵略の端緒としたのである。 その後の歴史は、…

各紙の社説

社説「集団的自衛権 閣議決定に反対する」(2014/7/1 毎日新聞) 安倍政権は1日、集団的自衛権の行使容認を柱とする憲法解釈変更を閣議決定する。 憲法は、アジアや日本でおびただしい数の犠牲者を出した戦争の反省から、9条で海外での武力行使を禁じてき…

どう動く:集団的自衛権 私の意見/1 戦う理屈、なぜか 作家・高村薫さん(61)(2014/6/14 毎日新聞)

集団的自衛権の行使を容認するとはどういうことか。戦争に参加することを可能にするということだ。自衛隊が戦場に行き、他国民を殺したり、自衛隊員が戦死する事態が起きる、ということだ。 日本は、戦争で1人の人間も殺すことなく、殺されることもなく戦後…

各紙の社説

社説「集団的自衛権 根拠なき憲法の破壊だ」(2014/5/16 毎日新聞) 憲法9条の解釈を変えて集団的自衛権の行使を可能にし、他国を守るために自衛隊が海外で武力行使できるようにする。安倍政権は日本をこんな国に作り替えようとしている。 安倍晋三首相の私…

「憲法を読む」(毎日新聞連載)

憲法をよむ:/23 第29、30条 財産権、制限される場合も(毎日新聞 2013年12月27日(金)) <戦後70年に向けて> 憲太君 今回はお金を持つ権利の話? 先生 お金だけでなく土地や建物の所有権や債権など、財産的な価値があるものすべてを指しますね。…

「憲法を読む」(毎日新聞連載)

憲法をよむ:/22 第27、28条 労働基本権、公務員は制限も(毎日新聞 2013年12月26日(木)) <戦後70年に向けて> 憲太君 今回は働く人の権利だね。 先生 第25条にある「健康で文化的な最低限度の生活」を営むには、まずは働いて給与を得ることが…

「憲法を読む」(毎日新聞連載)

憲法をよむ:/21 第26条 教育内容、国の介入どこまで(毎日新聞 2013年12月25日(水)) <戦後70年に向けて> 憲太君 今回は僕たちの権利だね。 先生 個人の人格を形作るために教育はとても大事なんですね。だから憲法は全国民が平等に教育を受ける権…

「憲法を読む」(毎日新聞連載)

憲法をよむ:/20 第25条 国防軍海外派遣の根拠にも(毎日新聞 2013年12月20日(金)) <戦後70年に向けて> 憲太君 自民党案で加わった条文だね。 先生 生存権を定める第25条に条文を三つ加えています。自民党「草案Q&A」では2と4を「新しい人…

「憲法を読む」(毎日新聞連載)

憲法をよむ:/19 第25条 「生存権」脅かす保護費減額(毎日新聞 2013年12月20日(金)) <戦後70年に向けて> 憲太君 第25条からは「権利」という言葉が続くけど、どんな規定なの? 先生 第23条までは自由権、第24条は平等権の条文でした。第2…

「憲法を読む」(毎日新聞連載)

憲法をよむ:/18 第24条 「個人の尊重」逆行の指摘も(毎日新聞 2013年12月20日(金)) <戦後70年に向けて> 憲太君 憲法は結婚のことまで定めているんだ。 先生 大日本帝国憲法下の民法では家制度があって、家を支配する戸主(こしゅ)の同意がなけ…

「憲法を読む」(毎日新聞連載)

憲法をよむ:/17 第21条 自民、表現の自由に「公益」制約(毎日新聞 2013年12月20日(金)) <戦後70年に向けて> 憲太君 表現の自由は大事という話だったけど、どんな表現も許されるの? 先生 最近問題になったのがヘイトスピーチですね。特定の人種…

「憲法を読む」(毎日新聞連載)

憲法をよむ:/16 第21条 「知る権利」侵害の懸念(毎日新聞 2013年12月20日(金)) <戦後70年に向けて> 憲太君 表現の自由は大事って言うけど、どうして? 先生 先生は今、国の政策に賛成でも反対でも、自由に意見が言えます。憲太君もそうでしょう…

「憲法を読む」(毎日新聞連載)

憲法をよむ:/15 第20条 政教分離「基準不明確」の声も(毎日新聞 2013年12月20日(金)) <戦後70年に向けて> 憲太君 「信教の自由」と言われてもピンとこないね。 先生 中世の西欧で市民が自由や権利を手に入れた歴史は、君主による宗教弾圧への抵…

「憲法を読む」(毎日新聞連載)

憲法をよむ:/14 第19条 思想・良心の自由、他国に例少なく(毎日新聞 2013年12月20日(金)) <戦後70年に向けて> 憲太君 第19条からは「自由」という言葉が並んでいるね。 先生 何事にも縛られず、自分の意思で自由に生きる権利「自由権」の規定…

「憲法を読む」(毎日新聞連載)

憲法をよむ:/13 第15条 参政権、自民は国籍要件明記(毎日新聞 2013年12月20日(金)) <戦後70年に向けて> 憲太君 「公務員」という言葉が初めて出てきたね。 先生 公務員というと、国の省庁や県・市の職員を思い浮かべますが、国会議員や大臣も国…

「憲法を読む」(毎日新聞連載)

憲法をよむ:/12 第14条 平等反し「1票の格差」訴訟に(毎日新聞 2013年12月6日(金)) <戦後70年に向けて> 憲太君 「法の下に平等」という言葉は聞いたことがあるよ。 先生 「1票の格差」訴訟など、いろいろな問題が「法の下の平等に反する」と…

「憲法を読む」(毎日新聞連載)

憲法をよむ:/11 第13条 「個性」持つ人が平等に尊重(毎日新聞 2013年12月5日(木)) <戦後70年に向けて> 憲太君 「すべて国民は、個人として尊重される」とあるけど、当然だよね。 先生 第二次世界大戦中は「国民は国家のためにある」とされ、多…

「憲法を読む」(毎日新聞連載)

憲法をよむ:/10 第12条 自由と権利「公益のため制限」(毎日新聞 2013年12月4日(水)) <戦後70年に向けて> 憲太君 1文目は背筋がピンとなる文章だね。 先生 自由と権利を持ち続けるためには「国民の不断の努力」、すなわち絶えず努力することが…

「憲法を読む」(毎日新聞連載)

憲法をよむ:/9 第10、11条 人権規定変更で制限の恐れ(毎日新聞 2013年12月3日(火)) <戦後70年に向けて> 憲太君 第3章は「基本的人権の尊重」についてだね。 先生 憲法の3大原理の一つでしたね。第3章は「国民の権利及び義務」として、第4…

「憲法を読む」(毎日新聞連載)

憲法をよむ:/8 国防軍 自衛権行使に制約なくす(毎日新聞 2013年11月29日(金)) <戦後70年に向けて> 憲太君 自民党案は軍隊を持つと、はっきり書いたんだね。 先生 「戦力の不保持」を定めた憲法下で自衛隊ができてから、その位置付けや活動の限界は…

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憲法をよむ:/7 戦力の不保持 自衛権 自民、解釈の変更検討(毎日新聞 2013年11月28日(木)) <戦後70年に向けて> 憲太君 第9条は自衛戦争も放棄していると考える憲法学者が多いってことだけど、外国が攻めてきたら、どうするの? 先生 独立国家には…

「憲法を読む」(毎日新聞連載)

憲法をよむ:/6 戦争の放棄 自衛・制裁、学者間で意見相違(毎日新聞 2013年11月27日(水)) <戦後70年に向けて> 憲太君 今回は有名な第9条だね。 先生 自衛隊との関係で、戦後ずっと論議を呼んできた条文ですね。「戦争の放棄」と題された第2章は、…

「憲法を読む」(毎日新聞連載)

憲法をよむ:/5 国旗・国歌 「尊重」明文化、反対意見も(毎日新聞 2013年11月26日(火)) <戦後70年に向けて> 憲太君 自民党案で新設された条文だね。国旗・国歌は同じような法律がなかった? 先生 1999年施行の「国旗・国歌法」ですね。当時は「…

「憲法を読む」(毎日新聞連載)

憲法をよむ:/4 天皇の公的行為 範囲の解釈に議論も(毎日新聞 2013年11月22日(金)) 憲太君 第6条と第7条は天皇の国事行為を具体的に挙げているんだね。 先生 第6条では、行政権を持つ内閣と司法権を持つ裁判所で最高の地位に就く者を天皇が任命する…

「憲法を読む」(毎日新聞連載)

憲法をよむ:/3 国事行為 内閣が「承認」か「進言」か(毎日新聞 2013年11月22日(金)) <戦後70年に向けて> 憲太君 第3条からは天皇の国事行為について定められているね。国事行為って何? 先生 たとえば、国会の指名に基づいて内閣総理大臣を任命し…

「憲法を読む」(毎日新聞連載)

憲法をよむ:/2 天皇 元首の解釈巡り議論(毎日新聞 2013年11月22日(金)) <戦後70年に向けて> 憲太君 日本国憲法の最初の条文は天皇から始まるんだね。 先生 天皇の地位を「象徴」とすることで、主権が国民にあることを明確にしています。国民主権は…

「憲法を読む」(毎日新聞連載)

憲法をよむ:/1 前文 原点は「一人一人が大切」(毎日新聞 2013年11月22日(金)) 日本国憲法が1947年5月に施行されて66年半。いま憲法を取り巻く状況が大きく変わろうとしている。自民党は昨年4月に改正草案を発表。憲法改正に必要な国民投票の投…